45歳で初産のリスクは? 高齢出産に向けて準備しておくこと3つ

【パパからのご相談】
妻が妊娠したことが分かってとてもうれしい反面、不安も感じています。

妻は45歳で、いわゆる“高齢出産”にあたるからです。

結婚も遅かったので、これが初産でもあり、考えれば考えるほど、調べれば調べるほどに不安がつのってきます。かかっている産婦人科医は、45歳の初産は珍しくなく、妻が健康であることから出産に前向きです。

医療面では医師の指示に従っていきたいと思いますが、夫としてプライベートな面では今後どのような点に気をつけていけばいいのか、アドバイスをお願いします。

a 正しい知識と十分な話し合いで、高齢出産に必要な受け皿を作る。

ご相談ありがとうございます。海外在住プロママライターのさとうあきこです。

高齢出産というと、“リスクがある”というイメージを持ってしまいがちです。

出産にはある程度のリスクがつきものであり、確かに高齢出産にもリスクはあります。

でもそれらのリスクは、出産と年齢が母体に及ぼす影響に関する知識を得ることで避けられるものも多いです。

高齢出産を知ることで、“不安”や“リスク”を減少させましょう

また、夫婦や家族で十分な意思疎通が行われていると、妊娠・出産・子育てで起こりうるリスクへと立ち向かいやすくなります。

その結果、母体と胎児へのストレスを減らすことができます。

出産をするのは女性ですが、夫はもちろん家族も友人も医師も周りのみんなが高齢出産の受け皿です

その受け皿が強固であればあるほど、リスクは減り、安心感は増えるのです。

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作っておきたい3つのこと

(1)体づくり

妊娠期も出産も、そして子育てにも必要なのが“体力”です。

40代になれば、20代、30代に比べて体力が落ちるのは当たり前ですね。

体力不足は出産に時間がかかったり、産後の回復を遅らせることがあります。

リスクを避けるためにと安静に過ごし過ぎると、体重が増えすぎたり、長時間かかる出産に臨む体力が不足してしまいます。

だからといって、妊娠初期から激しい運動をするのも危険です。

安定期に入るまでの妊娠初期は軽いストレッチをしておくと、股関節が柔らかくなり骨盤に柔軟性が生まれて、お産が楽になります。

また、安定期に入っても体に無理がなく、疲れが翌日まで残らない程度の運動を続けていきましょう。

ストレスの解消やリラックス効果もあるため、おすすめです。

体重が増えてくると、これまでできていた運動ができなくなってきます。

専門家による妊婦のためのクラスなどで、体重管理と体力のキープに努めましょう。

妊娠中の運動は、家にこもり沈んでしまいがちな妊婦のいい気晴らしになります。

家族も積極的に一緒に行動すると互いに安心でしょう。

ただし、医師の診断を受けGOサインをもらってから始めること、少しでも体調に変化を感じたら休むことは妊婦の義務です。

(2)心づくり

妊娠の途中で胎児が先天的な異常を持つとの診断を受けたり、流産や早産の危険に見舞われることもあります

これらのリスクはあらゆる出産に起こりえますが、高齢出産の場合には確率が上がるといわれています。

年齢がいくつであろうと、ショックを受けるのは同じです。

ただ、高齢出産の場合には母体が、「高齢だから」と悲観的になってしまい、それが体調に影響を与えることもあります。

そんなときこそ、夫をはじめとする家族の存在が大きな慰めとも支えともなります。

さまざまなリスクに関する情報を集め、話し合いをしてきた夫婦であれば、つらい場面でのショックを最小限に抑えることも可能でしょう。

また、そんな背景を持つことが、母体の安心感につながり、リスクを減らすことにも役立ちます。

高齢出産の場合には、より母となり父となるための強い心を育てること、そして心と心がつながっていることが大切なのです。

(3)環境づくり

妊娠は病気ではないから、妊娠したからといって環境を変える特別な配慮は必要ないとの考えもあります。

しかし、ここでいう環境とは必ずしも形ある家や車などのことを指すわけではありません。

日々の生活を送る空間すべてが環境です。

例えば、階段で3階まで上り下りしなければならない家という環境は、高齢妊婦の負担になることがあり、なんらかの手立てを考える必要があります。

そして同時に、相性が悪くストレスとなる同居人がいるならば、それもまたなんらかの配慮が必要のある環境なのです。

特別扱いをする必要があるわけではありませんが、過剰な疲労やストレスは母体にとってマイナスの影響を与える可能性があります。

それが高齢であればより大きな影響となりやすいことを知っておく必要があるのです。

妊娠中は通常よりも神経質になったり、神経が過敏になったりする傾向もあります。

可能な範囲で転居や別居などを考えていくべきでしょう。

また、出産前後の手伝いや産後の子育てや家事の分担などについても、あらかじめよく話し合い、慣れない部分は練習もしておきましょう。

たとえ高齢であっても安心して出産を迎えられる環境とは、ベビーグッズを買いそろえることだけではないのが分かりますね。

