孫には手出ししないで! ママが毒親な実母との“共依存”をやめる方法

【ママからのご相談】
最近、体調を崩した実母の面倒を見るために実家の近くへ越してきたのですが、小学3年生の娘が少し不安定になっているようです。おそらくは、年中うちに居座り、時間を気にしないで愚痴りに来るおばあちゃんに疲れているのではないかと思います。母は昔から相手の迷惑を考えないで自分のやりたいことはするタイプの人なので、家事もはかどらないですし、私も疲れてきていますが、もう仕方がありません。娘にはどうしたら慣れてもらえるでしょうか。

a よき娘を演じていませんか? 一番大切なものは何かを考えて!

ご相談ありがとうございます、ライターの川中利恵です。

まずはお母さんのことで引っ越しをされたとのこと、大変でしたね。おつかれさまです。

お子さんも不安定になられているとのことで、ご相談者様自身も、環境が変わった上、日常生活を落ち着いて送れていないからと現状をご理解されているように思えます。

しかし、「娘にはどうしたら慣れてもらえるでしょうか」とのことですが、そもそも娘さんがおばあちゃんに対して我慢する必要があるのでしょうか?

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アルコール中毒や金の無心をするというだけが毒親じゃない

たとえば、小さいころから、自分のやりたいことをやろうとするとそれを遮られ、「あなたがワガママを言うから機嫌が悪い」「体調が悪くなった」と言われ続けていませんでしたか?

もしくは、家族の誰かが機嫌が悪いとき、“楽しいことがあっても、笑顔になってはいけない”とか“無視をされる”という経験はなかったでしょうか。

成功したときは、「言うことを聞いていたおかげ」なのに、失敗すると、「だから言ったのに」とか、「外聞が悪い」と責められた経験はないでしょうか。

そして仕上げは、「全部あなたのために言っているのよ」です。お気づきかもしれませんが、これは私の実体験です。

これを繰り返されると、人は判断力を失います。自尊心を傷つけられ、判断力に自信がなくなった人間は、簡単に支配できるようになります。親や育ててくれる身近な大人に頼って生きるしかない子どもであればなおさらです。

ママ自身の意志や人格はどこにある?

それなりに判断力が身につく年になっても、“自分の親である”という言葉の支配力はたまらなく強いものです。幼いころからの環境ですから、親に従うことが当たり前ですし、周囲の人にも、「親孝行ね」と評価されます。

やがて自分自身の心が見えなくなり、「私しか聞いてあげる相手がいないし」「自分が面倒を見なくては」「自分さえ我慢すれば」という部分に価値を見出してゆき、親がなくては自分を保てなくなるのです。

この状態は、いくつになっても子どもを“自分の所有物”としていられる親にとってはもちろんのこと、“親孝行をしている気持ちになれる”子どもにとっても、心地の良い状態になります。

さらに進行すれば、「自分の子どもがいいと言っている」「親なんだから当たり前」ということを理由に、親が子どもに迷惑をかけても好きなように振舞うことができるようになるでしょう。

子ども自身が、「自分は我慢している」「本当はつらい」という状態であっても、これを許し、従ってしまう。このような状態は、“共依存”と呼ばれています。

負の連鎖を生む共依存から抜け出せるかは自分次第!

“共依存”というキーワードをインターネットで調べると、アルコール依存症や、薬物依存、DVなどの例が上位に出てくるため、「私には関係ないな」と思ってしまいがちです。

しかし、アルコール依存症の治療の過程で発見された状態であるため、例を挙げやすいというだけで、これらのいわゆる重篤な状況でなくても共依存は起こりますし、共依存関係のある精神的に自立していない家庭で育った子どもは、自我を見失い、不安定になりやすくなります。

おばあちゃん自身が愚痴を言うことでストレス解消ができて、元気になることはかまいません。多分そういう方はたくさんいらっしゃると思います。

しかし、「子どもが帰ってくるまでね」「家事をしなくちゃいけないから○時までね」ということも頼めない、頼んでも聞き入れてもらえない関係は、明らかに不全です。

親子という最も親しい相手のはずなのに、「相手が嫌がることを強引に続けるのを止めることも、自分ができる範囲を決めて伝えることもできない関係である」と言い換えれば、親子以前に人間関係として異常をきたし始めていることに気付くのではないでしょうか。

もっといえば、子どもは親の所有物ではありません。自分が我慢をして育ち、慣れているといっても、自分の子どもも我慢すべきだという理論はおかしいことに気が付きませんか。

一番大事なものは何か

ご相談者様が一番大事なものは、お母さんでしょうか? それとも、お子さんでしょうか?

今、ご相談者様がケアをすべきは、環境が変わったばかりで落ち着かず、不安定になりかけているお子さんのはずです。

ご自身も迷惑だと感じておられるのであれば、なおさら、はっきり時間を区切るなどのラインを引くことが大切です。「誰かに批判されるかもしれない」「母が自分を頼らなくなるかもしれない」という不安が伴うかもしれませんが、それこそが共依存の正体であり、自分自身が乗り越えなければならない壁です。

もしかしたら、「おばあちゃんが気づいて自分から帰ってくれるようになれば」と思っていらっしゃるかもしれません。

しかし、本当に、「迷惑をかけていない」と思いこんでいる可能性もあります。もし、できる範囲を伝えることで、もめごとになったり無視したりするようでしたら、数十年間、その状態が続いていたのですから、相手から変わることは絶対にありません。

まずは、今起きている問題を、「我慢すればいい」でスルーするのをやめてみませんか。そして、嫌なことは嫌だと伝えてもいいと思います。つらいときにつらいと言えるのは相手を信頼できているからです。最後に、自分にとってどうしたらリラックスできるのかを考えてみてください。

実はこれ、私自身もずっと取り組んでいることです。自分が抱えている苦しみや違和感を、お子さんにも遺伝させないよう、今からでも、お互い頑張ってみませんか?

【参考リンク】
共依存からぬけ出すには? | 全国薬物依存症者家族連合会

●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)

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