風邪が長引くとキケン! 慢性化しやすい「副鼻腔炎」の原因と治療法

【ママからのご相談】
こんにちは。子育て中の主婦です。少し前に風邪を引いたのですが、子どもを預けて病院に行けなかったので、軽い風邪だし大丈夫だろうと思って放置していました。

でも、1か月以上たってもなかなか鼻水と咳がおさまらないので、病院に行きました。すると、診断は副鼻腔炎でした。

副鼻腔炎って風邪とは違う病気ですか? 治るのでしょうか。

a 鼻腔の周囲にある空洞(副鼻腔)に炎症が起こった状態です。慢性化する前にしっかり治しましょう。

ご相談ありがとうございます。健康・美容ライターのMAKIです。

風邪のつもりで病院に行ったのに副鼻腔炎と診断されると、驚いてしまう方も多いでしょう。

副鼻腔炎はアレルギー性鼻炎の人や風邪が長引いている人によく起こるとされています。副鼻腔炎が慢性化すると、慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)になることがあります。

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副鼻腔炎とは?

副鼻腔とは、頬、顔、目の周りに隣接した鼻の骨の内部にある空洞部分のことです。

そして、副鼻腔炎とは副鼻腔の粘膜に細菌やウイルスなどが感染することによって起こる炎症のことです。

副鼻腔炎には急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の2種類があります。

通常は急性副鼻腔炎といって1週間〜2週間程度で治る急性の炎症がほとんどですが、治るまでは頭痛や副鼻腔に隣接した頬周辺が痛む顔面痛などのつらい症状が現れるのが特徴です。

また、急性副鼻腔炎を何度も繰り返し慢性化していると、副鼻腔に膿がたまってくることがあります。これが慢性副鼻腔炎で、いわゆる蓄膿症です。

こうなると、頭痛、鼻水、鼻づまり、後鼻漏による咳などの不快な症状が引き起こされます。

また、鼻づまりによって、食べ物の匂いがわからない、口臭が気になる、鼻がつまって息苦しいなどの症状が出ることもあります。

副鼻腔炎の原因

副鼻腔は、声を綺麗に響かせたり、顔面に衝撃を受けたときにそれを和らげる役割のために空洞になっていると考えられています。

通常は、副鼻腔には“線毛”と呼ばれる毛が生えており、外からの異物を粘液と一緒に排出します。

しかし、鼻の入り口から細菌やウイルスが侵入し炎症が副鼻腔まで到達した場合、副鼻腔に膿みや分泌物がたまってしまいます。

そうすると、線毛の機能だけでは、うまく排出できなくなり、副鼻腔炎になってしまうのです。

また、繰り返し風邪をひいたり、風邪が長引いたり、アレルギー性鼻炎や気管支喘息などの病気があると、副鼻腔炎が慢性化しやすいとされています。

副鼻腔炎の治療

副鼻腔炎と診断された場合、慢性化を防ぐためにもなるべく早めに耳鼻咽喉科を受診し治療する必要があります。

慢性副鼻腔炎になった場合、頭痛や倦怠感を伴うことがあるため、日常生活に支障がでることがあるからです。

また、副鼻腔にたまった膿が中耳炎など新たな病気を引き起こす可能性もあります。

副鼻腔炎の治療は、一般的には“抗生物質”“解熱鎮痛剤”“消炎酵素剤”が用いられます。

また、鼻水、鼻づまりの改善のために鼻吸引や鼻洗浄、ネプライザー(抗生物質やステロイドの薬液を噴霧状にしたものを鼻から吸い込み副鼻腔に届ける装置)も併用し治療をおこなっていきます。

慢性化していて、これらの治療では改善が見られない場合には、手術で炎症を起こしている部分を取り除くこともあります。


いかがでしたか。副鼻腔炎の顔面痛や後鼻漏による咳などの症状はかなりつらいものです。

風邪が長引いているときや花粉症で鼻水がつらいときにはなるべく我慢せず、受診するようにしましょう。

また、小さな子どもの場合は、上手に鼻をかめないため副鼻腔炎になりやすい傾向にあります。

鼻をすする癖のある子は、保護者が鼻水吸引器を使って鼻水を吸い取るか、鼻のかみ方を教えてあげるようにしましょう。

鼻をかむときも、勢い良くかむと中耳炎になることがあるので、ゆっくりとかむようにするのがポイントです。

●ライター/MAKI(健康・美容ライター)

編集部追記

今回のコラムでは、副鼻腔炎の原因と治療法として、「長引くようなら早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「副鼻腔炎(蓄膿症、慢性副鼻腔炎、急性副鼻腔炎)の原因」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

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副鼻腔はどこにある?

