頭ごなしに叱っちゃダメ! ADHDの子どもを“鬱”にしない接し方

【ママからのご相談】
小学2年生の男子のママです。先日病院で検査を受けて、息子が発達障害のADHDだと診断されました。ADHDについての本を読むと、親の接し方によっては鬱といった状態になりやすいとも知りました。子どもが鬱にならず、自分の良さを発揮するには親としてどのようなことに気をつけたらよいでしょうか?

a 子どものツラさを分かってあげることが大切です。

ご相談ありがとうございます。ママライターの馬場じむこです。

お子さんがADHDで、接し方によってはお子さんが鬱になりやすいとあれば、親としてどうしたらよいか気がかりですよね。

今回、このご相談に対して、発達に“かたより”がある子のための出張スクール『クエスト・スクール』代表であり、ADHD当事者でもある、高橋優さんのお話を参考に進めていきます。

150617baba

あなたはすばらしい母親です

お子さんがADHDだと診断されたとのこと、びっくりしましたね。大変でしたね。

そんなツラい状況の中で、子どもを鬱状態にさせず、良いところを伸ばしていくためには何をすればいいかを考えているあなたはとても素晴らしい母親です。自信を持ってくださいね!

発達障害はそんなに悪いことばかりではない

まず、発達障害はそんなに悪いことばかりではありません。ADHDやアスペルガーといった発達障害は、人より苦手なこともあるけど、得意なこともあります。ちょっと性能が極端なのが特徴です。

発達障害の人はレーシングカー

普通の人が、“乗りやすい乗用車”だとしたら、発達障害の人は、“繊細なレーシングカー”みたいな感じです。

エンジンがすぐ空回りしたり、勢いよく飛んでいったりしますが、きちんと乗りこなすことができれば、普通の乗用車と比べたらとてつもなく早く進むことができます。

ただ、普通の乗用車と同じことを期待してしまうと、いろいろと問題が生じてしまいます。ゆっくりキレイにカーブを曲がることや、車庫入れをすることは、乗用車ならなんてことは無いことですが、レーシングカーだと大変ですよね。

ADHDの子どもにとってとてもツラいこと

ADHDの子どもにとってすごくツラいことにこんなことがあります。

やりたくないこと、興味がないことをやる

例:興味が無い宿題をやる、やる意味がわからない作文を書く、など。

夢中になっていることを切り上げる

例:夢中になっているゲームやテレビを切り上げてご飯を食べる、外出する、など。

ミスをしないように気をつける

例:忘れ物をしないよう気をつける、電気を消し忘れないよう気をつける、など。

ツラいことをやっているとき、ADHD当事者はこんな気持ち

ADHD当事者がツラいことをあえてやっているときはこんな行動、気持ちです。

自分のやりたくない宿題をやっているとき

頭がぼーっとして眠くてイライラして、その中でもなんとかやる気を出して問題を解く。しかし、1つ問題を解くとどっと疲れて吐き気がする。また休んでやろうとするが、「そもそもなんでこんなことをしなきゃならないのだ。もう嫌だ」という気持ちになる。

トイレの電気を消し忘れないよう気をつける

トイレの前から最中、そして出るまで、「電気を消し忘れないようにしなくては」と何度も何度も脳内で繰り返す。落ち着かない、プレッシャーに感じる。ツラい。

子どもがとてもツラい気持ちを抱えることに気づかず叱ることで鬱につながる

子どもが実はものすごくツラい気持ちを抱えていることに気がつかず、「こんな簡単なことなのになんでできないの!」と頭ごなしに叱り続けてしまうと、鬱につながるおそれがあります。

ADHDの子どもに親が接するときのポイント3つ

(1)本当に必要なことなのかを改めて考えてみる

親にとっては当たり前だと思っていたことでも、よく考えてみると別にやらなくてもいい、代用できることがあったりします。

例えば、トイレの電気は、センサーで自動的に消えるようにすれば、消し忘れを気にする必要はなくなりますし、ノートを取ることは、教科書に書き込んでいたり、話を聞いて覚えていたりするのであれば、必ずしも必要ではないこともあります。

(2)子どもの特性を理解し、ものや仕組みで対応できないか考える

発達障害の子は、聴覚か視覚のどちらかが優れ、どちらかが苦手という子が多いです。優れているほうの感覚を使った方法で対応しましょう。また、香り、睡眠、音楽など子どもがリラックスしやすい方法を探してストレスを軽減するのも大事です。

(3)ものや仕組みで対応できなければ、意義を納得するまで伝え、マイペースでやらせてあげる

発達障害の子は、強い納得感を持つことと、自分のやり方でやらせてくれる、というのが特に重要になります。

外出などのために、夢中になっていることを中断する必要があるときは、時間を決めるか、“ある段階になったら中断する”ということを事前に話し合うだけでだいぶ納得感が変わります。


いかがでしたでしょうか。

乗用車とレーシングカーの例えで、発達障害の子どもの特徴をうまくつかめば素晴らしい可能性が広がっていると感じました。そして、親には当たり前なことでも、子どもがツラく感じることを把握していくことが大事だと思います。ぜひご参考にしてください。

高橋優氏

【取材協力/高橋優氏】
発達に”かたより”がある子のための出張スクール『クエスト・スクール』代表、GIFTED AGENT合同会社代表社員、慶応義塾大学に在籍する大学生でもある。ADHD当事者であり、小学生時代を精神病院と特別支援学級で過ごし、生徒の良いところに目を向けてくれない日本の教育に問題意識を抱く。発達障害のある子どものための学びの場を作りたいと思い、クエスト・スクールを設立。

●ライター/馬場じむこ(書評ブロガー)

data-ad-region="1"> data-ad-region="2">

注目の記事

このコラム読んでどう思う?

  • いいね (60)
  • うーん (12)
data-ad-region="2"> data-ad-region="2">

あなたにオススメの記事

パピマミをフォローする