完治は不可能? 強烈な不安に襲われる「パニック障害」の知識

【女性からのご相談】
30歳の会社員、女性です。1か月ほど前、車の運転中に、今まで経験したことがないような感覚に陥りました。息苦しくなり、指先が震えて止まらず、今にも死んでしまうのではないかという不安が襲ってきました。そのときは停車してしばらく休んだら少し落ち着きました。先週、スーパーで買い物をしていたらまた突然、広い敷地にポツンと自分だけ取り残されているような気分になり、急に怖くなって動けなくなってしまいました。病院でみてもらいたいのですが、何科に行けばいいですか?

a その症状はパニック障害です。心療内科に行きましょう。

こんにちは、ライターの渦マキです。運転中にそんな発作に襲われたらどうしていいかわからなくなってしまいますよね。

実は、私も10年以上前に同じような経験をしました。内科で症状を告げると、心療内科に行くことをすすめられました。

初めて行く心療内科で20分ほどの問診があり、その結果“パニック障害”と診断が下りました。病名は聞いたことがありましたが、「まさか自分がパニック障害になるとは」という思いと、「治るのだろうか?」という不安で目の前が真っ暗でした。

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パニック障害の主な症状4つ

私の経験から、パニック障害の症状についてお伝えさせていただきます。「放っておくと同じような症状が繰り返されます」と、医師からそう言われました。

(1)過呼吸発作

過呼吸発作に襲われ、「このまま死んでしまうのではないか」という恐怖に駆られます。これはパニック障害の特徴的な症状です。「絶対パニック障害で死ぬことはないです、安心してください」と医師から言われました。

(2)予期不安

「また、同じ症状が出るのではないか」という恐怖感で、再び同じ症状を引き起こします。“予期不安”といい、パニック症状があらわれるのではないかという不安感が、繰り返されます。

(3)広場恐怖

スーパーやショッピングモールなど、広い場所に行くと突然不安になり、恐怖心が襲ってきて、「早くここから逃げ出したい」という焦燥感にとらわれる。また、周囲のざわつきが勢いを増し、耳に一気に飛び込んできて怖くなる。

“広場恐怖”といって人が大勢集まる場所や、高速道路、トンネル内での運転中など、逃げ場のないような場所で現れる不安症状です。

(4)その他の症状

・ドキドキしたり、手や全身に汗をかく
・手足のふるえ、息苦しさをおぼえる
・めまいなどとともに気が遠くなるような感覚
・自分が自分でない感覚、自らをコントロールできなくなる恐怖感


こういった症状が起きないようにするために、医師の診断のもと、抗不安薬・抗うつ薬が処方されます。このような薬は、一般的に副作用で眠気やぼーっとするなどの弛緩症状が伴います。そのため、お仕事をされている方や、車を運転するときに注意が必要になってきます。

薬によっては、めまいなどの症状を起こし合わないものが出てきます。そのときは、違うお薬を処方してもらい、体に合ったものを探しましょう。

パニック障害になって不調のとき避けたい場所

・広いショッピングモール(人がたくさん集まる場所)
・トンネル
・映画館
・高速道路や長いトンネルでの運転
・渋滞に巻き込まれるような場所
・バスや電車など(途中で自由に止まれない乗り物)

などの、主に逃げ場のない場所です。

パニック障害は治るのか?

パニック障害は、一度発症すると完治はしないだろうといわれています(私も、医師にそう言い渡されました)。

ただ、調子がよければ薬の量を少しずつ減らして、まったく飲まないでいられる状態には持って行くことができます(急にお薬をやめると、めまい・不安感などの症状がでます)。

しかし、体調がよくないときに寝不足が続いたりストレスがたまったりすると、症状が出てくる場合があります。そんなときのために、パニック発作の経験の積み重ねから“やり過ごすコツ”を、少しずつつかんでおきましょう。

例えば、

・お守りとなるものを手元に置き、発作が起こりそうなときにそれを握りしめて、「前もこれで乗り越えたから、大丈夫」と自分に言い聞かせる
・過呼吸になったときに、“息を長く吐く、吸うときは短く”を意識的に行う

などです。

パニック障害になったら心がけたいこと5つ

芸能界で活躍している長嶋一茂さんは、30歳のときにパニック障害を発症しました。その経験から、『乗るのが怖い 私のパニック障害克服法』を執筆し、発症時のことやパニック発作の経験談、病気とつきあっていくアドバイスが書かれています。

パニック症状を避けるために、生活の中で気をつけなければならないことも教えてくれています。

1. 夜十時前に三日連続して寝る
2. 朝日を浴びて軽い運動をする
3. 体を温めるものをたべる
4. 体を冷やす食材や脂っこい食べ物は避ける
5. カフェインと炭酸飲料はできるだけ控える

(『乗るのが怖い 私のパニック障害克服法』長嶋一茂・著より引用)


いかがでしたか?

症状が酷いときは、もちろんお薬の力を借りて症状を緩和しますが、落ち着いてきたら少しずつ減らし、お薬を飲まなくてもいられる方向に移行していきましょう。

ただし、飲まないようになっても万が一のときを考えて、お守りとしてお薬を1、2錠だけ携帯するようにします。「これを乗り切れば……」という気持ちを忘れないで、病気に慣れて行くことが大切です。

【参考文献】
・『乗るのが怖い 私のパニック障害克服法』長嶋一茂・著

●ライター/渦マキ(フリーライター)

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