子どもの感性を育む! 犬猫禁止のマンションでも飼えるペットの種類

【ママからのご相談】
30代。女の子のママです。小学生になったばかりの娘から、「自分で世話するから動物を飼いたい」と毎日のようにせがまれるのですが、住まいが“犬猫飼育禁止”の賃貸マンションのため、犬や猫を飼うことはできません。賃貸契約書を読むと“小鳥”はOK。“観賞魚ならびにそれに準ずる生き物”もOK。“犬・猫以外の小動物”は近隣住民の迷惑にならないものであればOK、と書いてあります。ペットを飼うことは子どもを気持ちの優しい人間に育てるためにとても良いことだと思うのでできるだけ願いを叶えてやりたいのですが、実際に飼うとなるとどんな動物を飼うのがいいのでしょうか?

a ウサギ・ハムスター・小鳥・カメなら、1年生でも日常的な世話は可能です。

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

1年生になったばかりの娘さんが動物の世話をされることは、相手の気持ちを想像する力を育むという意味でも大変良いことだと思います。ただ残念ながら集合住宅においては“近所迷惑”という観点から、鳴き声と臭いを問題視される犬と猫を飼うことは契約で禁止されている場合の方が圧倒的に多いという現実があります。

ご相談者さまのお住まいのように、「○○ならOK」と賃貸契約書に明記してくれているのは、とてもありがたいケースであると言うことができます。小生の経験から申し上げますと、ウサギ・ハムスター・小鳥・カメといった動物であれば、1年生になったばかりのお子さんでも日常的な世話はじゅうぶん可能です。

以下の記述は、都内で開業されているメンタルクリニックにおいて、独り暮らしの高齢者の患者さんに“アニマルセラピー”の良さを常日頃から説いている精神神経科医師に聞いた話を参考にしながら、進めさせていただきます。

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ハムスターは、大型のゴールデンハムスターの方がジャンガリアンハムスターより長生き

人に馴れやすく仕草が愛くるしいハムスターは、集合住宅に住む子どもが育てるには適した小動物です。ペットのハムスターとしては大型のゴールデンハムスターと、ゴールデンの半分程度の体重のジャンガリアンハムスターが一般的で、どちらも人に対しては温厚ですがハムスターどうしのケンカで死亡することがあるので“一匹飼い”を基本とします。

飼い方の本をちゃんと読みさえすれば子どもにとってもさほど飼うことが難しくないため、小学校の教室でクラスの人気者になっているハムスターの話もよく聞かれます。

ハムスターに関して1つ覚えておいていただきたいことは、小さな動物であるため寿命がそれほど長くはないという点です。一般的にはジャンガリアンハムスターで2年、ゴールデンハムスターで3年程度が寿命であると言われていますが、実際にハムスターを飼ったことがある人の話を総合すると、飼いはじめて1年経たずに死んでしまったというケースが圧倒的に多いようです。

『ハムスターの1歳は人間でいう“おじいさん”“おばあさん”なのだということを最初から理解したうえで、子どもたちには、“命を大切にする気持ち”を養ってもらいたいものだと思います。それと、2004年にハムスターに噛まれた日本人の男性がアナフィラキシーショックを発症し持病の気管支喘息を誘発して死亡した例がありますので、アレルギー性疾患がある人は、病院でハムスターアレルギーがあるかどうかを検査するなどの注意が必要とされます』(50代女性/都内メンタルクリニック院長・精神神経科医師)

ウサギはハムスターよりずっと長生きだが、とてもデリケートな動物

「せっかく、かわいがっていても1~2年で死なれてしまうのは、悲しすぎる」という方には、哺乳類の小動物であればウサギを飼うことをおすすめいたします。小型で人気のあるネザーランドドワーフでも5年から11年の寿命があり、わが家では長女が小学校3年生になったときに飼いはじめたネザーランドドワーフの混雑種のメスのウサギが、長女が成人するまで生きてくれました。実に12年もの間、家族の一員として生きつづけてくれたわけですね。

ウサギも人に馴れやすく、飼い主を噛んだり威嚇したりすることはまずまれな動物です。また、哺乳類に共通する特徴かもしれませんが自分から飼い主に寄ってきて、くっついて甘えたりもするのでとてもかわいらしいです。

