アフターピルの成功率は? 「避妊」の種類と「人工中絶」の様々なリスク

【ママからのご相談】
思いがけない妊娠が分かり、やむなく中絶しようと思っていますが、初めてなのでいろいろ不安で、どうするべきなのか悩んでもいます。また、これまでは避妊を彼まかせにしていましたが、今後は自分で防げるものは防ぎたいと思っています。避妊方法にはどんな種類がありますか?

a 人工中絶の決断は慎重に、避妊は確実に

ご相談ありがとうございます。海外在住プロママライターのさとうあきこです。

やむをえないと納得した上であっても、女性の体と心にいろいろな影響をもたらすのが中絶です。手術の内容、体に及ぼす影響、中絶前後の心のケアの必要性などについて、専門医、パートナーとよく話し合いましょう。

今後のために、避妊に関する知識を十分に得ることも大切です。自分の体は自分で守らなければなりません。避妊には、女性が単独でできる方法と、パートナーの協力が必要な方法とがあります。

それぞれのコストやリスクについての情報を集めて検討します。

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人工中絶に関する情報の数々

法律で認められている中絶は、母体の健康や経済上の理由、または犯罪が絡んだ妊娠の場合のみです。個人的な都合や軽い気持ちで行うことはできません。

中絶を選択せざるをえない場合には、そのリスクを十分理解した上で、都道府県の医師会が指定する指定医の診察を受けます。また、中絶手術を受けるには、本人とパートナーの同意が必要となるほか、保険が適用されないため費用もかさみます。

さらに、妊娠の時期によって手術の内容も費用も変わります。妊娠初期であれば日帰りも可能ですが、中期に入ると入院が必要となることも多いようです。

中絶は、手術による出血や傷だけでなく、子宮周辺の炎症を引き起こしたり、体内におけるホルモンバランスの乱れをもたらしたりします。月経異常や不妊などの原因となることもあります。

さらに、体だけでなく心にも傷を残します。後悔や罪の意識にさいなまれて精神的なバランスを崩す例もあります。パートナーなどの理解や支えがない場合には、それがさらに顕著となりやすいようです。

避妊に遠慮は禁物

女性の口から避妊について告げることにためらいや恥じらいを感じる女性も多くいます。また、“コンドームの使用”や“体外射精”、“オギノ式”で避妊は十分だという間違った認識を持つ人もいます。

完璧な避妊はないといっても過言ではありません。確実性が高いといわれる“避妊手術”を受けていても、男性の場合も女性の場合も0.1~0.5%程度の失敗があるとの報告があります。“子宮内避妊具”を挿入した場合も同様です。さらに、子宮内避妊具の場合には数年ごとの交換タイミングを逃すことで避妊の失敗が起こりやすくなります。

日本でも近年使用する例が増えている“低用量ピル”は、毎日飲むことが原則であり、飲み忘れによる失敗の可能性があります。もっとも一般的だとされるコンドームの使用は、コンドームのはずれや破れといったトラブルがあり、失敗率は上記のほかの避妊法よりも高くなります。

方法はいろいろとありますが、費用、リスク、コスト、効果などから総合的に判断し、自分に合った避妊法を見つけることが大切です。

「あ、まずい」の後でもできる緊急避妊

確実な避妊ができなかったと思ったら、“緊急避妊”を検討しましょう。緊急避妊としての処置が十分に有効なのは、妊娠の可能性がある接触から72時間以内と限定されています。時間が経過すればするほど効果は減少していきます。

緊急避妊には避妊用ピルを転用する方法が知られています。一定期間内に一定量の中容量ピルを服用した場合の緊急避妊の成功率は95%程度とかなり高くなっています。

もう一つの方法は、日本でも流通するようになった緊急避妊専用のピルの服用です。中容量ピルに比べると、頭痛や吐き気などの副作用が少ないことから、医師の多くがこちらを処方する傾向にあります。

どちらのピルも医師の処方が必要です。「あ、まずい」と思ったら、一刻も早く医師の診察を受け、必要なピルを服用して、望まない妊娠を防ぎましょう。

事後ケアよりも事前ケアが重要

緊急避妊や人工中絶は、あくまで事後ケアであり、妊娠を避けることができますが、やはり体と心には多少の傷が残ります。

望まない妊娠を経験した女性は、どんなに後からケアをしたとしても全くの無傷ではいられません。何よりも、日ごろから避妊をしっかりと行うという事前のケアが大切です。

【参考リンク】
緊急避妊について | いわたしレディースクリニック

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●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)

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