パパの出番です! 産後ママが“情緒不安定”になる原因とケア方法

【パパからのご相談】
妻が第1子を出産し、母子ともに良好で退院したのですが、最近妻の様子が何だか違うように感じます。互いに初めての子なので不安はあります。私もなるべく手伝うようにしていますが、妻の怒ったり泣いたりの状態が不安でなりません。うつなのでしょうか?

a 産後ですので、心が不安定な状態にあるのは確かです。

こんにちは。メンタルケア関係を中心に執筆しているフリーライターの桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

ご出産おめでとうございます。新しい命の誕生は喜ばしいことですね。

相談者様のご相談内容のような産後の心の疾患については、初めての子育てから来る不安とホルモンバランスの低下が影響し合い、メンタル面を不安定なものにしてしまいます。私も第1子出産の際は、不安感が拭えませんでした。この不安感は、心を支えてくれる存在が絶対的に必要です。

産後に関しては、さまざまな心の動きを見せますし、数日で良くなるものもあれば、数か月かかるものもあります。一概に「うつである」と断定はできませんので、当てはまる心の状態があれば、チェックしていただき、受診をおすすめします。

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心の状態

妊娠前や妊娠中は何ともなかったのに、出産したら様子がおかしいと感じることがあるかと思います。しかし、ほとんどの人は自分で意識することがないので、風邪を引いたときなどのように「○○の調子が悪いから病院に行かなきゃ」ということにはなりません。むしろ、相談者様のように周りにいる人たちが気づくことが多いです。

産後6週間以内の時期を産褥(さんじょく)期と呼び、精神的な様子の変化が多くみられます。この時期は、妊娠期の約4倍かかりやすいと言われています。

産褥期になりやすい心の疾患

大きく分けて3つあります。

(1)マタニティブルーズ

心の病気と呼べるほどひどい状態ではありません。軽度と考えてもいいと思います。マタニティブルーズは、産後の女性の5~50%が何らかの不安感を感じることから始まります。でも、数日~数週間のうちによくなります。

・涙もろい
・不安感
・抑うつ(気分の落ち込み)
・頭痛
・食欲不振

などの症状があります。

マタニティブルーズは、優しく接して話を聞いてあげることでよくなります。ただし、話を聞いてあげた後に求めもしないのにアドバイスなどをしない方がいいです。求められれば別ですが、それ以外は多くの場合、そこまで求めていません。

(2)産後うつ

出産女性の10~20%にみられます。気分の落ち込みが激しく、思考力の低下などがみられるため、家事や育児に支障が出てきてしまうことがあります。数か月~1年くらいかかりますがよくなります。

・抑うつ(気分の落ち込み)
・趣味や楽しいことに興味を失う
・過剰なイライラ
・不眠や過眠
・思考力や決断力などの低下

などの症状があります。

産後うつは、心の病気です。この場合、家事などに支障が出てくるため、怠けているのではないかと周囲の人は思ってしまうこともあります。でも、病気なので自分ではどうすることもできない状態であることを知っておいてほしいと思います。

この状態が続く場合は、希死念慮(死にたいと考えてしまう気持ち)を持ってしまうことも十分考えられます。だから、心療内科やメンタルヘルス科への受診が必須です。

(3)産後精神病

産後の心の病としては最も重症なものです。非常に希(まれ)な病気で、1000人に1人の割合でみられるとされています。すぐにメンタルヘルス科への受診が必要です。早く受診すればするほど、回復が早いとされています。

・幻覚や幻聴
・支離滅裂
・極度のイライラ感
・おかしな言動
・多弁になるなどの躁(そう)状態

などの症状がみられます。

気分の乱れが生じますので、時にはハイな気分で育児に専念したかと思うと、急に世話をしなくなったりします。奇妙なことを言い出したりすることもありますので、この場合は早急なメンタルヘルス科への受診が必須です。

夫としてできること

産後はホルモンバランスの低下が著しく、女性は本当に大変な思いをします。それに初めての子育ては、育児本通りにならないことの方が多いため、不安に陥ることが多々あります。

そんなときに大切なのは、奥様の負担を軽減してあげることです。

・仕事から帰ったら、奥様の話を聞く
・家事や育児を手伝って休ませる
・奥様が一人になれる時間を30分でいいのでとらせる(この方法は産後クライシスを回避する方法としても知られています)

治療が必要な症状がみられるときは、早急に受診をしましょう。産後うつと診断された場合は、投薬治療で早い回復が望めます。


仕事から疲れて帰ってきているのに、家事も育児もしなければならないのは大変ですが、ひと時のことです。奥様の心に寄り添って支えてあげて、育児の軽減し体を休ませてあげることが必要です。

相談者様が心配されていらっしゃること、勇気を出して相談を出してくださったことで、対処の仕方をお伝えすることができてよかったと思っています。奥様の状態が早くよくなることを願っています。ご相談ありがとうございました。

【参考リンク】
産後になりやすいこころの病気 | 石狩振興局

●ライター/桜井涼(フリーライター)

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