身体ナビゲーションVol.79「消化の過程」

こんにちは。栄養管理士のSAYURIです。

前回は主に唾液の働きについてご紹介しました。その中でも、EGF(表皮成長因子)はお肌を気にする女性には注目の成分だったのではないでしょうか。EGFは、朝に物をかむことで最も分泌されるので、朝食はしっかりとかめるものを摂取するのが理想的ですね。

今回は、唾液の作用を受けた後の“消化”について解説していきたいと思います。

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食道の仕組み

食道は、口でそしゃくした食物を胃に送るための管状の器官です。長さは約25cm、幅は2cmですが、すべて同じ太さではなく、食道の起始部、気管分岐部、横隔膜貫通部の3か所は幅が約1.5cmと狭くなっています。本来は筋肉でできていますが、内側は扁平上皮という平らな細胞でできた粘膜で、外側は外膜に覆われています。

食道は消化吸収の働きをしませんが、食道の筋肉の蠕動運動(ぜんどううんどう)によって食物を胃へ送ります。また、食道は消化管の中でも酸やアルカリに弱いという特徴があります。

胃液や胆汁、膵液(すいえき)などの消化液が食道まで逆流すると、逆流性食道炎などの炎症を起こしてしまうため、食道の上下両端にある括約筋を緩めたり閉じたりすることによって、食物の逆流を防いでいます。

消化における“口”の役割

消化の過程における口の役割には、主にそしゃくによる機械的消化と唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素によるデンプンの化学的消化の2つがあります。

食物が口に入る歯と顎、顔の筋肉が巧みに使われてそしゃくされ、小さく飲み込みやすい形になります。この塊になった食物を食塊(しょくかい)といいます。舌や口腔粘膜などに存在する味蕾(みらい)という組織は、水分に溶けだした味の成分に反応します。そのため、食物が唾液と混ぜ合されることによって味を感じることができるようになるのです。また、その刺激によって唾液の分泌がさらに促されます。

デンプンやグリコーゲンはそのまま吸収することができないので、体内でブドウ糖(グルコース)へと分解されていきますが、唾液はその途中の段階のデキストリンや麦芽糖(マルトース)までの分解をします。ご飯をよくかむと甘く感じられるのは、この分解された麦芽糖の味によるものです。

食べ物を飲み込む仕組み

口の中の物を飲み込むことを嚥下(えんげ)といいます。そしゃくにより飲み込める状態になった食塊は、まず舌の中央部に集められます。そして、舌を前から後ろに向かって上顎に押し当てることによって食道へ送り込まれ、蠕動運動によって胃に入ります。口から食道へ運ばれた食物は約6秒、水分は約1秒で胃に到達します。

喉は食道と気管の分岐点で、食道は気管のすぐ後ろにあります。喉は、食物や飲み物を飲み込んだりしていないときは呼吸の通路となっていますが、気管に食物や飲み物が入ってしまうと激しくむせてしまいます。

そのため、食塊が喉に触れると、反射的に軟口蓋が上がって鼻腔への通路をふさぎ、同時に喉頭蓋が気管にフタをします。このように嚥下時に食塊が誤って気管を通って肺に入らないように調整することを嚥下反射と呼びます。


口に食べ物が入ってから胃にとどくまでの過程は、ほとんど無意識に行われていることですが、その間に唾液の分泌、そしゃく、舌を使った嚥下などさまざまな働きがなされていることを改めて意識できたのではないでしょうか?

今度食事をする際は、上記のことを思い出しながら食べてみてくださいね。

【参考文献】
・総務省認証予防医学学術刊行物『ほすぴ』成人病予防対策研究会発行

【関連コラム】
「身体ナビゲーション」シリーズ一覧

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

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