保育園では問題児!? 情緒不安定な子どもに“スキンシップ”が必要なワケ

【ママからのご相談】
この春から保育園に通い始めた息子のことで相談させてください。

先日、保育園の先生から息子がすぐお友達と喧嘩をしたり、注意力に欠ける点が多いと指摘されてショックを受けました。家ではそんな子じゃなかったのに。私が働き始めて、食事が少し手抜きになっているせいでしょうか? 何を食べさせたらいいですか?

a スキンシップを増やすと問題行動が減る場合があります。

ご相談ありがとうございます。心理食育インストラクターのSAYURIです。

子どもにとって保育園は社会生活の第一歩。ママとの時間が短くなることに加え、たくさんのお友達と人間関係を作る大切な時期です。

ママが一緒にいない時間に注意力に欠けるとか、すぐケンカをするとか指摘されると不安になってしまいますよね。

食べ物に対する意識は高いようにお見受けしますので、今回はちょっと別の角度から見てみたいと思います。

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「もうお兄ちゃんだから」とスキンシップを拒んでいませんか?

仕事を終えて保育園に迎えに行って、帰宅すると家事に追われる。

そんな毎日を過ごすママは少なくないと思います。忙しく家事をしているのに、まとわりついてくる子どもに、「もう保育園に行くお兄ちゃんなんだから……」とスキンシップを拒んではいませんか?

スキンシップは『絆ホルモン』とも呼ばれるオキシトシンの分泌を増やします。

オキシトシンが十分に分泌されている子どもは人に対して信頼や愛情を持つことができるようになる、子どもの情緒の安定や社会生活には欠かせないものだということが分かっています。

スキンシップと子どもの情緒の関係

桜美林大学心理・教育学系准教授の山口創氏の調査によると、母親と子どものスキンシップの量と子どもの性格について尋ねたところ、スキンシップが多いほど、癇癪を起さない、落ち着いている、など、子どもの情緒が安定しているという結果が出ています。

また、同氏によるとオキシトシンの分泌を高いレベルでキープするには、1日に数回、短時間スキンシップをとるようにするといいそうです。

たとえば、手をつないで通園したり、一緒にお風呂に入って体を洗ったりと日常的にできることの積み重ねが大切とのこと。

ハグの回数を増やしてみましょう

幼児期の子どもがイライラしたり、落ち着きがなかったり、何だかいつものように元気がなかったりした場合は、ギュッと抱きしめて、「どうしたの?」と聞いてあげたり、子どもの体をくすぐってあげるのもいいでしょう。

くすぐることは笑いが伴うスキンシップとなるので、子どもが知らず知らずのうちにためてしまっているストレスの発散にもつながります。

また、

・起きたとき
・いってらっしゃいのとき
・お迎えのとき
・お風呂の前
・お風呂あがり

など、「このときはハグをする」と決めてハグの回数を増やすのもお勧めです。

いずれもわずか数分、ハグなら数秒でできることです。

これは子どものためだけではなく、ママのオキシトシンの分泌量も増えるので、子どもの行動にイライラしたときは叱る前にまずギュッとハグをしてみるのもいいでしょう。

●ライター/SAYURI(心理食育インストラクター)

編集部追記

今回のコラムでは、子どもの情緒を安定させる方法として、「日頃からスキンシップを取りましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「情緒不安定(ヒステリック、ナーバス、癇癪持ち)」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

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情緒不安定ってどんな状態?

よく耳にする“情緒不安定”という言葉ですが、意外とどういう状態のことを指すのか分からない人も多いと思います。

実際、情緒の動きというのは外からでは確認することが難しく、普通の状態との区別をつけることは簡単なことではありません。

しかし、あえて情緒不安定の状態を定義するなら、“感情をコントロールできない状態”ということができると思います。

怒りや悲しみといった感情に起伏があったり、孤独を感じてしまうことは誰にでもあります。

しかし、毎日のように人を怒鳴りつける、上司のちょっとした注意で涙を流す、孤独に耐えきれず深夜帯に電話をかけまくるなど、普通の人では制御する感情を、暴走させてしまうのが情緒不安定の証とも言えます。

ちなみに、情緒不安定の主な症状としては、以下のような例が挙げられます。

・感情の落差が激しい
・怒りや悲しみなどの感情がコントロールできない
・強い不安を感じる
・すぐ緊張する
・意識を集中することができない
・記憶力が低下している

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度が過ぎると病気の可能性も

上記で述べたような情緒不安定は、人間なら人生で一度や二度は経験する状態だと思います。

しかし、それがいつまで経っても収拾せず、むしろ悪化したり慢性化したりすると、病気と認定されるようになります。

情緒不安定を起因とした病気はさまざまですが、「これに当てはまれば病気」という具体的な基準はありません。

しかし、明らかに普通でない、日常生活に支障をきたすようなレベルの情緒の揺れがある場合は、以下のような病名をつけられることがあります。

どんな病気が考えられる?

