不妊症リスクに!? 思春期以降の男性に起こる“おたふく風邪”の合併症

【ママからのご相談】
50代で12歳の男の子のママです。27歳の長女に1歳児の男の子がいて、今度、“おたふく風邪”の予防接種を受けにいく予定らしいのですが、うちの12歳の息子はまだ受けていなかったので、受けさせた方がいいでしょうか? 最近、「思春期に男の子がおたふく風邪にかかると将来子どもができなくなる」というよく聞く説が、気になって仕方ありません。心配のし過ぎでしょうか?

a まれですが“こうがん炎”を併発して不妊に至ることがありますので、心配し過ぎということはありません。

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

おたふく風邪に“こうがん炎”という合併症があり罹患すると場合によっては将来の不妊につながる恐れがあることは、男の子をもつ親御さんたちにとっては有名です。ただ、頻度としては高くないためいたずらに心配するのはかえってよくありませんが、罹患した年齢が高ければ高いほど一般論としてはおたふく風邪が重症化しますので、“こうがん炎”に端を発する不妊の確率も高まります。

やはり予防接種は受けておくにこしたことはありません。都内で小児科クリニックを開業する小児科医の先生のお話を参考にしながら、考えてまいりましょう。

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おたふく風邪からの“こうがん炎”と不妊症リスクについて

『おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の合併症には“こうがん炎”だけではなく髄膜脳炎や難聴といった、より注意すべきものがあります。“こうがん炎”を併発する頻度はこれらよりもずっと低いのですが、将来的な不妊症につながるおそれがあるという点が、特に男の子のご両親にとっては気がかりになっているようです。

問題のこうがん炎(精巣炎)は、思春期以降に感染した男性の約20%で合併症として罹患するといわれていますが、精巣の両方ともが侵されることは少なく、通常は片側性です。将来的な不妊症を必要以上に気に病むことはないという理由はこの点にあります』(50代男性/都内小児科クリニック院長・小児科医師)

長年にわたって地域の小児科医療に尽力されている先生からこのように伺って、自分にも思春期の男の子がいる筆者も少しばかりほっといたしました。実は筆者の長男もまだおたふく風邪の予防接種は受けていないのです。

でも、合併症のこうがん炎が“片側性”ということであれば、いざというときには(変な言い方ではありますが)“片肺飛行”が可能ということですから、大きな安心材料になります。ご相談者様も多少は安堵なさったのではないでしょうか。より安心するために予防接種を受けておきましょう。副反応は少なく1歳から受けられます。

ここまで、深刻になりすぎる必要はないとお伝えしましたが、安心しきって何も行動を起こさないというのもまた問題ですよね。

『おたふく風邪に合併するこうがん炎が多くの場合片側性で回復する確率も高いとはいえ、可能性として将来の不妊症の原因となりうることは否定できません。ご相談者様のお孫さんが予防接種を受けにいくというのであれば、12歳になる息子さんにもちょうど良い機会ですので受けることをおすすめします。

副反応は少なく、接種の2~3週間後に一過性の耳下腺膨張や発熱といった症状が2~13%の確率で、また接種の2~4週間後に無菌性髄膜炎が1万人に1例ほど認められる程度です。体調の良いときに受けさせてあげてください』(50代男性/前出・小児科医師)


いかがでしたでしょうか。

筆者もできるだけ早いうちに妻とも相談して、長男にはおたふく風邪の予防接種を受けさせようと思います。副反応も少ないようですし、ご相談者様もぜひ息子さんに予防接種を受けさせてさしあげてください。自治体によって異なるようですが、筆者が住んでいる東京の多摩北部の市では実費負担額が6千円ちょっととのことでした。安心料としては、安いと思わなければいけないのだろうと思います。

●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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