口内炎と似てる? 子どもの「ガマ腫」が疑われる症状と治療法

【ママからのご相談】
20代のOLママです。先月、1歳3か月の息子が舌裏に腫れができ、突然口をつぐんだまま何も食べなくなり、よだれをダラダラ流して機嫌も悪くなってきました。保育園でも自宅でもいつも機嫌よく、何でもよく食べる子だったので、あんな様子は初めてでした。かかりつけの小児科で、「口内炎だとは思うが念のため」と、大きな小児専門病院を紹介され受診したところ、「ガマ腫の疑いがある」とのことで即入院となりました。

ところが、入院してごく微量の抗生剤と栄養分の点滴をしたところ1日目、2日目と順調に良くなって、3泊4日で退院。結局診断名はつかず、先生も、「ケガだったのかもしれませんね」と仰っての退院でした。本当は何の病気だったのでしょうか?

a ケガに起因する口内炎だったことも考えられますが良くなったのであればまずは◎!

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

赤ちゃんの様子がおかしいとき、大人のように自覚症状を言葉にして話してくれるわけではありませんのでママ・パパとしてはとても心配ですよね。今回のご相談のように“ガマ腫”と言われても、ほとんどの人にとっては聞いたこともない病名でしょうし、しかも典型的なガマ腫ということではなく、「ガマ腫の疑い」と言われると、「本当は悪い腫瘍なのではないか」といったような疑心暗鬼を生じてもいたしかたのない面があります。

ご相談者様の心中はお察しするに余りあるものがございます。ですが、ガマ腫に対する治療を特別に施すこともなく微量の抗生剤と栄養分の点滴だけで順調に回復されたとなると、かかりつけの小児科の先生が仰った、「口内炎」。しかも保育園などで大人が見ていないところで起きた舌裏のケガに起因した口内炎であったことも考えられます。

いずれにせよ、順調に回復して退院できたのであれば、病名がつこうがつくまいが、まずは◎と思いましょう。都内で小児科クリニックを開業する小児科医のお話しを参考にしながら、息子さんに起きたことについて少し考えてみましょう。

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ガマ腫であったとしたら、抗生剤と栄養分の点滴だけで自然治癒というのは考えにくい

『小児専門病院の方で最初に疑われた“ガマ腫”という病気は、舌の裏にある舌下(ぜっか)腺という唾液を作る組織から唾液が漏れ、口の底にやわらかい腫れ物ができる病気です。根本的な治療法は舌下腺を摘出する手術になりますが、小さな子どもだと動く危険があるため全身麻酔が必要です。

しかし、1歳の赤ちゃんに全身麻酔というのは抵抗のあるお母さんがほとんどでしょう。治る確率は五分五分ですが、OK-432という薬を注入してガマ腫の中の唾液を排出する方法の方が親御さんにとっては安心かと思います』(50代男性/都内小児科クリニック院長・小児科医)

小児科のドクターは“ガマ腫”という耳慣れない病気についてこのように説明してくださいました。今回このようなガマ腫治療を施したわけでもないのに入院直後から微量の抗生剤と栄養分の点滴だけで順調に腫れ物が小さくなり、元気も回復し再びおしゃべりもするようになっていったご相談者様の赤ちゃんは、仰るとおり、「ガマ腫ではなかった」と考えた方が自然なのかもしれません。

小さな子どもの世界ではいろいろなことが起こりえます。

ここで筆者が思い出すのは、(もう30年近く前の話にはなりますが)筆者の長女が1歳だったころ大好きだった近所のベビー・プレイルームで目にした光景です。長女を遊ばせていたところ、けっして目を離したわけではないのですが、同じスペースで遊んでいた他の赤ちゃんが娘の口の中に突然、指を突っ込んだのです。

娘はびっくりして泣き、筆者もあわててその子の指を娘の口から引っ張り出しました。幸い大事には至らなかったのですが、舌の側面に傷ができて腫れ、2~3日ものが食べにくい様子であったことを記憶しています。

一切想像の域を出ない推測ではありますが、ご相談者様のお子さんにも、たとえば保育園で大人の目が一瞬離れたようなときに、筆者の娘に起こったような事故がもう少し激しい規模で起きていたということは考えられないでしょうか。つまり、ガマ腫という病気ではなく、子どもどうしの戯れが原因のケガによる、口内炎のひどいものだったという推測です。

小児専門病院での微量の抗生剤投与もケガに伴う細菌感染に対処する意図があったかも……

『小児専門病院のドクターに確認したわけではないのであくまで推測ですが、栄養分とともに微量の抗生剤が点滴によって投与されたということは、ケガに伴う細菌感染に対処する意図があったことも考えられます』(50代男性/前出・小児科医)

小児科クリニックのドクターも、このように仰っていました。ただ、それよりもこれよりも、赤ちゃんの様子に異常を察知した後にご相談者様がとられた一連の行動は、大あっぱれの◎です。

素人判断で放置をせずに、すぐにかかりつけの小児科クリニック、そして紹介していただいた小児専門病院での入院と速やかに受診されたおかげで、赤ちゃんは何事もなく元気になって退院できたわけですから、診断名不明でも問題などありません。パパも、ご相談者様に大あっぱれの◎を差し上げてください。

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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