子どもの誤飲事故に注意! 薬の使用期限と保管アイディア

【ママからのご相談】
3歳の子どもをもつ、20代主婦です。使わずに余った薬がたくさんたまっています。どうしたらいいでしょうか。教えてください。

a 薬は収納方法より使用期限を気にしましょう。

ご相談ありがとうございます。片付けパーソナリティあさがみちこです。

厚生労働省が毎年実施している『家庭用品に係る健康被害病院モニター報告制度』平成24年度報告書によると、小児の誤飲事故はタバコが34年連続で最も多く報告されているとのこと。

ついで多かった薬の誤飲事故は“医薬品・医薬部外品”です。

実は私も小学生のころ、母が飲んでいたピンクの便秘薬をラムネと勘違いし、たくさん食べてしまったことがありました。

今となっては笑い話ですが、薬によっては重篤な事態に陥ることもあります。

そう考えたらお子さんのいらっしゃるご相談者様は管理をしっかりしないとならないですよね。

今回は薬剤師の知人にも詳しく聞いてみました。

clinic-doctor-health-hospital-large

薬局で購入した市販の薬と、処方された薬は期限が異なる?

薬局で購入した薬は箱に使用期限が書かれていますよね。大体未開封で約3年

個包装された薬であれば保管有効期限内なら使用しても問題ないようですが、瓶入りの錠剤などは開封後せいぜい半年位のようです。

一方、医療機関で頂く薬の使用期限は、一般的に6か月から3年の有効期限となっています。

開封した場合は散剤や顆粒剤は3~6か月、カプセルや錠剤は6か月~1年、目薬は約1か月とかなり短くなっています。

実際私が処方してもらっている目薬は3週間で使い切るよう指導されていますし、シロップは冷蔵庫保存で1週間程度でした。

また、軟膏(なんこう)は長く使用することができます。使用期限はチューブをよく見ると記入してありますよね。

記号で書いている場合は薬剤師さんに聞いたら教えてくださいます。

チューブの軟膏類は薬に細菌が入らないようにしなければなりませんので、患部にチューブの先端をこすりつけたりしないよう衛生面に注意しましょう。

処方されたモノを最後まで飲みきらずに終わってしまった薬をなかなか捨てることはしないですよね。

しかし、実は「服用日数が過ぎたら基本的に廃棄するようお願いします」といわれていると思います。

思い切って廃棄はできないまでも、1年に1度くらいは保管しているすべての薬を確認して、期限などが分からない薬は安易に飲まず、薬剤師さんやお医者さんに相談しましょう。

薬はどこに保管する?

子どもが小さいうちは、誤飲を避けるためにも目の届かない場所で保管する必要があります。

キッチンだとお薬を飲むためのお水を準備する場所なので、アクション数が少なくて済みますよね。簡単に準備ができて、安心な場所。小さな心遣いが事故を防ぎます。

ただ、薬の品質には、“光・熱・湿気”が影響を与えるようです。これらを避けることが第一ですよ。

使用期限切れにならないよう

飲みきれないような薬や軟膏は、薬を入れているボックスにマスキングテープなどに処方された日にちを記して、薬や薬箱に貼っておくのがいいでしょう。

収納方法としては、“個人別”“(風邪薬や胃薬などの)種類別”“処方された日付順”など、いろんな方法があります。

ご自身に合った、取り出しやすく使いやすい形で収納してください。

薬は体をととのえるモノ。どういった形で収納するかも気になるところですが、品質保持、使用期限をしっかり把握することが第一です。

●ライター/あさがみちこ(片付けパーソナリティ)

編集部追記

今回のコラムでは、薬を上手に収納する方法として、「子どもの目の届かない場所に収納する」という視点でアドバイスをいただきました。

「薬の使用期限(消費期限、有効期限、使用期間、有効期間)」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

