親同士で一致団結! 子どものクラスで「学級崩壊」したときの解決策7つ

【ママからのご相談】
初めまして、深刻な内容になってしまいますが、勝手ながらなるべく迅速なご回答をよろしくお願いします。小3の息子のクラスが、今年の夏からいわゆる学級崩壊の状態になっています。授業中に立ち歩く、先生に暴言を吐く、他のお子さんが勉強しようとしているのを、物を投げつけたりして邪魔する、最初は1~2名だったのですが、そんな生徒が、いまやクラスの半分ほどを占めています。

他のお母さんから情報を聞き、パートの合間に授業を見に行ってみたら、始業のチャイムが鳴っても半分くらいの生徒が廊下で騒いでおり、ひどい状況でした。息子は幸い、崩壊の原因になっているメンバーには加わっていないのですが、仲の良かったお友だちが急に乱暴な仲間の方に加わったり、ひどいいじめを目撃したりして現在は登校拒否気味です。

他の先生もフォローに加わって何とか授業をしようとしておられますが、わが子のつらそうな様子を見ていると、怒りと悲しみしか感じません。こういう状況のとき、親は黙って見守るしかないのでしょうか?

a 一番つらいのは大人ではなく子どもたち。まずは子どもたちの不安感を軽減させることが大切です。

ご相談ありがとうございます。ライターの月極姫です。

パートもしておられる中、日々お子さんを心配して授業を視察しておられるとのこと。ご心労もさることながら、時間的にも体力的にも大変な状況かとお察しします。

最近はニュースなどでも、小学校低学年~中学年の学級崩壊やいじめの実態を見聞きするようになりました。あまり慰めにはならないかもしれませんが、ご相談者様だけではなく、同じようなお悩みのママは全国にたくさんおられるということ。これをまずは認識なさってください。

小3の学級崩壊など、今やまったく珍しくはありません。そして、孤軍奮闘するのではなく、他の保護者さんと学級の実態について情報を共有することから始めましょう。学級崩壊という状況の中で一見“加害者”と映るお子さんでも、心中は大変苦しいからこそ問題を起こしてしまっています。問題行動の背景には親への不満、家庭での出来事、貧困によるストレス、学校や担任への不満、先天的な問題など、それぞれ多様な要素があると推測されます。

また、早急に守ってあげなければならないのは、

・授業を受けようとしているのにまともな授業を受けられない子ども
・いじめに合っている子ども
・学級崩壊によるストレスで心身が疲弊している子ども

です。ご相談者さまのツラさはお察ししますが、まずはお子さんの不安感を軽くしてあげることから始めましょう。

他の保護者さんも学級の様子を見に来ておられるということで、心強いですね。可能であれば思いつく方に声をかけ、クラスの実態をより多くの保護者さんに知ってもらいましょう。複数の方が状況を把握することにより、相談者さんもより冷静に対策を練ることができます。

また、横の連携による安心感も得られ、お母さんが冷静でいられることで、お子さんもいたずらに不安感にあおられなくて済むのです。

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慌てふためいてはダメ! 危機のときこそ“お手本”になる

自分の子どもが登校拒否気味になったり、嫌がらせを受けたりすると、ついつい感情的になってしまうのが普通です。わが子が悪質ないじめの対象になってしまっているときは、無理をして登校させずに欠席させるなど、緊急避難的な措置も必要でしょう。

しかし、こうしたトラブルが起きているときこそ、子どもたちが大人の言動をじつによく見ているということを忘れないでください。危機のときこそが、教育の正念場です。自分の子どものことだけを考えて極端な行動に走るのではなく、他のお子さんも一緒に見守り、良くしていこうとする模範的な姿勢が求められます。

「自分の子どもさえ良ければいい」というエゴイスティックな姿をお子さんに見せてしまうと、お子さんはどう思うでしょうか? そうした醜態は後々親子の信頼関係に大きく影響してきます。そして、お子さん自身もその姿に習って自己中心的な人格を身につけかねない、と筆者は考えます。

いきなり“教育委員会に直訴”する前に……

学校内で問題が解決しなかった場合に、教育委員会に直接掛け合うという方法もあります。しかし、それはあくまで最終手段。事態の深刻さにもよりますが、その前に保護者にできることはたくさんあります。

また、「教育委員会なんかに直接掛け合ったら、自分の子どもが居にくくなるのでは?」と心配になる方も多いことでしょう。結論から申し上げると、教育委員会に直訴する前にそれなりのステップを踏み、それでも解決しなかった場合に実行する……ということであれば、問題はないかと思われます。訴えの内容が正当であり、客観性が高く、何より生徒救済のためにやむを得ない場合は、教育委員会への掛け合いもためらう必要はないでしょう。

闇雲に「教育委員会になど訴えたら、学校側に嫌がらせを受けるのではないか」と心配するのも、むしろ学校側に対して失礼な話です。熱意に個人差はあるかもしれませんが、心ある先生がいじめや学級崩壊の解決を望むのは当然のこと。むしろ、手を尽くしても改善しないケースでは、教委の介入を内心歓迎する先生もおられると思います。