まずは、副鼻腔が“どこにあるのか”からご紹介していきます。

鼻腔(鼻の穴)のまわりには、骨で囲まれた空洞が左右ぞれぞれに4個ずつあり、計8つ存在します。

この空洞部分を“副鼻腔”といい、副鼻腔炎とはこの副鼻腔が何らかの原因で炎症を起こしている状態のことを言います。

4つの副鼻腔は、

篩骨洞(しこつどう):目と目の間。目頭の内側あたり
・蝶形骨洞(ちょうけいこつどう):篩骨洞のさらに奥深く
・上顎洞(じょうがくどう):目の下(鼻の両側、頬の近く)
・前頭洞(ぜんとうどう):鼻の上の額(眉間から眉上)

に存在します。副鼻腔の役割として“衝撃を和らげる”“声を響かす”などが言われますが、医学的にははっきりとしたことは不明だそうです。

原因で分けられる4つの副鼻腔炎とは

副鼻腔炎は主に4つに分けられ、『急性副鼻腔炎』『慢性副鼻腔炎』『好酸球性副鼻腔炎』『副鼻腔真菌症』があります。

副鼻腔炎の診察方法からそれぞれの『鼻腔炎炎』については、以下でご紹介していきますのぜひ参考にしてみてください。

副鼻腔炎の診察方法

鼻腔と副鼻腔との交通路を観察することが重要になります。そこで使うのが“内視鏡”です。

副鼻腔炎になると、副鼻腔と鼻腔の交通路の部分の粘膜が腫れて狭くなったり、副鼻腔から膿が流れ出てきたりします。

次いで、レントゲンを撮るのが一般的なようです。レントゲンを撮ると、骨は白く写り、空気の部分は黒く写ります。

正常な副鼻腔は空洞なので、黒く写るはずです。しかし、副鼻腔炎になって粘膜が腫れたり膿がたまってしまうと空洞を埋めてしまうため白く写ります。

副鼻腔炎に似た症状として、副鼻腔の腫瘍(がん)や歯の病気があるので、自己判断せずに必ず病院に行きましょう。

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急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の違いは?

通常は急性副鼻腔炎であり、風邪などで、ウイルスや細菌が鼻腔に感染して炎症を起こし、それが副鼻腔にまでおよぶことなどで引き起こします。1〜2週間ほどで症状は治まるとされていますが、この“急性副鼻腔炎”が3週間以上続くと“慢性副鼻腔炎”と診断され、俗にいう“蓄膿症”です。

急性副鼻腔炎の症状

・黄色や緑色の膿を伴う鼻水がずっとでる
・鼻づまり
・副鼻腔部分に痛みを感じる
・発熱
・頭痛
・鼻水が喉に流れる(後鼻漏)
・嗅覚が落ち匂いをあまり感じなくなる
・口臭がする

などが挙げられます。

風邪の延長で発症するケースが多いため、すぐに気付けないようですが、顔の痛みや鼻水に臭いを感じたら、耳鼻咽喉科など専門医に診てもらうようにしてください。

慢性副鼻腔炎の症状

・黄色や緑色の膿を伴う鼻水がずっとでる
・鼻づまり
・副鼻腔部分に痛みを感じる
・頭痛
・鼻水が喉に流れる(後鼻漏)
・嗅覚が落ち匂いをあまり感じなくなる
・口臭がする

3か月以上も鼻づまりの症状があり治らないようなら、慢性副鼻腔炎かもしれません! 臭いも伴うため早めの受診をおすすめします。

どうやって治療するの?

