里親希望のパパママ必見! 「特別養子縁組」を成立させるための手順

【女性からのご相談】
もうすぐ40歳になります。年齢的に子どもには恵まれないかもしれない可能性も考えており、夫と食事をするときに、養子縁組の話題が出ることが多くなりました。具体的に里親制度とは、どのような制度なのでしょうか。

a 自治体によって条件も変わる! 自分でもよく調べて、検討を。

こんにちは。ご相談ありがとうございます。ライターの川中です。

私も過去、里親制度について調べたことがあります。幸いなことに実子に恵まれていますが、あと5年もしたら2人とも手が離れます。そのあと私が社会貢献できることがあるとしたら、なにかあるかな? と考えたためです。

相談者様と状況が異なりますが、私が考えたのは一般的な“里親制度”でした。戸籍云々は別にいいかなぁと思ったためです。ご相談者様はおそらく、戸籍上でも“子”とできる“養子縁組制度”を希望されているのではないでしょうか。そこで今回は、特別養子制度を前提とした里親制度について調べてみました。

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似て非なる“養子縁組制度”と“里親制度”

現在、都内だけでも約4,000人もの子どもが、家庭で暮らすことができない状況に陥っているそうです。さまざまな事情により、両親が育てられなくなった子どもたちは、里親のもとで家庭的な環境下で養育されるか、乳児院などの施設で養育されます。同じように、家庭的な環境下で養育するための里親となる“養子縁組制度”と“里親制度”ですが、根本が異なります。

“養子縁組制度”は文字通り、いずれは戸籍上の親子となるべく、養子縁組を前提として児童を養育する制度です。一方の“里親制度”は、養子縁組は目的ではないので原則できません。そして、2か月以内の短期を始め、一定期間の養育が条件となります。

意外と厳しい? 養子縁組前提の里親の条件

養子制度というと、1987年までは、里親と養子がお互いの合意の上で契約を行い、生みの親との親子関係を維持しながらも戸籍上の記載を、“養子・養女”とするものしかありませんでした。

しかし、家庭に恵まれない子どもを救うために“特別養子制度”が導入された現在は、家庭裁判所へ審判を申し立て、成立することで、生みの親との親子関係を完全に断絶させ、戸籍上の記載を“長男・長女”という形で登録でき、事実上実子と同じ扱いを可能とする“特別養子縁組”が主流になっています。

この特別養子縁組は、“6歳未満の子どもの福祉を最優先”にしなければ利用できません。そのため成立させるために必要な里親の条件は、各自治体によって異なる基準で設けられています。

【東京都における養子縁組前提の里親の条件】
・里親の申込者は原則として25歳以上50歳未満であり、婚姻している夫婦であること
・居室の広さは、少なくとも2室10畳以上あり、家族構成に応じた適切な広さが確保されていること
・その他、東京都の里親認定基準を満たしていること

【東京都における主な里親認定基準】
・心身ともに健全であること
・児童の養育に関し、虐待などの問題がないと認められること
・世帯の収入額が生活保護基準を原則として上回っていること
・里親申込者と起住を共にする者は、児童の受託について十分な理解を有するものであること
・児童福祉法(昭和22年法律第164号)その他関係法令などが適用になること

まずはお住まいの地域の児童相談所へ!

この養子縁組前提の里親は、自身が所属する自治体にしか申し込めません。まずはお住まいの自治体の児童相談所へ足を運び、自らの家庭が条件を満たしているかを確認しておく必要があります。

たとえば東京都では、“25歳以上50歳未満の夫婦である”ことを条件にしていますが、愛知県では、“子どもとの年齢差が40歳未満の夫婦”としているように、自治体によって、里親の申込者の年齢や条件が異なるだけでなく、申請から登録、子どもの紹介から引き取りまでの流れに差があるためです。

東京都における申請から登録までの流れ

(1)児童相談所へ問い合わせ
(2)申請要件の確認
(3)認定前研修の申込・受講
(4)申請
(5)家庭調査(家族全員が在宅時に自宅へ訪問)
(6)2か月に1度開催される“児童福祉審議会里親認定部会”で審議
(7)東京都知事が認定・登録完了(2年ごとの更新手続きアリ)

意外と登録までが長い道だと感じるかもしれません。しかし、1人の命を健やかに育ててゆくのですから、当然と言えば当然でしょう。子どもの親の家庭環境や病気や遺伝要素などの要望が通ることは一切ありません。

どんな子どもであろうと豊かに愛情を注ぎ、育ててゆく覚悟が必要です。そのための準備期間だと思えば、登録までのステップが多いことも、納得されるのではないかなと思います。

子どもの紹介から養子縁組成立までの流れ

(a)子どもの紹介・引き合わせ(児童相談所から紹介、立会いの下で面会)
(b)交流・委託(1~3か月程度の交流期間を経て、児童相談所が家庭や子どもの状況を総合的に判断し、委託の可否を決定)
(c)家庭裁判所への申し立て(委託から半年以上の養育を経てから可能)
(d)家庭裁判所による調査
(e)特別養子縁組の審判確定

特別養子縁組が成立した場合は、離婚ができません。また、もちろん里親の都合で養子縁組を破棄することもできません。お互いにとって、一生の問題となることは確かです。

しかし、子どもがほしい円満なご夫婦であれば、決して幸せとは言えない境遇で生まれてきた子どもたちが幸せになる制度だと思います。よく調べ、よく話し合い、改めて考えてみてはいかがでしょうか。

【参考リンク】
東京都の里親制度について | 東京都福祉保健局

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●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)

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