親の財布からお金を盗むのは“犯罪”になる?

【ママからのご相談】
ふと昔の話を思い出したのですが……兄弟の末っ子ということで私だけお小遣いが貰えず、その不満から親に内緒で財布からお金を抜き取っていました。これって小さい時に犯罪を犯していたのかな? と疑問なのですが……どうなのでしょうか?


ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所の弁護士・島田さくらです。

人様の財布からお金を抜き取ったら、“窃盗罪(刑法235条)”が成立しますよね。では、小さな子どもが家族の財布からお金を抜き取った場合にも、犯罪になるのでしょうか?

(1)13歳以下の子どもの行為は、犯罪にならない

刑法41条は、『14歳に満たない者の行為は、罰しない』と定めています。つまり、大人であれば犯罪にあたるような行為であっても、犯罪にはならないんです。自分のやっていることの意味もわからない小さな子どもの行為は、強く非難することができませんからね。

13歳以下の子どもが犯罪になるような行為をした場合、『触法少年』と呼ばれ、児童相談所などによる児童福祉法上の措置が優先されます。この場合でも、知事や児童相談所長の判断により家庭裁判所に送られることがあり、そうなれば、14歳以上の未成年と同じように家庭裁判所が扱う少年事件として処理されることになります。

(2)家族間の行為は、処罰されない

いくら身内であっても、家族を殺した場合には殺人罪になるというのはわかりますよね。家族間であっても、基本的に犯罪は成立します。

ただ、家族間での窃盗罪や詐欺罪など、財産のみが問題となっているいくつかの犯罪については、犯罪が成立しても刑を免除するということになっています(刑法244条1項)。また、被害者からの告訴がなければ裁判にできないとされています(刑法244条2項)。法律は家庭に立ち入らない方が好ましい場合もあるという考え方からです。

ここでいう「家族」というのは、配偶者、直系血族、同居の親族を指します。たとえば、一緒に住んでいない伯父さんや伯母さんの財布からお金を抜き取った場合には、刑法244条1項による刑の免除は受けられません。

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今回のケースを見てみると、13歳以下の頃に親の財布からお金を抜き取っても、そもそも犯罪にはならないということになります。一方、14歳以上の場合、窃盗罪が成立する可能性はありますが、家族間のことなので刑が免除されるということになります。

子どもが増えれば増えるほどお金はかかります。末っ子にはそのシワ寄せがいくでしょうね。「親は一所懸命育ててくれたんだろうな」と感じるのは色々経験した大人になってからです。ですので、お小遣いを自分だけもらえないのは小さい頃には納得できない話ですよね。それでも、小さな頃から人のものを盗ることに慣れてしまうと、癖になってしまったり、何がいいことで何が悪いことなのかわからなくなってしまいます。

犯罪にならなくても、ダメなものはダメです。お小遣いを他のご兄弟のみあげる際は、不公平感を感じさせないためにも、ばれない配慮も必要かもしれませんね。

●ライター/島田さくら(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)

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