無言のSOSに気づいて! 子どもが発する“いじめられサイン”4種類

【ママからのご相談】
小学4年生の女の子を持つ母親です。娘のクラスで子ども同士のいじめが発覚し、担任の先生が対応に追われています。娘は直接関わっていないようなのですが、いじめられていたAちゃんは幼稚園時代から娘と仲良しです。Aちゃんはいじめっ子グループに脅されていたこともあり、1年近く誰にも相談せずにずっと我慢していたそうです。

当然、お母さんは大変なショックを受けていて、同じ親として心が痛みます。私の娘も嫌なことがあっても我慢してしまうタイプで、他人事ではありません。子どものいじめを、大人が早期に発見してあげるにはどうしたらよいですか?

a 水面下で進む陰湿ないじめ。子どもは無意識にSOSを発しています!

ご相談ありがとうございます。ご相談者様と同じ小4の娘を持つライターの月極姫です。

入学してまもない低学年時代に比べて、中学年~高学年時代はいじめ・学級崩壊が深刻化しやすい時期ですよね。最近のいじめは非常に残酷な形態をとっていて、直接いじめに関わっていないように見える生徒でも、加害者に同調しないといじめのターゲットにされるのではないかという不安を抱えています。被害者はもちろん、周囲のすべての生徒が恐怖で口をつぐんでしまう。こうしていじめの実態がなかなか表面化しにくくなるわけです。

文部科学省の調査によると、国公私立の小中高及び特別支援学級において、平成24年度上半期のいじめ認知件数が前年度の2倍以上に増加しているそうです。昨今の報道では、学校側がいじめの事実を隠ぺいしたという事例も見られます。こうしたことを考慮すると、文部科学省の調査結果もまだまだリアルなデータとはいえないのではないでしょうか。

いじめの被害者は、必ず無言のSOSを大人に向けて発しているものです。陰湿ないじめは、不登校や精神崩壊、自傷行為、最悪の場合命を脅かす結末に子どもたちを追いこんでしまうもの。もはや子ども同士での解決に任せるほど甘いものではありません。子どもたちの言動の変化を細やかに観察して、一刻も早くいじめから子どもを救いだす必要があります。

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心身ともに現れる“いじめられサイン”4つ

いじめの被害者が発するSOSは、主に4種類に分けられます。

(1)体のサイン

・あざ、傷、ケガが増え、体調不良の訴えが増える
・体重の減少、食欲の減退。または逆に過食嘔吐
・初潮を迎えている児童の場合、生理不順
・眠りが浅くなる。年齢に関わらずおねしょ、失禁をする

(2)言動のサイン

・「学校に行きたくない」という主張が増える。それまで楽しめていた部活なども休みがちになる
・表情変化に乏しくなり、ぼんやりしている。一方で急に怒る、泣くなど感情の乱れが目立つようになる
・一人になりたがる。電話や玄関チャイムの音などに過剰反応する
・清潔感の低下。入浴をしぶる、小ぎれいだった女子が急に外見に気を使わなくなるなど

(3)物質的なサイン

・文房具など細かいものの紛失、衣服の破れや汚れが増える
・ノートや持ち物などに、本人の字ではない落書きがみられる
・お小遣いの増額など、お金を要求することが増える。高価な物や今まで興味を示さなかった物品を欲しがることが増える

(4)人間関係のサイン

・通学などを一緒にする友達が急に変わる
・一人で引きこもって過ごすことが多くなる。放課後に出かける機会が極端に減る
・行き先を告げずに出かけることが多くなる
・友達、学校、部活の話題を避けるようになる


いかがでしょうか? 子どもの様子や言動をよく観察することによって、たくさんのサインを見つけることができそうですね。こうしたサインに気づいたら、性急に問い詰めるのではなくて、いったん学校を欠席させてでも子どもと向き合う時間を取り、まずはしっかりと休ませてあげてください。

そして子ども自身の口からいじめの事実を聞きとるためには、親にも心構えが必要です。

賢い子、優しい子、我慢強い子ほど注意が必要

児童心理司の山脇由貴子さんは、著書『教室の悪魔』で次のように述べています。

子どもは自分の親が子ども思いで正義感が強いと信じていればいるほど、いじめの事実を必死に隠そうとする

やや幼稚で、日頃から思ったことをすぐ口にするタイプの子どもの方が、まだいじめのサインが表れやすいかも知れません。空気を読む能力に長けた賢い子どもは、いじめの被害者になると次のように考えます。

・「子ども思いのウチのお母さんは、いじめの事実を知ると学校や教師に詰め寄るだろう」
・「いじめっ子たちは、大人に告げ口されたことを知るとさらに激しく自分をいじめてくるだろう」
・「これ以上いじめられないためには、いじめの事実を隠すしかない……」

もちろん、苦しい現実から救って欲しいというのが紛れもない本心です。難しいことではありますが、子どもの笑顔の裏のSOSをくみ取ってあげられるのはご両親やご家族だけではないでしょうか。

いじめからわが子を守るために、親が家でできること

“ツラい出来事を我慢してしまう子”というのは、大人が思っている以上に多いもの。悪質ないじめまでいかなくても、ちょっとした嫌がらせや人間関係のこじれなど、子どもたちがストレスに感じることがあったら、それを気軽に打ち明けられる家庭環境というものは非常に大切です。

「お父さん、お母さんには何でも話せる」「家では格好つけなくていい」。思春期間近の子どもたちにこのような家庭環境を用意してあげることは、結構難しいものです。また、現代は夫婦共働き家庭やひとり親家庭が増えており、仕事に追われてわが子の微妙な変化に気づいてあげられない、という嘆きも多いことでしょう。

しかし、たとえ完璧とはいかなくても、「家が一番落ち着く!」という安心感は、子どもの心に安らぎと強さを与えてくれます。まずは家庭の雰囲気を見直し、日頃から子どもを細やかに見てあげましょう。

いじめられている子どもの心は深く傷つき、とてもナーバスになっていますから、心配のあまり言葉で追い詰めたりするのはむしろ逆効果。大人の事情や多忙さは一旦横に置いておいて、子どもと同じ立ち位置で待つ姿勢が大切です。

“夜回り先生”で有名な元高校教師の水谷修さんは、その著書『夜回り先生の卒業証書』でこう述べています。

ぜひ、身近にいる子どもたちの側に、そっと立ってあげてください。言葉はいりません。ただ立ってあげてください。そして、優しい目で見つめてあげてください。君のことを心配している大人が一人ここにいるんだよと……。それだけで、子どもたちは変わります。私がこの十三年間繰り返してきた夜回りは、まさにこれです

子どもにも、家族を思いやる優しさとプライドがあります。だからこそ、いじめられ体験は人に話しにくいもの。私たち大人は“北風と太陽”の太陽となって、子どもがツラいことも打ち明けやすい環境を作ってあげなくてはなりません。

そして、もし子どもがいじめられているサインを見つけ、いじめが事実であることが判明したら、親は子どもを救うために何でもやる覚悟を持って臨みましょう。わが子のためにいつでもアクションできる親でありたいですね。

【参考文献】
・『教室の悪魔』山脇由貴子・著
・『夜回り先生の卒業証書』水谷修・著

●ライター/月極姫(フリーライター)

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