赤ちゃんにも負担が? 母乳過多でママの胸が張るときの対処法

【ママからのご相談】
先月、第1子である女の子を出産しました。幸い実家が近く、両親が助けてくれているので育児は順調なのですが、私は胸が出すぎるタイプのようで、張って痛くて仕方がありません。

赤ちゃんに飲んでもらっても張りをとるだけの量は飲んでくれず、夜中にじんじんと痛みます。

少しでもこの痛みがやわらげばと思うのですが何か方法はないでしょうか。

a ずっと続く痛みではないのでもう少し我慢!

ご相談ありがとうございます。ママライターのマフィーです。

私も第1子出産後、しばらく胸の張りに苦しみました。あのじんじんと熱を持った痛み、忘れられません。

胸が出にくいという方に比べて贅沢な悩みなのかもしれませんが、胸のトラブルって出すぎる方に多いものなんですよね。

胸の張りは放っておくと乳腺のつまりを引き起こして乳腺炎などにつながるので、対策を考えないといけません。

どのような対処法があるのか、私がしていたことも含めてご紹介します。

母乳過多とは

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子どもを出産後は、授乳をするために母乳が作られますが、これが赤ちゃんが飲む量よりも多くなりすぎてしまうことを母乳過多と言います。

中には母乳パッドが数時間でびしょびしょになってしまうという人もいるようで、母乳の量は個人差が大きいもの。

1時間に1枚程度の感覚で変えなければならない人は、母乳過多と言っていいでしょう。

多すぎることで赤ちゃんがむせてしまったり、常に母乳が胸に残っている感覚があるなど悩みを抱えるママも多いようです。

母乳過多になる原因4つ

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(1)赤ちゃんが母乳を飲む量が少ない

生まれたばかりの赤ちゃんなどは、おっぱいの飲み方などがまだうまくないため、ママが供給できる量に対して飲む量が少なくなってしまうことがあります。

また、授乳時間も長くなりがちで、赤ちゃんが吸い続ける時間が長くなることで、どんどん分泌を促してしまうのです。

その結果、母乳が残ってしまい、胸の張りが強くなってしまうことがあります。

(2)乳腺が発達している

母乳過多になる原因としてもっとも多いと言われているのが、この乳腺の発達です。

乳腺が発達していればそれだけ母乳の量も多くなり、過多になりがち。体質的に母乳が出やすい人と言えるでしょう。

(3)オキシトシンの反射が強い

赤ちゃんがおっぱいを吸うと、脳が母乳を出さなければいけないと判断し、『オキシトシン』というホルモンが分泌されます。

これを反射といい、オキシトシンは母乳の増加を促すホルモンと言われています。この反応が強いママは、赤ちゃんが飲むことのできる量以上に母乳を分泌してしまいます。

病気などが原因で母乳分泌を促進させるホルモンが多くなっていることもあるため、過剰な分泌がある場合には病院での診察を受けてみた方がいいでしょう。

(4)プロラクチンの分泌過多

母乳過多の原因として、ママの体に病気が潜んでいることもあります。

子宮の収縮や乳腺の発達に関わりのある『プロラクチン』というホルモンがあり、これの異常分泌も母乳過多を引き起こす原因に。

甲状腺に病気が隠れているときなどに、プロラクチンの濃度が高くなることがあるため、いつまでたっても母乳過多がおさまらない場合には産婦人科を受診しましょう。

母乳過多のデメリット3つ

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(1)乳房が傷つきやすくなる

授乳は、赤ちゃんとママの呼吸を合わせて行う共同作業です。

母乳過多になってしまうと赤ちゃんが苦しくなってしまい、正しい位置ではない場所で乳房を口に含もうとしてしまいます。

その結果、赤ちゃんが必要以上に吸い付こうとしてしまい、ママの乳房に負担がかかり、乳首が切れやすくなるなどの影響が出ます。

(2)赤ちゃんの消化器官に負担がかかる

ママが分泌する母乳は常に同じ成分というわけではなく、出始めは脂肪分が少なく、終わりにかけて水分が減り脂肪分が高くなる傾向にあります。

ママが母乳過多になると、水分量の多い母乳だけで赤ちゃんが満腹になってしまい、脂肪分を豊富に含んだ母乳が飲めなくなってしまうのです。

脂肪が少ない母乳は、それを消化するために急激に乳糖が小腸に入ってくるため、消化器官が乳糖過多の状態となってしまいます。

赤ちゃんがげっぷやおならを頻繁にしたり、緑がかった便などを出したりすようになったときはその可能性が考えられます。

(3)母乳量が激減する可能性がある

ママが母乳を作り続けるためには赤ちゃんの吸い付きが必要になりますが、母乳過多の状態ではわずかな刺激で母乳が出てしまうため、赤ちゃんの吸い付きが弱くなっていきます。

これにより赤ちゃんからの刺激が失われていき、ママの乳房は次第に母乳を作らなくなっていくのです。

赤ちゃんの授乳量が増えていく時期に母乳が減るという状況に陥ることもあるでしょう。

母乳過多になったときの授乳のコツ

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(1)赤ちゃんがむせにくい体勢をする

赤ちゃんが大量の母乳でむせることのないように、ママが体勢を整えてあげることが重要です。

赤ちゃんの抱き方は、横向きより縦に抱いて授乳するほうが、母乳が飲みやすくなります。

また、ママがソファーなどにもたれかかり、その上から赤ちゃんが覆い被さるようにして授乳する方法をレイバック法といい、これも赤ちゃんがむせにくくなる体勢と言われています。

(2)母乳の出を抑える

人差し指と中指で乳頭を挟むことで、母乳が出る勢いを抑えることができます。これでも出過ぎてしまう場合には、乳房の側面を手のひらでおさええるようにして授乳してもいいでしょう。