ただし、教育委員会といっても万能ではなく、結局は学校側の主体性に任せられます。情報が不透明であったり、校内で十分な対策が取られていない、または手を尽くしたにも関わらず改善されないケースにおいては、教育委員会からの視察、指導が一定の成果を上げる事例があることは確かです。

なるべくなら先生方の力量と、保護者の熱意で解決したいものですよね。

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学級崩壊を解決するために親にできる行動7つ

子どものクラスで学級崩壊が起きていたら、いたずらに感情的にならずに次の対策を踏んで解決を目指していきましょう。ただし前述したとおり、学級崩壊の中で、心身が危険にさらされるようないじめや暴力行為が横行している場合は別であり、いじめや暴力のターゲットとなっている子どもがいるなら、一旦欠席させるなどの措置は必要です。

(1)学級崩壊の実態を自分の目で把握する。授業を視察し、子どもの話を聞く
(2)保護者間で連携をとり、情報の共有化をはかる
(3)ひどいいじめや暴力があった場合、関連する物品や記録を保管しておく
(4)担任の先生と話し合い、事態の解決案を練る
(5)教頭先生、校長先生と話し合い、事態の解決案を練る
(6)家庭での指導、見守りなど、保護者側で協力できることを実行する
(7)学校側がなんらかの対策を講じた場合、対策の進行状況を確認、記録する

(3)については、学校や教育委員会との話し合いのときに感情論だけで訴えるのではなく、実際に起きた出来事を客観的に説明するために役立ちます。また、子どもたちの間での嫌がらせや暴力行為があった場合、本人や保護者にきちんと状況を把握してもらい、改善してもらうためにも必要です。

これらの7つの対策を講じても状況が改善しない場合は、前述した教育委員会への直訴・相談を考えてもよいかと思います。ただし、対策を講じたからといってすぐに事態が改善するほど、現実は甘くはありません。緊急を要するケースをのぞき、数か月根気よく見守る気持ちが必要です。

クラスが荒廃して授業にならず、子どもたちの心身の健康や進級に影響がある状態が続いたら、次のステップに進んでいく行動力を持ちましょう。酷な話かもしれませんが、「小学校に上がれば、幼児期より育児がラクになる」というイメージはまぼろしに過ぎないといっても過言ではありません。

今や全国各地で、小中学生のいじめや学級崩壊の事例が頻発する時代です。親の方にも時代感覚と、いつでも行動できる柔軟さが求められます。また、仕事をしていてなかなか学級に関われない人も多いと思います。そういう方にこそ、保護者間の連携は重要です。学校に行けるときは行き、行けないときは他の保護者さんに情報をいただく。日頃からこうした信頼関係は築いておきたいものです。

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学級崩壊の原因

大変難しい問いではありますが、全国的に低年齢化している学級崩壊の原因はどこにあるのでしょうか?

【教師サイドの原因3つ】
・授業がつまらなく、技術不足である
・子どもたちへの対応に偏りがあり、不信感を招いてしまった
・精神的に弱く、指導力が不足している

【子ども・家庭サイドの原因3つ】
・基本的なしつけが行われていない
・放任、過干渉、虐待、貧困などによりストレスが蓄積している
・先天的な原因がある

一般的には以上のような原因が考えられますが、上智教育大学教授の西川純先生の見解は少々斬新です。

普通の子たちが教師の指導に反する行動をするのは勇気のいることです。では、その子たちはなぜ、教師に反抗出来るのか?それは、そのクラスのオピニオンリーダーたる『良い子』たちが教師を見捨てるから、安心して教師の指導に反する行動をするのです。そして、その原因は、そのレベルの子が教師を見捨てるような行動を教師がするからです。学級崩壊の本体は『良い子』の崩壊で、傍若無人な行動をしている子どもではありません。しかし、多くの教師は後者の子を何とかしようとするから効果がないのです

(「学級崩壊の原因」日本教育新聞(H23,6/6)より抜粋)

クラスのグループをざっくりと、

・良い子
・普通の子
・傍若無人な行動をする子

に分類しているわけですが、少数派であろう“良い子”のグループが担任の先生の対応に不信感を抱くと、その空気を感じ取った“普通の子”“傍若無人な行動をする子”の子どもたちがこぞって荒らし始める……という構図です。崩壊の引き金は、先生と“良い子”の信頼関係の崩壊である、という考え方です。これが正解か否かは別として、こうした大胆な視点の切り替えも一助になるかもしれません。

学級崩壊の原因はじつに多種多様で、まとめて結論付けられるものではありません。焦って表面的な鎮静化をはかるのではなく、子どもたちが心からのびのび過ごせる学級にしていきたいですね。

【参考文献】
・『日本の大課題 子どもの貧困』池上彰・著
・「学級崩壊の原因」日本教育新聞(H23,6/6)西川純・著

●ライター/月極姫(フリーライター)

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