克服できる? 子供が人見知りするワケと正しい接し方

【ママからのご相談】
2歳半になる娘が人見知りをします。近くに住む主人の親が会いに来るのですが、家に入ってきただけで隠れます。

抱っこしようものなら、泣きじゃくり手がつけられない状態になります。義父母に悪くて……。どうしたらなついてくれるようになりますか。

a 十分に安心感を与えましょう

こんにちは。メンタルケアケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

何でもお母さんじゃないとダメな時期ですね。外を歩いていても、人見知りが激しくてご相談者様が落ち着かない気持ちになっていることでしょう。

実は、私の娘もそうでした。私の父母にまったくなついてくれず、泣きじゃくる・暴れるで、手のつけようがないほどひどかったので、「精神面で何かあるのでは?」と考えたくらいです。

子供が人見知りするワケ

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人見知りは、お母さんたちにとって困った悩みの1つであることは間違いありません。

しかし、乳幼児期の愛着(養育者、特に母親の気持ちを求める行動や安心感を求めること)はとても大事で、触ったり微笑みかけたり、さまざまなことをして求めます。

しかも愛着を示すのは、いつもそばにいてくれる特定の人に対してということが多いです。こうして安心できる心の絆を形成していきます。まずはそこからがスタートなのです。

ですから、人見知りをするということは、ご相談者様に安心できる絆をしっかり作れているということなのです。

娘さんの心は、ご相談者様の愛情で心が健康に成長している証しなので安心してください。

人見知りする子供の発達過程

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一般的に、人見知りは生後6か月〜1歳ぐらいのあいだに始まると言われています。