151201papiuechi01

薬の使用期限を決める“安定性試験”の種類3つ

コラム内にもあったように、薬にはそれぞれ有効期限が定められています。

錠剤や軟こう、シロップと薬の種類によって違いがありますが、これは“安定性試験”というものによって決定されています。

医薬品の安定性を判断するための試験ですが、その種類は3つあります。

加速試験

これは、長い間保存した際の化学的変化を予想する試験で、薬が流通する過程で起こりうるさまざまな影響を評価します。

試験期間は6か月を目安に行われ、40度近い温度で保存されます。

長期保存試験

希望する保存方法において、物理的・化学的な性質が有効期限中に適正に保たれているかどうかを評価する試験です。

試験期間は通常3年ですが、最短で12か月でも申請できます。

苛酷試験

薬が流通している過程で経験しうるさまざまな苛酷条件で、品質に変異がないかどうかのチェックをする試験です。

加速試験よりも苛酷な条件で実験が行われます。試験期間は、目的に沿ってそのつど設定されます。

ちなみに、この苛酷試験では湿度や光、温度の3つの条件をもとに保存状態を設定します。

これは、薬が湿度や光、温度などの影響を受けやすく、劣化・変質の原因になるためです。

さまざまな薬の種類と使用期限

上記のコラムでは、錠剤や液剤、目薬などの使用期限をご紹介いただきましたが、他にもいくつか薬の種類があります。

湿布剤

皆さんご存じの通り、肩こりや腰痛の際などに用いられる、“患部に貼る”タイプの薬です。

湿布剤には大きく分けて2種類あり、患部を“温める”ものと、“冷やす”ものがあります。

使用期限は湿布の種類によってまちまちですが、基本的に1年保管したら新しいものに交換したほうが良いとされています。

座薬(座剤)

これも有名な薬ですね。肛門に入れて体内で溶かして使用します。

主に痔の治療や解熱鎮静剤として活用されます。使用期限はたいてい3年程度とされています。


ちなみに、薬の有効期限には“開封前の期限”と“開封後の期限”の2つがあります。

上記で触れているのは開封前のものです。開封後の有効期限は、錠剤や軟こう、カプセル剤が6か月〜1年。目薬は1か月、シロップなどの液剤は一度の使用で残ったものは処分します。

また、病院で処方される薬に関しては有効期限の記載がありませんが、基本的には処方された日数が有効期限となります。

151201papiuechi02

使用期限が切れた薬について

液状タイプに要注意

全ての薬には使用期限があり、それが切れると新しいものに変えるのが普通ですが、「少しくらいなら……」とつい使用期限切れの薬を服用する人も少なくないはず。

しかし、保存状態によっては危険な薬もあるので注意しましょう。

特に、錠剤に比べて液体状のものは変質が早いと言われています。

シロップや目薬、胃腸薬などは高温多湿で保管されていた場合、カビや雑菌が繁殖しやすいので絶対に使用を避けてください。

効力がなくなる!?

上では使用期限が切れると危険な薬についてお話ししましたが、基本的には使用期限が切れても体には無害な薬が大半です。

とはいえ、使用期限が過ぎると薬の効力は徐々に落ちていきます。

使用期限が切れてから約1〜2年は有効とする説もありますが、十分な効き目がない薬を飲むよりも新しい薬を飲んだ方が病気も早く治りますので、古い薬は処分するようにしましょう。

見分ける方法はあるの?

食品の場合は、カビが生えたり変色したりと、見た目で判断できることが多いですが、薬の場合は見た目に変化が現れることは少なく、期限切れかどうかを見極めるのは難しいとされています。

しかし、錠剤にツヤがなくなっていたり、液剤が濁っていたりする場合もあるので、そのときは迷わず処分しましょう。

薬の処分方法

使用期限が切れた薬を処分する際、どのように捨てたら良いかわからないという人も多いのではないでしょうか?