ひと言に情緒不安定と言っても、そこから考えられる病気にはさまざまなものがあります。

以下ではその代表的な病気をピックアップします。

情緒不安定性人格障害

情緒不安定性人格障害には、大きく分けて、『衝動型』と『境界型』の2タイプがあります。

衝動型は、日頃から感情が不安定で、一時の感情で後先考えずに突っ走って行動するようなタイプに診断されます。

また、結果を見ずに行動することを批判されたり、指摘されると激高してしまう特徴もあるようです。

一方、境界型は日常生活で常に空虚感を感じており、自己のイメージが不明瞭であるといった特徴があります。

とくに人間関係に深入りする傾向にあり、自分が見捨てられている、軽んじられているなどと感じると、自殺の予告や自傷行為などの行為に及ぶこともあります。

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自律神経失調症

最近はよく聞かれるようになった病名ですね。

人間はさまざまな身体的機能を自律神経でコントロールしていますが、ストレスなどが要因となってうまく機能しなくなった状態のことを指します。

この病気では身体・精神の両方に症状が認められますが、とくに精神の方では情緒不安定が目立つとされています。

身体的な特徴には、肩こりや頭痛、吐き気などがあり、情緒不安定と合わさると診断されます。

更年期障害

こちらもよく聞く病名ですね。最近では男性の更年期障害も注目されています。

女性の更年期障害は、閉経の前後に卵巣の働きが衰えることが原因で起こります。

卵巣の働きの低下に伴って女性ホルモンも減少し、情緒不安定といった障害が出てきます。

男性の更年期障害も女性と同様にホルモンの減少が主な要因とされています。こちらもストレスやうつといった症状が出るようになります。

全般性不安障害

上記で述べたように、情緒が不安定になる状態というのは、誰しもが経験することです。

しかし、不安感やイライラなどの感情が慢性化している場合は、全般性不安障害と認定されます。

パニック障害のように発作的な症状はないとされていますが、緊張や焦りから集中が困難になる状態が持続する、慢性的に気分が落ち込むなどの精神症状があります。

判断基準としては、“自分の感情をコントロールできず、ネガティブな感情が原因で半年以上生活に影響が出ている”ことが挙げられます。

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慢性的な情緒不安定は精神病を誘発する

慢性的に情緒不安定な状態で生活していると、心に大きな負担をかけてしまいます。

感情がコントロールできないことで、落ち込んだりイライラしたりを繰り返すと、うつ病や神経症、摂食障害などの精神病を誘発します。

また、ひきこもりになったり、周りに対して暴力を振るうようになったりなど、社会に適応できない性格になることもあります。

気持ちの揺れが長く続くようであれば、一度病院を受診してみるのもいいかもしれません。

なぜ情緒不安定になるのか

情緒が不安定になる原因は、内的な要因から外的な要因までさまざまです。

どうして人は情緒が不安定になるのか、探ってみましょう。

慢性的なストレス

仕事や育児などで常にストレスを抱えると、ホルモンバランスが崩れ、感情のコントロールがうまくいかなくなります。

ストレスを緩和させるノルアドレナリンの不足が主な要因とされていますが、そのことにより、イライラしやすくなったり集中力が低下したりといった症状が起きます。

親からの愛情が不足していた

人間の人格形成には、子どものころの親子関係が強く影響します。

子どもは親に対して依存をしますが、それに対して親が十分な愛情を注げないと、子どもは不安感や悲しみを抱きます。

そうして親からの愛情を十分に受けずに育つと、慢性的に不安や孤独感を持ちやすい性格になると言われています。

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女性特有の身体機能

一般的に、男性よりも女性の方が情緒不安定になりやすいと言われていますが、それは生理や妊娠などによるホルモンバランスの崩れが原因と言われています。

最近では有名になった『PMS(月経前症候群)』やマタニティブルーなど、女性の情緒不安定には特有の身体機能が大きく影響しているのです。

糖分の過剰摂取

ケーキやクッキーなど、日頃から糖分をついつい摂取してしまいがちですよね。

しかし、糖分を過剰に摂取しすぎると、血糖値が急上昇してしまいます。

そのあと、血糖値が急降下することにより、イライラや疲労感を強くさせます。

近年の研究では糖分の過剰摂取がうつ病の発症率に関係していることが分かっているので、甘い物に目がない人は要注意です。

子どもは身体症状として出やすい

大人の情緒不安定と比べて、子どもの情緒不安は身体症状として出ることが多いようです。

例えば、オネショや夜驚症といった睡眠時の症状、吃音やかん黙などの言語症状、歯ぎしりやチックなどがあります。

子どもが情緒不安になる最大の要因として挙げられるのが、乳幼児期の異常な体験だとされています。

両親や祖父母などからの厳しい叱責、ネグレクトや虐待といった異常な体験により、心に大きな傷を作ってしまい、情緒が安定しなくなるのです。

幼稚園や小学校などで問題行動が見られる場合、多くは情緒不安によるものです。

情緒不安は家庭環境に起因することも多いので、他を疑う前に自分の育児方針などを見直すようにしましょう。

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子どもの情緒不安は“2歳”がカギ!?