高齢出産の究極のノウハウとは

遺伝子や病気の世界は、医師の助けなく乗り切ることができません。

それでも、十分な情報を得た上で、鍛えた体と心と受け皿の3つがそろっていれば、乗り越えられることはずっと増えます。

妊娠・出産・子育てを、夫婦や家族で取り組む楽しくうれしいイベントだと考えて行動し、環境を整えることが、高齢出産の究極のノウハウといえそうです。

●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)

編集部追記

今回のコラムでは、高齢出産のママが準備しておくべきことについて、「体・心・環境の3つの面から準備しましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「高齢出産(高年初産)」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

35歳以上の妊娠・出産は“高齢出産”

高齢出産と聞くと、本当に高齢の方の出産をイメージする方もいると思います。

しかし、医学上では“35歳以上”で妊娠・出産を行うことを指します。

ちなみに、高齢出産のリスクは35歳以上から突然現れるというものではなく、30歳前後から徐々に出てくると言われています。

近年では晩婚化や女性の社会への進出の影響もあり、高齢出産をする人は増えてきています。

ちなみに、厚生労働省が2012年に発表した『2012年人口動態統計』によると、その年の高齢出産の数は約26万で、全体の出産数の26%にも上ります。

また、2013年の初産平均年齢は30.4歳となっています。

今や30代で子どもを産む人が主流になりつつあることが分かります。

2人目は“40歳以上”で高齢出産

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上記で挙げた“35歳以上”という線引きは、初産の人限定です。

2人目からは、“40歳以上”からが高齢出産のラインとなります。

ちなみに、3人目以降も40歳以上で高齢出産とされます(1人目の出産年齢は関係ありません)。

そのため、どんなママでも“40歳”を越えた出産は高齢出産だと思ってOKです。

なぜ2人目以降は40歳以上なのかというと、初産よりも経産婦の方が出産への身体的な負担が軽いとされているからです。

胎児への染色体異常などのリスクが高いことには変わりありませんので注意しましょう。

超高齢出産もある!?

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初産は35歳以上、2人目以降は40歳以上が高齢出産にあたるとお話ししてきました。

しかし、さらに超高齢出産というものもあります。これは、50歳以降で出産する人のことを指します。

人によって時期に違いはありますが、基本的に50歳の人は閉経していることが多いです。

そのため、自然に妊娠する確率は非常に低く、数%程度とされています。

通常の高齢出産で懸念されているダウン症に代表される染色体異常のリスクが上昇するほか、母体にも大きな負担がかかるようになります。

50歳以降の出産というのは、命がけの大仕事なのです。

世界最高の高齢出産は、70歳

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世界には常識では到底考えられないようなことをやってのける人たちがいます。

そのうちの一人が、インドのオムカリ・パンワーさん。

パンワーさんは夫の要望で体外受精を決意。見事男女の双子を出産しました。

そのときの年齢は70歳です。50歳で閉経する女性が多いことを考えると、とんでもない年齢だということが分かります。

ちなみにパンワーさんは生年月日が明確でないため、ギネスには登録されていないそうです。

ギネスに登録されている最高齢の出産はマリア・デル・カルメン・ボウサダさんで、66歳となっています。

ちなみに、この人も双子を出産しています。

子どもが成人したころには86歳……。パンワーさんなら90歳。

親孝行はぜひ早めにしてほしいですね。超高齢で無事に産まれただけでも十分親孝行と言えるかもしれませんが。

ちなみに、日本の最高齢出産記録は、2001年に更新され、60歳となっています。

妊娠・出産に最適な年齢とは

現代では高齢出産の傾向が強まっていることはすでに述べました。

こうした現状に対し、高齢出産のリスクを声高に叫ぶ人もいます。

それでは、何歳なら妊娠・出産にベストなのでしょうか。

一般的に、最初の排卵は小学校高学年くらいから始まり、最後は50歳前後であることが多いです。

個人差が激しいため、年代別の正確な妊娠・出産能力を出すことは難しいとされています。

しかし、10代前半は体の発達が未熟なため、母子ともに負担やリスクが大きくなります。

一番ベストとされているのは、10代後半から30代前半とされ、母子ともに安全に出産を迎える確率が高いです。

30代後半からは胎児へのリスクが高まり、40代からは母体への負担も計り知れないものになります。

高齢出産のリスクをおさらいしよう!