とくに液剤などはそのまま下水に流してしまいがちですが、これはNGです。近年では医療品による水質汚染が問題となっており、下水道から解熱鎮痛剤や抗生物質などの成分が検出されています。

水中の生物や環境にとって有毒な成分も含まれているため、そのまま洗面台やトイレに流すのは止めましょう

錠剤・カプセル剤

容器から中身を取り出し、封筒などの紙に包んで可燃ゴミに出します。

軟こう・クリーム剤

こちらも可燃ゴミとして出せます。紙パックなどの外漏れしないものに中身を出して包んで捨てます。

容器に関しては、金属だったりプラスチックだったりしますので、お住まいの自治体で決められた方法で処分してください。

液剤

液剤の場合は、ティッシュやトイレットペーパーなどに吸収させてから可燃ゴミとして出しましょう。また、燃やせる素材の袋に入れて処分するのもOKです。

スプレー状の薬

薬の中には、エアゾール剤などのスプレー状のものもあります。処分する際はなるべく屋外でガス抜きをし、空になった容器を不燃ゴミに出します。

151201uechi

薬の正しい服用方法

薬を服用する際に確認すべきなのは、使用期限だけではありません。以下では、薬の正しい服用方法についてご紹介いたします。

服用のタイミングを守る

当たり前ですが、薬にはそれぞれベストな服用タイミングがあります。

決められたタイミングで服用しないと効果がなかったり副作用が出てしまうこともあるので、しっかりと守るようにしましょう。

主な服用タイミングとしては、食前・食間・食後・就寝前・とん服などがあります。

副作用をチェックする

全ての薬には副作用を引き起こすリスクがあります。全員に必ず出るというものではありませんが、自分が発症した際に慌てないよう事前に副作用を確認しておきましょう。

特にアレルギーを持っている人や他の薬を服用している人、妊婦などは副作用のリスクが高い場合があるので注意が必要です。

薬の飲み合わせに注意する

薬を服用する際、他の薬を飲んでいる人は気を付けましょう。飲み合わせによっては、効き目が弱まったり、逆に過剰に効いてしまうこともあります。

また、薬だけでなく食品との飲み合わせが悪い場合もあるので、事前に医師や薬剤師に確認しておくことが大切です。

子どもの誤飲事故1位は、“薬”

ケガを治したり精神を安定させたりと、日常生活の中で重要な役割を果たす“薬”ですが、一方で健康を害する危険性も持ち合わせています。

たとえば、2013年度の厚生労働省の発表では、子どもの誤飲事故第1位は“薬”だったとしています(2位はタバコ)。

薬の中には甘く加工しているものもあるので、子どもがばくばく食べてしまうケースも多いようです。

薬の誤飲はで心配されるのはその副作用ですが、とくに抗不安薬や睡眠薬などの大量摂取は大変危険です。

重い中毒症状を引き起こす可能性があるので、すぐに病院で受診するようにしましょう。

誤飲事故を防止しよう

子どもの手や目の届かない場所に保管することは大前提ですが、その他にも“カギのかかる場所に置く”幼児の力では取り出しにくい容器で保管するなどの対処法も効果的です。

また、薬を飲んだ後に放置していると危ないので、服用したら毎回片付けるようにしましょう。子どもの前で薬を飲む姿を見せないことも大切です。

子どもが誤飲した際に、その薬が使用期限の切れたものであれば、より重い被害が出る可能性があるので、こまめに薬の処分もしておきましょう。


「薬の使用期限の見極め方」や「薬の処分方法」などについてご紹介してきました。

薬は私たちの健康を保つために大切なものですが、一方で副作用などのリスクもあります。

ありきたりな結論になってしまいますが、用法用量をきちんと守り、使用期限や保管状態に気を付けることが薬の安全な服用につながります。

まずは、家にある使用期限の切れた薬を処分することから始めてみてはいかがですか?

(パピマミ編集部/上地)

data-ad-region="1"> data-ad-region="2">

注目の記事

data-ad-region="2"> data-ad-region="2">

あなたにオススメの記事

パピマミをフォローする