上記でも触れたように、子どもの情緒不安は乳幼児期の異常な体験に起因することが多いです。

子どもは2歳のときに第1次反抗期を迎え、情緒が不安定になります。“魔の2歳児”という言葉もあるくらいです。

一見ただの反抗期のように思えますが、実は子どもにとっては自立への第一歩であり、大切な成長段階だとされています。

しかし、この時期に放置したり、叱ってばかりで認めようとしないなどの愛情不足があると、うまく感情をコントロールできなくなってしまうのです。

情緒不安定になりやすい人

他の病気と同様、情緒不安定には、なりやすい人とそうでない人がいます。

情緒不安定になりやすい人には、以下のような特徴があります。

・常に何かを心配している
・真面目
・傷つきやすい
・理想主義
・内気で消極的
・強い責任感を持っている
・感情のコントロールが下手
・内省的で自分を責めがち

全体的に、情緒不安定になりがちな人は神経質な性格であることが多いようです。

また、食生活が偏りがちだったり、生理が重い、運動不足の人なども情緒不安定になりやすいとされています。

さらに、情緒不安定になりやすい時間は夜だと言われ、夜になると不安や孤独を感じてしまう人も多いようです。

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あなたは大丈夫?

情緒不安定な状態にある場合、本人はそのことに気づきにくいことが多いと言われています。

自分で症状をチェックできる項目を作ったので、ぜひ参考にしてみてください。

・嫌なことがあるとすぐ泣いてしまう
・人に批判されると激怒することがよくある
・自分のことに意識が集中して、周りが見えないことがある
・よく気分屋と言われる
・困難なことがあるとすぐにパニックになる
・レストランなどでメニューを選ぶのに時間がかかる
・人とのつながりを強く求め、見放されることが怖い
・他人よりも疲れやすい
・集中力が持続しない

いかがでしたか? もちろん、上記の項目に当てはまったからといって必ず情緒不安定というわけではありません。

しかし、項目の大半に当てはまる人は精神的に不安定である傾向があります。

まったく自覚がないという人は、周りに聞いてみるのもいいかもしれませんね。

情緒を安定させるためにできること

これまで情緒不安定について述べてきましたが、「結局どうすれば安定するの?」と思っている方もいらっしゃることでしょう。

以下では、情緒を安定させるために対策と改善法についてご紹介いたします。

情緒不安定を予防しよう

情緒不安定は性格で決まると思われがちですが、どんな人間でも陥る可能性はあります。

情緒不安定の予防に効果的な方法としては、ストレスの発散が挙げられます。

日頃から運動をしたり趣味に没頭するなど、心の疲れを癒やす手段を見つけるようにしましょう。

また、食生活にも気をつけましょう。糖分の取り過ぎや栄養の不足は情緒を不安定にさせます。

毎日栄養バランスを考えた食事をするようにしましょう。

さらに、十分に睡眠を取ることも情緒の安定には欠かせません。毎日規則正しい時間に寝起きするといいですよ。

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情緒不安定を改善しよう

もう情緒不安定に陥っている人には、以下のような改善法がオススメです。

・日記を書くことでストレスの正体を見つける
・不安を無理に払拭せず、いつも通りの生活を心がける
・友人や恋人、医者などに悩みを相談する
・夜更かしせずに早く寝る
・趣味の時間を確保する
・食事でビタミンやミネラルを豊富に取る

他にもさまざまな改善法がありますが、基本的にはストレスをためこまないようにするのが一番です。

ストレス解消法は人によって異なるので、自分なりの解消法を見つけるようにしましょう(今日から実践!)。


「情緒不安定になる原因」や「情緒を安定させる方法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

情緒というのは、周りからは見えません。そのため、情緒不安定になっている人に対して冷淡な態度を示す人も少なくありません。

とくに子どもは家庭環境が大きく関与しているので、安易に厳しく叱るのはやめましょう。

上記コラムでは、子どもの情緒不安定はスキンシップで解消されると結論づけていますが、それは大人でも同じことです。

情緒が不安定になるメカニズムと対処法をよく知って、楽しい生活を送るようにしましょうね。

(パピマミ編集部/上地)

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