ただし、ウサギは大変デリケートな動物でもあり、ストレスにめっぽう弱いところがあります。特に赤ちゃんウサギがストレスを受けることによって発症した便秘は、命にかかわる場合もあるので注意が必要です。

「ペットショップやブリーダーからお金でウサギを買うということに、どうも抵抗がある」とおっしゃる方は、子ウサギの里親を募集している人から譲っていただきましょう。今はインターネットがありますし、地域の大型ショッピングモールの掲示板などにも子ネコや子ウサギの里親募集がよく貼られていますので、注意して見ておくといいでしょう。

“親の愛情”を見て学ぶには、ジュウシマツを飼うとよい

集合住宅でも飼える動物の中で、根強い人気があるのがフィンチ類の小鳥です。中でもジュウシマツは他の鳥に比べて性格がおとなしく世話をしやすいので、小学生の子どもでも大人の指導があれば問題なく飼うことができます。

ジュウシマツは子孫を産み育てることがとても上手な小鳥ですので、ツガイで一度3羽から9羽のヒナを産んだなら、その後はオスの籠とメスの籠を別々にして飼うことをおすすめします。外見ではオス・メスの判別はつきにくいですが、オスは高い声でピー・ピーと鳴くのでわかります。メスの鳴き声は低いです。

ツガイで飼いはじめたジュウシマツの夫婦は、つぼ巣と巣草さえ用意してやればそのうちにオスが一所懸命に巣草をくわえて巣に運び、巣の入り口を草で見事に編んで外部から中が見えにくい、メスが落ち着いて産卵できる状態に作り変えます。メスはその中で安心して産卵し、やがてかわいいヒナたちが顔をのぞかせてくれます。

『産卵準備期から産卵後にかけての一連のジュウシマツの行動は感動的で、小学1年生の娘さんもきっと“親の愛情”がどういったものか、生きた勉強をされることと思います。ちなみにジュウシマツの寿命は約8年で、体が小さな生き物としては長いと言えます。最後の1羽になるそのときまで、大勢で仲良く、鳴き声で呼び合って暮らす様子がとても愛おしい、子どもの情操教育にもとても良い、飼い鳥だと言うことができるでしょう。』(50代女性/前出・精神神経科医師)

なお、ジュウシマツとウサギは同じ部屋で飼ってもお互いの存在をストレスに感じませんので、同時に飼育することが可能です。ただし、当然のことですが部屋は同じでも生態が全く違いますのでケージはそれぞれの専用ケージで飼育してください。

カメは遺伝学上は鳥に近く、飼い主を認識する。物静かで集合住宅で飼うのに適した動物

最後に、マンションやアパートで飼うのに適した、物静かな動物をご紹介しましょう。(ワニもそうなのですが)生理学上や解剖学上は爬虫類でありながら遺伝子的には鳥に近く、ヘビやトカゲとは遠いとされる“カメ”が、それです。

米国ボストン大学のニコラス・クロフォード氏らの研究チームが2012年に発表した論文によれば、これまでカメの身体的な特徴がトカゲやヘビなどに近いため分類上の混乱がみられてきたが、過去最大規模の情報を集めた遺伝子分析の結果、カメが遺伝学上鳥類やワニ類に近い存在であることは、はっきりと解明されたとしています。

そのせいかどうかはわかりませんが、カメは人になつくようです。多くの飼い主の人たちから、「ちゃんと人を見分けているし、甘えてくるし、ついてくるし、コミュニケーションがとれますよ」との証言を得られているのは陸ガメ類が中心ですが、わが家にいるクサガメも水ガメでありながら育ての親である小生のことを認識しています。

生まれたばかりで5円玉ほどの大きさの赤ちゃんガメだったころ、カラスに食べられそうになっていたところをウチの女房に拾われて、以来、小生が育てている東アジアの川や池に棲むカメです。

クサガメの寿命は20年以上と言われ、記録では40年以上生きた個体もいたことがわかっていますので、大切に育てれば今1年生の娘さんが30代、40代になっても元気で、娘さんの友だちでいてくれているかもしれませんね。

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●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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