・急性の場合は、炎症を起こす菌を抗生物質で退治し慢性化しないよう治療が行われます。ほとんどの場合が2週間で治るそうです。

・慢性の場合は、抗生物質の長期服用か膿の洗浄、手術があります。手術は他の治療法では効果が見込めなかった場合や再発を繰り返す場合の最終手段とするところが多いようです。

治療期間はある程度長くなり、3週間は集中的な通院が必要とされるようです。1週間に2〜3回は受診し、最低でも3〜6か月はかかるようです。

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“ポリープ”が原因となる好酸球性副鼻腔炎とは

好酸球性副鼻腔炎の場合は、白血球の一種である“好酸球”が炎症を起こすことが原因とされるようです。

細菌やウィルス感染ではなく、自身のもつ“好酸球”が何らかの原因で鼻粘膜で増え炎症を引き起こしてしまうそうです。

【特徴】
鼻腔に鼻茸(鼻ポリープ)が多発し、手術で取り除いても再発しやすいということが挙げられるようです。

【治療法】
細菌感染ではないため、抗生物質は効かない。そのため現在では、鼻茸を手術で取り除くことが効果的だと考えられています。

術後は洗浄液で鼻洗浄することが最も再発を防ぐには有効とされているようです。

“カビ”が原因となる副鼻腔真菌症とは

別名“真菌性副鼻腔炎”とも言われ、“真菌(カビ)”が原因で副鼻腔に炎症を引き起こしてしまう症状のことを言います。

高齢者や抗生剤の継続使用者、糖尿病患者に多くみられるそうです。

免疫力が低下していると日和見感染を引き起こしやすくなりますが、副鼻腔真菌症もその一つと言われているようです。

【特徴】
左右どちらかの鼻から膿性または粘性の鼻水が出てきます。頬が痛んだり、腫れたり、また悪臭を伴います。

上顎洞(じょうがくどう)に最も起こりやすく、副鼻腔に限られた炎症にとどまることがほとんどだそうです。

上顎洞では、真菌の塊を作ってしまうことが多く、その場合は“真菌性上顎洞炎”、“上顎洞真菌症”とも呼ばれるようです。

【治療法】
膿を吸出し、副鼻腔をキレイに洗浄することが効果的で、方法としては“穿刺洗浄”と“プレッツ置換法”の2つあるようです。最近では手術をすすめられることもあるようです。

副鼻腔炎は子どもや赤ちゃんもかかりやすい?

生後6か月以降から副鼻腔炎にかかる可能性がでてきます。子どもの副鼻腔炎は“小児性副鼻腔炎”と言われます。

鼻と副鼻腔が近く副鼻腔炎になりやすいため注意が必要です。

【主な症状】
・黄色や緑色の鼻水
・鼻が詰まった様子で、おっぱいを飲みづらそう
・痰が絡んだような咳
・微熱

子どもも似たような症状ではあるものの、“口呼吸をしている”“いびきをかく”“情緒不安定”な症状がみられた場合は病院に行き診てもらうことをおすすめします。

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合併症を引き起こす可能性も!

中耳炎

鼻と耳はご近所さん。鼻の菌が耳に移動し中耳炎になる可能性もあります。とくに子どもはその管が短いため中耳炎も併発しやすいそうです。

目の病気

鼻と目も近く、とくに副鼻腔は目の周辺にあるため炎症が目に広がり痛みを感じたり、視覚障害を起こす可能性があるようです。

後遺症を残すこともあるようなので、適切な治療が必要になります。

副鼻腔炎経験者は意外と多い!?