一見ネガティブなようにも感じる人見知りですが、これは赤ちゃんが立派に成長している証し。

脳が発達することで、いつも一緒にいる人と見知らぬ人との区別ができるようになって起こるものです。

また、母親を安心できる場所として確保しようとする防衛的な感情によって起こるとも言われています。

子供が人見知りするときの言動2つ

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(1)泣きわめく

普段交流のない人から話しかけられて、不安を感じたときにまず見せるのが“泣く”という行動。

簡単に自分の不満を伝えることができるため、特に人見知りをし始めたばかりの赤ちゃんによく見られます。

(2)隠れる

知らない人の視線にさらされると、子供は大きなストレスを感じます。その視線から逃れるために、母親の影に身を隠すこともしばしば。

今までは平気にしていたのに、知らない人の前に出ると急に隠れて大人しくなるというのも典型的な人見知り行動です。

人見知りする子供への接し方4つ

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(1)自分が安全な存在であることをアピールする

赤ちゃんが人見知りするときの気持ちとして、「本当は近づきたいけど怖くて不安」という葛藤があることが多いようです。

そのため、人見知りする赤ちゃんと話すときには、「ばぁばだよー」「一緒にお話ししようかー」などと優しく声をかけ、自分が害のない存在であることをアピールしましょう。

また、赤ちゃんはお母さんを通して相手がどういう人なのか判断するため、人見知りする相手に母親が笑顔で接することで赤ちゃんの緊張をとくことができます。

(2)保育園のお見送りで気丈に振る舞う

子供はその場がどういう状況なのかを、母親の振る舞いで見極めようとします。

登園したがらずに泣きわめく子を前にすると、どうしても抱きしめてあげたくなると思いますが、平然と振る舞うことが大切です。

母親が“何でもないこと”という態度でいることで、子供の不安な気持ちを薄れさせることができるでしょう。

(3)親を介してコミュニケーションをとる

子供が母親の影に隠れてしまったときも、無理に会話に参加させてはいけません。

親同士の会話を中心にしつつ、途中で「○○ちゃんもそう思うよね?」などとお母さんを介して話に加わらせるのがいいでしょう。

安心できる親のそばで会話することで、人と会話するということに慣れることができます。

(4)子供に安心感を持たせる

今大切なことは、ご相談者様がしっかりと娘さんに愛情を示してあげることです。

抱っこのときは抱っこ、1人で行きたくないときは一緒に行ってあげるなど心のつながりを大事にしてあげてください。

おじいちゃんやおばあちゃんのところへ行くことができなくても、本人を責めないであげることがポイントです。

『子育てハッピーアドバイス3』の著者である精神科医の明橋大二先生は、

『母親との強い絆を経験した子供は、3、4歳になると、じゅうぶん安心感を得て、母親がいなくても、行動できるようになります』

と書かれています(この本は有名なので、もう読まれているかもしれませんね)。

甘えさせるときにしっかり甘えさせてあげると、自分で行動するときに安心できるようになります。


人見知りをする子供さんを持つ時期は、お母さんにとって本当に大変ですよね。

保育園などにも行きたがらなくなりますし、どこに行っても抱っこなので、肩や腰が痛くなってしまうこともあります。

でもそのときだけなんです。心が健康に育っている証拠として現れているのですから、「今はしかたないね」と諦めることがご相談者様自身の心を守るためにも必要です。

どうかお子さんに無理をさせるようなことをしないで、心の不安定さをいい状態で大事にしてあげましょう。

子供の人見知りを克服するポイント3つ

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(1)学校や幼稚園の先生と積極的に話す

子供が人見知りになる場面で多いのが登園や登校。お母さんが先生と親しげに話せば、子供は先生を安心できる存在だと認識し、嫌な印象を抱きづらくなります。

また事前に、先生に子供が人見知りであることを伝えておくことでうまく対応してくれることもあるでしょう。

(2)交流の手本を見せる

子供の嫌がることを無理やりさせるのではなく、まずは親が周囲の人と積極的な関わりを持つことが大切です。

すすんであいさつをしたり声をかけたりすることで、その姿を見た子供は次第に人見知りをしなくなります。

“怖いことではない”ということを子供に伝えることが、人見知りを克服するための第一歩です。

(3)子供のペースに任せる

周囲の人といかに距離を縮めるかというペースは人それぞれです。

子供も、知らない友達と話し始めるのに時間がかかったとしても、自分なりの距離の取り方を学んでいきます。

親が神経質になりすぎて、子供に無理をさせると余計に不安な気持ちをあおることにもなりかねません。

ここでポイントになるのは、近くに親がいて安心できる状況であるということです。

そばで見守りつつ、行動に移すタイミングは子供のペースを大切にしてあげましょう。

場所見知りって何?

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中には、“人”に対してではなく“場所”に対して不安を感じ泣き出してしまう子供もいます。

いつもと違う場所にくることで不安定な状態が引き起こされ、子供は人見知りと同じような言動を見せます。

ママから無理に引き離すと愛着障害に?

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祖父母の家に行き子供が嫌がっていると、おじいちゃんやおばあちゃんに悪いと思って、自分の元から無理やり引き離そうとすることがありますよね。

でも、これをやりすぎると、心の絆を不安定なものにしてしまうことになります。その辺を注意しましょう。

2~3歳ごろの愛着形成の大事なときに、わざと引き離すようなことを続けてしまうと、問題視されている“愛着障害”になってしまいかねません。

愛着が不安定な状態で、きちんと形成されないと、自分のことを否定的に捉えてしまうようになることがあります。

お母さんと十分な信頼感、安心感を築くことができると、自分で行動することを覚えます。そのときまでおじいちゃんたちには少し待ってもらうことが必要です。

おじいちゃんたちが嫌いなのではなく、今はお母さんに甘えて大事にされたい時期で、その後に他の人へと移っていきます。

かわいいお孫さんの心の成長のためだったら、きちんと話をしたら聞いてくれることでしょう。

私も娘を父に引き渡して抱っこさせるようにしていました。そのせいで、愛着形成ができるまで時間がかかりました

自分から行動できるようになったのは、他の子供よりも遅かったと感じています。

このときに心についての知識があったなら、「もっと娘の心を大切にできたのではないか」と考えてしまうことがよくあります。

発達障害・場面緘黙症の可能性も?

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子供の人見知りは2歳ごろまでには落ち着いてくると言われていますが、中には幼稚園に通い始めても治らないという子供もいます。

2〜3歳の子供は体と心の成長が著しく、ちょっとしたことで不安定な状態となり母親に助けを求めることがあります。

これも成長の過程で見られることであり、心配する必要はないでしょう。

また、あまりにも人とのコミュニケーションがうまく取れないと発達障害を疑うことがあるかもしれません。

しかし、人見知りが、他人を見分けられるようになることで起こるのに対し、発達障害は自分と他人との境界が不明瞭になるなど反対の症状を見せるものです。

人見知りをしている=区別がついている、ということになるため、人見知りの症状が発達障害に結びつくとは言えません。

これ以外に、『場面緘黙症』という、家庭内では普通に話すことができるのに、学校など特定の場所や状況で全く話すことができなくなるという症状があります。

これは症状が非常に強いうえに長く続くことが特徴で、教育的介入を行わなければ成人するまで症状が出続けることもあるようです。

不安を感じる場合には、病院へ相談するのがいいでしょう。

まとめ

「子供が人見知りする理由」や「克服のポイント」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

子供の激しすぎる人見知りに立ち会うと、お母さんも気まずい思いをしてしまいますよね。

今は手を焼いているかもしれない子供の人見知りも、成長するにつれていつか失われてしまいます。

人見知りするのは、お母さんのことを信頼し、心から大好きな存在だと思っているからでもあるのです。

今しか見られない子供の表情を楽しむのも、子育ての楽しさではないでしょうか。

【参考文献】
・『子育てハッピーアドバイス3』明橋大二・著

●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)
●追記/パピマミ編集部

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