ただし、あまり強く押しすぎると乳腺炎を引き起こすこともあるため、場所を少しずつ変えるようにしてください。

母乳過多による胸の張りや痛みをやわらげる方法8つ

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(1)張って痛い部分を冷やす

冷やしたタオルなどで、張っている部分を冷やします。

冷やしすぎると母乳の分泌が悪くなるので、氷を使ってそのまま冷やす、などはやめておいてください。

胸の張りに対するこの対策法。私も何度も何度も冷やしましたし、何度か冷やしすぎてしまうこともありました。

個人差があるのだと思いますが、私にとっては気休め程度でした。じんじんと痛むときに、そこまで痛くないような気がするという程度。

もちろんそれだけでもかなり助けられたので、しないよりはするほうが断然いいです。ポイントは張って痛いところだけでなく、広範囲を冷やすことです。

(2)少しだけ搾乳する

あくまでも少しだけです。最高に痛い状態が、まあまあ痛い状態に変わるくらい。

あまり絞りすぎると母乳の分泌が促され、さらに胸が張ることになりかねません。

絞りすぎてはいけないと知らなかった私は、最初はものすごい勢いで絞っていました。

でも不思議なもので、絞っても絞っても空っぽにはならないしちっとも楽にならないんですね。

結局はまたすぐに張ってという繰り返しでした。絞るときは、ほんの少し楽になる程度と覚えておいてください。

(3)マッサージを行う

乳管が開いていない、つまり胸が詰まった状態になっていて張るときは、マッサージが効果的です。固くなった胸では赤ちゃんが上手に飲むこともできません。

私の胸が張って困っていたときは、母乳外来のおっぱいマッサージをよく利用していました。

私の場合は一部開いていない乳管があり、そこに古い母乳が詰まっていたんですね。

詰まりが取れるととてもすっきり。重い荷物をおろしたときのようにすっと軽くなりました。

赤ちゃんにおっぱいを飲ますときに、張っている部分を押さえながら飲ますと乳管の詰まりを取りやすいとそのときの助産師の方に聞きました。

詰まっているおっぱいを、赤ちゃんに吸ってもらいやすくするということですね。

(4)ハーブティーを飲む

ペパーミント・タイム・セージなどのハーブは、母乳の分泌を抑えてくれる効果があるとされています。

これらをハーブティーとして飲むことで、実際に母乳の詰まりが軽減されたというママの声もあるようです。

あくまで抑える効果があるだけで、分泌自体を止めてしまうことはないため安心して飲むことができます。

(5)時間割授乳法を行う

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一般的に、赤ちゃんへの授乳は左右のおっぱいから交互に行うとされていますが、母乳過多の場合にはどちらの母乳も飲みきれず残ってしまうことになります。

これに対し、時間を区切って、そのあいだは片方のおっぱいからだけ授乳する方法を“時間割授乳法”と言います。

