バカにされたら訴訟も可!? キラキラネームの人は“名前変更”できるか

【男性からのご相談】
自分の名前に関することで相談させてください。私はいわゆる、“キラキラネーム”や“ドキュンネーム”と言われるような名前で、これまで大変苦労をしてきました。昨今では、そういった名前も珍しくなくなってきましたが、まだ自分の時代にはあまりいなかったので、名前を理由にいじめられていました。学校に行けなくなりましたし、就職活動ではかなり大変な思いもしました。今回、ついに名前変更の手続きをすることに決めました。このようなつらい思いをしていれば当然できますよね?

a いじめにあっていたり生活に支障がある場合は、名前の変更が可能です。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の正木裕美です。

まだキラキラネームが少なかったころから、長年大変つらい経験をされましたね。最近は横文字やキャラクター名の当て字など、難解な名前がたくさんあるようですが、一昔前だともの珍しかったことでしょう。

今回は、名前変更のやり方についてお話ししていきます。

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名前の変更方法には2種類ある

まず、名前を変えるには、“読み仮名”だけを変える方法と漢字を含む“名前そのもの”を変える方法の2つがあります。

読み仮名を変えるだけなら、自治体への届出で簡単に変更できますが、名前そのものを変えるのはそう簡単ではありません。名前を簡単に変更できると社会生活で不都合が生じるので、改名には法律上条件があります。

戸籍法では、“正当な事由”があれば家庭裁判所の許可を受けて戸籍上の名前を変更できるとされています。この正当な事由とは、名前の変更をしないと社会生活で支障をきたす場合をいいます。

例えば、

・営業上の目的の襲名
・同姓同名者がいる
・珍奇・難解・難読
・日本に帰化した者が日本風に名前を改める必要がある
・長期間の通称名使用

などがあげられます。しかし、単に趣味、感情、信仰上の希望等では条件を満たせず、キラキラネームがイヤとかつらいというだけでは認められないのです。

名前を変更したい場合は、社会生活でどんな支障があったのか証拠を残しておくこと

名前がいじめの対象になったかどうかは、家庭裁判所の許可を得る際に客観的に判断もつけやすいですし、今回は名前が原因で学校にも行けなくなるような深刻ないじめを経験されたとのことで、正当な事由があるとして名の変更が認められる可能性は高いと思われます。診断書などのいじめの証拠も集めておくとよいでしょう。

また、キラキラネームは就活に不利と言われたりもしますが、実際にどのような弊害、影響があったのかを記録しておきましょう。名前のせいで採用してもらえない、能力が評価されない、仕事に影響が出るなど、社会生活に著しい支障をきたす事情によっては、認められる可能性はあるでしょう。

ただ、本人にとってはどんなに苦痛でも、変更を親に反対されてしまうこともあるかもしれませんね。15歳以上なら未成年者でも単独で申立てができますし、正式な変更の前に通称名を使って生活するのも1つの手です。

人の名前をバカにするのは、罪になる可能性もあるのでやめましょう

ちなみに、“DQN”を侮辱的表現と認めた判例があります。ネットの書き込みにもよく見られますが、“ドキュンネーム”や“キラキラネーム”などと言って親やその子どもをバカにする相手に対し、損害賠償請求や名誉棄損罪・侮辱罪等で刑事責任を問うことができる場合もあるでしょう。

原則として名前は一生もの。親になる方は、幸せを願ってつけたはずの名前が子どもの未来を変えてしまったり、たくさんのつらい経験をするかもしれないことをよくよく考え、責任をもって命名して欲しいと思います。キラキラネームや改名でお悩みの方は、まずは弁護士などの専門家にご相談くださいね。

【参考リンク】
名の変更許可 | 裁判所HP

●ライター/正木裕美(アディーレ法律事務所:愛知県弁護士会所属)

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