賠償請求もアリ!? 離婚後に子どもと面会させてくれない元妻への対処法

【男性からのご相談】
私は2年前に妻と離婚しました。離婚原因は性格の不一致でしたが、当時3歳の息子とは離婚後も会いたかったので、離婚時に月に1度は会わせてもらえるよう妻との間で約束をし、何かあった場合に備えて公正証書にしました。離婚後1年目はちゃんと毎月会わせてくれたのですが、2年目に入ると、子どもが風邪気味だったり、保育園の行事があったりで、なかなか会わせてもらえなくなり、最後に息子と会ったのは半年前です。頭にきて、元妻に問い正すと、息子がお父さんに会いたくないと言っているらしいのです。子どもが会いたがっていないのなら、私は諦めるしかないのでしょうか。

a 諦める必要はありません。どうしても会わせてもらえなければ裁判所に申し立てをすることもできます。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の島田さくらです。

夫婦はもともと他人同士。離婚してしまえばそれで終わりですが、親子の縁というのは一生涯続くものです。かわいい盛りのお子さんには、なんとしても会いたいですよね。

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強制的に会うことはできる?

さて、公正証書での約束に反して子どもと会わせてもらえない場合、どうなるのでしょうか?

公正証書で、「強制執行されても構いません」という約束をしていれば、強制執行できる! というお話を聞いたことがあるかもしれません。それじゃあ、今回の場合も裁判所の手を借りて、強制的に子どもを連れてきてもらえるかというと……実は、これができないんです。公正証書の約束で強制力を持つのは、お金の支払等に関してのことで、人を無理に連れて来させることはできないんです。

ただし、元妻が、「会わせたくないから」というだけで、面会を拒否し続ければ、父親に対して損害賠償をしなければならないことになります。実際、約束に反して面会交流を拒否し続けた親に対して、70万円の支払が命じられた裁判例もあります。

子どもが、「会いたくない!」と言ったとしても

今回元妻は、「子どもが会いたくない!」と言っているようですが、それだけで子どもに会わせなくてもよいということにはなりません。もちろんご相談者様が前回会ったときに子どもに暴力をふるったとか、子どもをそのまま連れ去ろうとしたというような事情があれば別ですが。

小さな子どもの心中は複雑です。子ども自身、離れて暮らすお父さんに会いたいのか、会いたくないのかよく分かっていないということもありますし、面会交流前後のお母さんの態度や雰囲気から、自分とお父さんが会うことをお母さんが快く思ってないということを敏感に察知して、「会いたくない」と言うことだってあるんです。

しかし、小さいうちに交流が途絶えてしまうと、子どもが大きくなって父親に会いたいと思ったときに会いづらくなってしまったり、連絡が取れなくなったりということがありえます。

子どもが成長していく日々の中で、母親がいれば十分という日もあれば、父親の手が必要だという日もあるでしょう。お子さんが必要だと思ったときに、手が届く場所にいてあげてください。お子さんのためにも、簡単に諦めないでください。

裁判所に申立てしよう

元妻との話し合いがうまくいかなければ、裁判所に面会交流の調停を申し立てましょう。裁判所では、調停委員が間に入って、お互いの気持ちを伝えてくれますし、法的な見解を踏まえてアドバイスをしてくれます。

また、元妻が、「どうしても子どもが会いたくない!」と言っているからと言い続けるのであれば、家庭裁判所の調査官に調査してもらい、面会交流をすべきか否かの判断材料を集めてもらうこともあります。

調査官は、母親の意向だけではなく、子どもの生活状況や気持ちを専門的知識から調査し、必要があれば、子どもと父親を裁判所の一室で会わせて、その様子を観察したりもします。子どもの様子を見て、調停委員の話を聞いて、元妻が納得してくれれば、裁判所で再度面接交渉の取り決めをします。

それでも、どうしても妻が応じなければ、裁判所に審判を出してもらって、面会交流について判断してもらいましょう。

1番は子どもの気持ち

審判で面会交流が定められたにもかかわらず、それでも元妻が応じなければ、裁判所から面会交流をさせるように勧告をしたり、会わせるまでお金を払うように強制したりすることになってしまいます。そうなる前に、まずはお子さんの本当の気持ちをきちんとくみ取ってあげることが大切だと思いますよ。

【参考リンク】
面会交流のしおり | 裁判所(PDF)

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●ライター/島田さくら(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)

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