最初は3時間程度に区切り、右のおっぱいから授乳を始めたら、3時間経過するまで赤ちゃんが母乳を欲しがるたびに右ばかり授乳します。

1回の授乳時間や、区切った時間内の授乳回数は一切制限する必要はありません。

決めた時間が経過すれば、次は反対のおっぱいから同じように授乳し、これを数日繰り返すことで改善が見られるはずです。

効果が得られない場合は、区切る時間を4時間、6時間というふうに徐々に延ばしてみましょう。

(6)食事内容を改善させる

母乳を作るもととなるのは、もちろん日々の食事です。食べ物によっては母乳が作られやすいものがあり、控えた方がよいものもあります。

>脂っこいもの

脂質が多くカロリーが高い食事は、母乳の分泌を増やすことに加え、母乳を詰まらせやすくする原因にもなります。

脂身の多いお肉や揚げ物などはできるだけ控えるようにしましょう。

>乳製品

ヨーグルトや牛乳、アイスクリームなどの乳製品も、母乳のトラブルを引き起こすもののひとつ。

これらはカロリーも高いため、どうしても食べたくなったときは豆乳などで代用してみてはいかがでしょうか。

>甘いもの

糖分を大量に含んだケーキなどの甘いものは、どうしても高カロリーになりがち。

また、糖分は母乳の味を悪くするとも言われているため、できれば摂取しないようにしたいものです。

母乳が詰まりやすくなる原因にもなります。

>根菜類

根菜類を摂取すると、母乳の質がよくなり分泌が促されることになります。母乳が出にくいママにとっては摂取したい食べ物ですが、母乳過多の場合には控えたい食材。

また、イモ類は炭水化物を豊富に含み母乳の分泌を促すことになるため、こちらも控えた方がいいでしょう。

>ジュース

母乳のおよそ70%は水分であるため、水分摂取を控えることで母乳過多の改善が期待できます。

甘みの強いジュースは、飲めば飲むほど喉が渇いてしまうもの。結果として水分を摂取する量が多くなってしまうため、授乳中は控えた方がよさそうです。

(7)圧抜きをする

親指と人差し指を使い、乳輪の周辺から内側にむかって押すようにし、2〜3割ほど圧を抜くようにします。

このときおっぱいをしごくようなやり方は禁物。乳腺を痛めたり、熱を持たせて悪化させたりすることがあります。

(8)母乳外来を受診する

胸の張りだけでなく、痛みやしこりなどが部分的に見られる場合には、乳腺炎などを引き起こす可能性があります。

自分だけで判断するのは難しいこともあるため、不安を感じた場合には専門である母乳外来を受診するのが好ましいと言えるでしょう。

それぞれの状態に合ったマッサージや対処法などを教えてくれるはずです。

母乳過多以外で胸が張る原因3つ

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(1)排卵日

女性の生理サイクルは、人によって違いがありますが、およそ25〜38日ほどで繰り返されます。

排卵後の時期は黄体期と呼ばれ、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響を強く受けることになります。

