学校との違いは? 不登校の子どもを支援する「フリースクール」の知識

【ママからのご相談】
小学校5年生になる男の子がいます。4年生のころから、「学校に行きたくない」ということが増え、一緒に登校したり、休ませたりの繰り返しでした。5年生になってからは、1か月以上も学校に行かないことがあり不登校状態です。学校に相談していますが、解決には至りません。嫌がる息子を無理やり学校に行かせたいとは思いませんが、最低でも義務教育は受けないと大人になってから困るので心配ばかりしています。何かいい方法があれば教えてもらいたいです。

a “フリースクール”があります。義務教育も“出席”扱いになるところがありますよ!

ご相談ありがとうございます。教育コンサルタントの佐藤理香です。

ご子息が不登校とのことで、大変心配です。お母様は学校に相談したり、一緒に登校したり、ご子息の状況をみたりして、「嫌がるのに無理やり学校には……」と思っているのですね。ご子息は、いつでも愛情深く受け止めてくれるお母様をとても頼りにしていると思いますよ。

一方、義務教育については、将来の進学や就職に備えて、修了したほうがよいと思います。近年、学校の代わりに、“フリースクール”などの民間施設に通って、義務教育を受けたとされるケースが増えています。今日はこの“フリースクール”についてお伝えします。

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“フリースクール”についての基礎知識5つ

(1)フリースクールとは?

フリースクールとは、不登校の小学生や中学生の学習を支援したり、居場所を提供する民間の施設です。NPO法人や個人が運営しています。

文部科学省の調査では、このような民間施設は全国に474か所あります。少なくとも4,000人超の子どもたちが通っています。ただし、法律の上では“学校”ではありません。施設によって、教育方法も理念も違います。

(2)フリースクールでは何をやってくれるの?

何をやってくれるかは、施設によって違います。同調査が行ったアンケート結果によると、主に次のようなことをやってくれます(複数回答)。

・相談・カウンセリング……90.9%
・個別の学習……87.1%
・芸術活動(音楽、美術、工芸など)……76.7%
・スポーツ体験……76.1%
・調理体験……75.2%
・社会体験(見学、職場体験など)……74.2%
・自然体験(自然観察、農業体験など)……73.0%

(3)かかる費用は?

月額の平均は約3万3千円。1万円超~3万円が最も多く38.2%、次いで3万円超~5万円以下36.3%でした。ただし、費用は施設毎に大きく異なります。無料で利用できるところもあれば、入会金として10万円以上かかるところもあります。

(4)フリースクールに通う子どもの学籍、出席扱い、卒業について

フリースクールは公的な学校ではないため、もともとの学校に籍をおいたままフリースクールに通うことになります。フリースクールに通うことで在籍校の出席扱いにされるかは、在籍する学校の校長が判断してよいことになっています。

そのため、「通っているフリースクールが適切だ」と校長が判断すれば、出席扱いになります。実際、半分以上の学校で出席扱いとなっています。

卒業要件を満たせば、卒業証書をもらい、進路なども決まってきます。子どもにとっては、フリースクールに通い学んだという気持ちがあっても、卒業証書や進路の書類などは在籍校が発行することになります。

(5)フリースクールが増えているのはなぜ?

不登校を理由に30日以上欠席した小学生・中学生は、12万人超にも上ることがわかりました。中学生では、実に36人に1人が不登校という割合です。そのため、学校に登校できない子どもたちの受け皿としてフリースクールが増加しているのです。


いかがでしたか?

フリースクールは制度的な位置づけもあいまいなため、難しい問題も多いです。しかし、子どもたちの居場所、学習の場として欠かせない役割を果たしています。国会議員も、義務教育の場をこのような施設に拡大しようと活動を進めているようです。今後の動向にも注目してくださいね。

【参考リンク】
小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査について | 文部科学省(PDF)

●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)

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