20〜60代の約15.9%が副鼻腔炎経験者”と言われています。年代別や性別でご紹介します。

【年代別】
・20代:24.8%
・30代:25.6%
・40代:19.1%
・50代:16.5%
・60代:14.0%

と、意外にも年配の方だけではなく20代や30代の方にも多く罹患されているようです。

【性別】
・男性:51.4%
・女性:48.6%

と、偏りはないようです。副鼻腔炎の症状の一つとして“口臭”が挙げられています。

とくに女性では普段から“口臭”に気にかける方も多いようなので、副鼻腔炎は大きな悩みの一つになりそうですね。

副鼻腔にたまった膿が悪臭を放つことが臭いの原因と考えられているため、いずれも早期治療で慢性化しないよう注意が必要ですね。

副鼻腔炎の手術内容と費用

内視鏡手術が一般的なようで、症状が一向に回復せず現治療に効果がみられない場合は手術が行われます。

重症な患者には外科手術を行います。ケースとしては、膿の排出口である“自然口”が“鼻茸”によってふさがれている場合に手術となることが多いようです。

【内視鏡手術】
内視鏡と手術器具を鼻の穴から挿入し、鼻の奥深くまでをモニターに映しながら手術を行います。

術後の痛みや腫れが抑えられ、経済・身体・時間的な負担が少ないことがメリットとして挙げられるようです。

【外科手術】
“上の歯茎部分を切り、頬の骨を削り、そして副鼻腔にある膿を取り出す”という方法が副鼻腔炎手術の主流となっています。

最近では、耳鼻科で手術を行うところも多く、程度によっては1時間程度で終了することもあるため“日帰り手術”が可能なケースも。

患者にとってはうれしい医療技術の進歩と言えるかもしれませんね!

手術費については、およそ“10万円”。1週間の入院を含め、高額医療費制度を適用した場合の負担額。

高額医療費制度を使用しない場合は、“30万円ほど”かかるようです。料金面も考慮し、事前のクリニック調査も大切かもしれませんね。

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東洋医学からの“副鼻腔炎”治療とは

顔の正面中央の髪の生え際から少し上にある“上星穴(じょうせいけつ)”というツボは、別名“蓄膿症の特効ツボ”といわれ鼻づまりを解消し、副鼻腔の粘膜の炎症を取り除くと言われているようです。

また、眉と眉の間にある“印堂穴(いんどうけつ)”というツボは、頭痛、不眠、高血圧、鼻づまり、鼻水、鼻炎、めまいなどに効果がみられるとされているようです。

セルフチェックで早期発見!

鼻水や鼻づまりといった症状は、風邪やインフルエンザ、花粉症などでも起こりやすく、「長引いているだけかな?」と済ませてしまいがちですが、その判断が間違っているかもしれません!

副鼻腔炎の場合は症状がよりひどく長引くことが特徴ですので、以下の症状を参考にしてみてください。

・鼻づまりが長期化している
・鼻水の色が黄色や緑色をしていて、粘り気がある
・鼻をかんでも、スッキリしない(残っている感じ)
・粘り気のある鼻水が喉から垂れてくる
・鼻や口から臭いがする
・声が出しづらい
・顔(鼻の周り)が痛む
・微熱がある、または倦怠感
・頭痛
・頬や目の周りが痛む
・嗅覚が落ちる
・鼻がつまって眠れない

いかがでしたか? 少しでも疑われる場合は早めに耳鼻咽喉科の医師に診てもらいましょう。

副鼻腔炎の予防法

鼻づまりは早めに治す

鼻づまりは副鼻腔炎にかかりやすくなってしまいます。「風邪かな?」と思ったら放置せず、早めに治して予防しましょう!

常に万全な体調!

免疫力が高ければ、副鼻腔の中に雑菌が侵入しても排出する力をもっていますが、低下してしまうと菌は繁殖してしまいます。

「ちょっと疲れたかな?」「風邪っぽいかも?」と思ったときには、栄養バランスの取れた食事をとり早めに寝ましょう


「副鼻腔炎の検査方法」や「治療方法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

「単なる鼻づまり?」と思い放っておくと危険! それは副鼻腔炎かもしれません。鼻の異常だけではなく、顔面や頭の痛みを感じたら早めに耳鼻咽喉科で診てもらいましょう!

そして、副鼻腔炎にならないためも、日頃から栄養バランスのとれた食事と、睡眠時間をしっかりとり“雑菌”や“ウイルス”にも負けない丈夫な体を維持していきましょう。

(パピマミ編集部/笠原)

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