この黄体ホルモンは、女性の体を妊娠に向けて準備させる働きがあり、そのなかのひとつに乳腺を刺激し母乳が出るようにすることもあるため、乳腺内の組織を増やしたり血管を広げたりし、胸の張りとなって変化が現れるのです。

(2)妊娠の超初期症状

胸の張りが、生理予定日を1週間近く過ぎていたり、排卵直後の胸の張りに比べて胸全体が強く張っていたりする場合には、妊娠の超初期症状かもしれません。

乳首や乳房に痛みや違和感、かゆみなどがある場合もあるため、これらの症状がある場合には妊娠の疑いがあると言えるでしょう。

これは卵胞ホルモン(エストロゲン)の働きが影響しており、排卵日と同様、乳腺や乳管が発達し、その影響で胸の張りが感じられます。

(3)乳がんの可能性

胸の張りに加え、押しても動かないしこりがある場合には、乳がんの可能性があります。

乳房にへこみがあったり、乳首から出血があったりすると乳がんの疑いが高くなるため、もし発見したときには病院を受診するようにしましょう。

ホルモンの影響による胸の張りをやわらげる方法3つ

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(1)締め付けない下着を着用する

下着で胸を締め付けると、血行が悪化し余計に張りを強くしてしまいます。

ワイヤータイプのものではなく、伸縮性のあるスポーツタイプのものを使ったり、ブラトップなどのキャミソールタイプを使うのがおすすめです。

痛みの軽減にもつながります。

(2)体を温める

黄体期には、赤ちゃんを育てる準備として体に水分を蓄えようとします。このためむくみを感じる人も多く、血流が悪くなり胸の張りや痛みに悪影響が出るのです。

下半身を中心に、体を冷やさないようにする工夫が必要で、アロマオイルを入れたお湯で足湯をすれば、リラックス効果も得られて張りの解消につながるでしょう。

(3)ストレスを発散する

黄体期は心身ともに大きく変化し、不安定になりやすい時期と言えます。

ストレスを感じたら、自分の好きなことをして過ごすなど適度にリラックスすることが大切です。

また、生活リズムの乱れはホルモン分泌の乱れにつながるため、体に無理のない生活を送り安定した状態を心がけるようにしましょう。

胸が張るのを予防する方法2つ

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(1)動物性の脂肪分を控える

黄体ホルモンの活性化により胸が張るわけですが、このホルモンの分泌を多くするのが、動物性の脂肪分。

ホルモンに働きかけ活動を高めてしまう効果があるため、摂取を控えることで胸の張りを予防することができます。

(2)カフェインを控える

カフェインを摂取すると、血管に刺激が与えられ収縮が促されるため、胸の張りや痛みを引き起こしやすくなります。

どうしてもコーヒーを飲みたい場合には、ノンカフェインのものや、たんぽぽコーヒーなどを飲むようにしましょう。

胸の張りと妊娠しにくさの関係とは

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生理前に胸が張るのは女性にとって自然のことと言えるようですが、妊娠をした人のなかには、「普段は胸が張るのに、妊娠したときには胸が張らなかった」という人もいるようです。

そのため、胸が張りやすい体質だと妊娠しにくいのではと考える人もいるようですが、医学的な証明はされていないとのこと。

生理前であっても張ったり張らなかったりすることがありますし、人によって個人差の大きな症状であるため、必ずしも胸の張りが妊娠のしやすさと関係しているとは言えないようです。

考えすぎが妊活などに悪影響を及ぼすこともあるため、深刻になりすぎないようにした方がいいでしょう。

まとめ

「母乳過多のデメリット」や「胸が張るのを予防する方法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

母乳が出にくいママからすると贅沢な悩みに聞こえるかもしれませんが、病気の原因になったり、痛みが出たりすれば日常生活にも影響が出て問題と言えます。

規則正しい生活やストレスの解消など、健康のために必要なことが症状をやわらげることにもつながるため、まずは食事や睡眠などから見直していくのがいいのではないでしょうか。

●ライター/マフィー(ママライター)
●追記/パピマミ編集部

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