平均期間は○年! 長期化している“引きこもり”の実態

【ママからのご相談】
就職して2年目のころ、突如として会社を辞めてきた息子が、それ以降部屋から出てこなくなりました。現在は何とか階下には降りてくるものの、ここ8年、家から一歩も出ていません。思春期でもあるまいに、いじめも何も……と思うのですが、もうすぐ夫も定年。私はどうしたらよいのでしょうか。

a 解決の糸口として、まずは引きこもりの実態を知りましょう。

こんにちは、ライフライターの鍋谷萌子です。

“引きこもり”というのは家族にとって大きな問題です。「今すぐになんとかしたい!」と思うところですが、その解決策を探る前に、まずは引きこもりの実態についてみていきましょう。

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引きこもりの始まりは“20歳”から!?

徳島大学大学院が、NPO法人全国引きこもりKHJ親の会とともにまとめた調査報告書によれば、引きこもりをしている人の平均年齢は、男性は30.6歳、女性は29.3歳だということです。男女ともに30歳近くであり、55歳が最高年齢です。

男女ともに、23歳を境として、引きこもりの人数は急激に伸びています。ただし、“初めての引きこもり”が起きたのは20歳がトップです。

意外に思われるかもしれませんが、引きこもりのうちの半数は就労経験があります。20歳を超えての引きこもりの場合、“職場でうまくいかなかった”などが原因で引きこもりになるきっかけだったのかもしれません。

また、引きこもりは長期化する傾向にあります。平均で9.6年と、約10年近くも続くケースがあります。ただし、これは“平均値”なので、もっとも割合の多い期間は“4年間”です。また、最長の期間は34年です。

引きこもりと向き合い、解決していくために

引きこもり本人の家での活動の中で、大きな割合をしめるのが、“パソコンの使用”です。70%を超える人が利用しており、その利用時間は約4時間程度です。

「パソコン依存症だから引きこもりになるのだ」という声は、よく耳にします。しかしながら、依存症とまでは言い切れる長時間の使用ではありません。

また、「引きこもりの場合、インターネットで人とつながっているから出てこないのだ。とりあげるべきだ」という意見があります。一方で、「完全に一人なのではなく、インターネットで誰かとやりとりすることによって、かろうじて社会的なつながりを持っている」という専門家の意見もあります。そのため、パソコンの是非については、専門家とよく話し合うべきです。

引きこもりの問題は、家庭内だけで抱えていてもなかなか解決しません。そのため、外部機関への相談も重要になります。その際は、相談機関を使う際にかかる料金や、周辺の地理情報などを家族が与えることが有用である、と考えられます。

引きこもりの問題は、非常に難しいものです。本人だけでなく、家族も苦しみます。決して“自分たちだけの問題”“恥ずかしい家庭の問題”と考えず、できるだけ第三者の、そして専門家の目を入れるようにしていきましょう。

【参考リンク】
「引きこもり」の実態に関する調査報告書⑦ | NPO法人全国引きこもりKHJ親の会/徳島大学(PDF)

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●ライター/鍋谷萌子(フードアナリスト)

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