高齢出産にリスクはつきものですが、具体的にどのようなリスクがあるのかご存じですか?

ここでは、高齢出産で起きやすいリスクについてご紹介いたします。

妊娠高血圧症候群

昔は“妊娠中毒症”とも呼ばれていました。

妊娠5か月目から産後3か月まで高血圧が続き、それにタンパク尿が加わると“妊娠高血圧症候群”と診断されます。

妊婦の20人に1人が発症するとされている比較的メジャーな病気です。

しかし、34歳以下の発症率が約10%なのに対し、40歳以上では30%の発症率となっています。

単純にこの数字だけで見ると、高齢出産による妊娠高血圧症候群の発症率は約3倍ということになります。

妊娠高血圧症候群は多くの妊婦がなりますが、母子に与える危険性はとても高いです。

胎児への影響としては、低出生体重児や常位胎盤早期剥離による早産、流産の可能性があり、命の危険にさらされます。

また、ママ自身も高血圧脳症になる可能性があり、この場合も命を落とす可能性があります。

この病気は予防が難しいとされいますが、日頃の生活習慣を見直すことで多少リスクを緩和できるそうです。

流産

厚生労働省が発表しているデータによると、35〜39歳で出産すると20%の確率で流産するそうです。

比較的妊娠・出産能力が高い25〜34歳までの流産リスクは約10%。約2倍になっていることが分かります。

また、40代以上になると流産確率は跳ね上がり、40%となります

若い世代に比べて4倍ものリスクがあるのです。

染色体異常児

染色体異常児と言われてもピンとこないと思いますが、代表的な病気に“ダウン症”があります。

高齢出産では先天異常の中でも特に染色体異常に影響を与えると言われています。

ダウン症とは、普通の人よりも染色体の数が1本多く存在することによって発症する先天性の病気のことです。

ダウン症は人類で最も罹患率の多い遺伝子疾患とも言われ、日本では4、5万人程度いるとされています。

高齢出産による影響に大きく左右され、20代出産の0.1%という発症率に対し、35歳以降は0.3%、40歳以降では1%、つまり100人に1人という確率まで上昇します。

ダウン症は基本的に予防することが難しく、出生前診断などで出産意思の確認が取られます。

出生前診断とは

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上でも少し触れましたが、妊婦健診で異常が疑われた際に行われる出生前診断というものがあります。

出生前診断の目的には、胎児に病気や染色体異常、奇形などがないか確認することが挙げられます。

検査の種類には、

・母体血清マーカーテスト
・羊水検査
・絨毛検査
・超音波検査(胎児超音波スクリーニング検査)

などがあります。このうち、絨毛検査、羊水検査には流産の危険性もあるとされ、賛否があります。

絨毛検査は正確な検査結果が期待できますが、羊水検査よりも流産の可能性が高く、妊婦本人が強く希望しなければ選択されることはあまりありません。

羊水検査は高齢になるにつれて施行される確率が高くなります。

羊水検査によって流産が起きる可能性は0.3%と言われていますが、絨毛検査同様、他の検査に比べて確実な検査結果が期待できます。

検査方法としては、おへその下に注射針を刺して行われます。このことにより、検査後に腹痛や出血などの症状がでることもあります。

ちなみに、羊水検査の相場は10万円程度だとされています。

流産の危険性があることから、不安に思うママも少なくありませんが、今後の家族計画に大きな影響を与える可能性があるため、有効な検査であるとも言えます。

出生前診断は“差別”なのか

出生前診断は胎児の先天異常を発見するのにとても有効な手段ですが、この検査には批判の声も上がっています。

それはこの検査の目的に起因するもので、「ダウン症だから中絶するのか!」「今生きているダウン症の子たちに失礼!」と怒りを覚える人も少なくないようです。

実際、出生前診断で異常が発見された場合、約90%の人が中絶を選択しているとのことです。

“命”をどのように考えるかは人それぞれですので、とても難しい問題と言えます。

高齢出産ならではのエピソード

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数々のリスクを乗り越え、高齢出産を無事に終えても、高齢ならではの苦労も続くようです。

以下では、高齢出産ならではのエピソードをご紹介いたします。

おばあちゃんと間違われる

『私は40歳で子どもを産んだ高齢出産ママです。子どもの授業参観で「おばあちゃん?」と聞かれるのがツラいです。子どもは無邪気なので良いですが、たまに同級生の親にも言われます。仕方ないと思いつつ、ため息が出てしまいます』

こういった意見はネット上でも多く見られました。

たしかに、40歳で出産だと、子どもが10歳のときには50歳ですから、周りよりも少し高齢かもしれませんね。

しかし、ママの良さに年齢は関係ないので、堂々としてほしいですね。

体が追いつかない

『38歳で子どもを産みました。他のママと比べて、家事や育児がしんどいように思います。ママ友との井戸端会議では皆楽しそうに子育ての話をしますが、私は「疲れる」といったニュアンスの話しかできません。子どものことは大好きなのですが……』

これも高齢出産のママにありがちな悩みかもしれませんね。

若いママのように“気合い”だけでは乗り切れないことも多いようです。

しかし、長く生きている分、家事の効率が良かったり物事に動揺しなかったりといった“高齢出産ママ”ならではの強みもあると思います。

子どもへの愛情を頼りに、頑張ってほしいですね。

メリットだってある!

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“高齢出産”と聞くと、ネガティブなイメージを持つ人も少なくないでしょう。

しかし、高齢出産にもメリットはあります。以下では高齢出産のメリットについてお話ししていきます。

経済的に余裕がある

一般的に、年齢を重ねるほど経済的に余裕が出てくる家庭が多いです。

20代前半の家庭よりも比較的出費にかけられるお金に余裕があります。

とくに学費の捻出などは、私立・公立といった子どもの進路にまで影響するので、大切です。

また、生活にカツカツな家庭は心の余裕もなくなりがちですが、経済的に安定していると心も穏やかになります

子どもへの教育にも良い影響を与えるのではないでしょうか。

子宮がんのリスクが減少する

アメリカの研究で、高齢出産をした人は若くして出産した人よりも17%近く子宮がんリスクが減少することが分かりました。

また、長寿の女性に高齢出産を経験した人が多いことから、寿命を伸ばす効果もあるといわれています。

さらに、お肌がツルツルになったり、冷え性が改善されたりといった若返り効果もあるようです。

たしかに高齢出産のママは、他のママに比べて“現役感”があることが多いような気がします……。

高齢出産前に準備しておくこと

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高齢出産といっても、普通の出産準備とあまり変わりませんが、上記コラムで触れられているように、“体力”をつけることは大切です。

他にも、高齢出産の場合、定期健診の回数が増えがちなので、出産費用を普通の人より多く見積もっておく必要があります。

また、妊娠高血圧症候群を予防するために、標準体重を常にキープする努力が必要です。

高齢出産は通常の出産に比べて帝王切開になる確率が高くなるため、なるべく設備が整った病院を選ぶ必要もあります。

このように、高齢出産ゆえに気をつけるべきポイントは多いので、しっかりと準備しておくようにしましょう。

高齢出産を経験した芸能人

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最後に、高齢出産に成功した芸能人の方をご紹介いたします。

高齢出産に不安がある人は、「この人もそうなんだ!」と安心するきっかけになるかもしれません。

【日本】
・辺見えみり……36歳
・宮沢りえ……36歳
・吉村由美(PUFFY)……37歳
・黒木瞳……37歳
・松たか子……37歳
・梨花……38歳
・江角マキコ……43歳
・永作博美……39歳
・中澤裕子……39歳
・松嶋尚美(オセロ)……40歳

【海外】
・ハル・ベリー……46歳
・マライヤキャリー……41歳
・マドンナ……42歳
・セリーヌ・ディオン……42歳
・ジュリア・ロバーツ……36歳
・ビビアン・スー……40歳
・ニコール・キッドマン……41歳


「高齢出産の定義」や「高齢出産のメリット・デメリット」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

近年では海外も含め高齢出産の方が増えてきています。日本では平均出生年齢が30代なので、高齢出産の問題はもはや国民の問題とも言えます。

高齢出産にはさまざまなリスクもありますが、それでも無事に出産を乗り越えたママも少なくありません。

正しい知識を持って、なるべく安全に出産できるようにしたいですね。

(パピマミ編集部/上地)

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