相談相手がいないことで起こる介護者の心の危険性について

こんにちは。介護時、相談をする相手がいないことが苦痛だったメンタルケア心理士の桜井涼です。

認知症の祖母を介護した5年の間、介護の辛さを相談する相手がいなくて、精神的にきつい思いをしました。そのせいで肉体的な疲れと心の疲れがあり、うつ状態になってしまいました。

ここでは、相談相手がいないことで起こる介護者の心の危険性についてお話をしたいと思います。

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危険性の初段階

介護は、心にかなりの負担を及ぼします。元気だったときの思い出と今の状態を比べて落胆してしまうところから始まるのですから、当然です。それに自分の時間が奪われるのですから、きれい事がまったく通じません。だから心が危険にさらされやすいのです。

心が病んでくると、自分にはその状態が普通に思えてしまうのですが、次のようなことが面倒に感じたり、出来なくなってきてしまいます。

・掃除や食事の準備がおっくうに感じる
・人付き合いが苦手になり、孤立してしまう
・動作が鈍くなってしまったり、疲れやすくなる
・金銭管理が苦手になってくる

このように、日常生活の中でのことが少しずつできなくなっていくのです。

私自身も家族と同居して認知症の祖母の介護をしていたのですが、上記のような症状がいくつか出てきました。家族に相談をしたりしていても、「そのくらい仕方ないと思って面倒をみてあげてよ」と最終的にはこういう話になります。

これでは余計に気分が落ち込み、頑張ろうなんて思えませんでした。

肉体・精神に出たら危険性の中段階

心に思い詰めてしまうと、今度は肉体に症状が出てきます。

疲れやすさや、頭痛・肩こり・胃痛などの痛みが主な症状です。これらは内科を受診しても異常がありません。いわゆる仮面うつ病の始まりです。

これを超えると、気持ちが沈み込んでしまい、睡眠障害(睡眠が浅い・なかなか寝付けないなど)や強迫性障害(何度も手を洗ってしまう、カギをかけたかなど確認を繰り返す等)など、さまざまな心の問題が表に出てきてしまいます。

気分の沈みが激しくなるような状態にもなってきてしまい、何もしたくなくなります。そして、口数が減ってきます。このような症状が思い当たるときは迷わず、早めに心療内科やメンタルヘルス科に受診をしましょう。

自分で、「何か変だ」と感じることができるうちはまだ大丈夫ですが、異変と感じたらすぐに介護ヘルパーをお願いしたり、ケアマネジャーさんらと話をすることをおすすめします。

ぼっち介護は心を蝕んでしまう

介護をしていると、どうしても家にいる時間が長くなってしまいます。たまに出かけたとしても通院や買い出し、散歩という感じで、介護の辛さや大変さを話し合うことができません。

しかも1人で介護を行っていたら、ストレスや口に出しても言いたいことが言えずに、どんどん心に溜まってしまいます。それが続くと、介護者にあたってしまったり、無視するような行動に出てしまいます。

介護対象者が認知症であればなおのこと、介護の大変さから心が蝕まれていきます。1人ぼっちで介護の苦しみを背負わないことが大切で、介護の大変さをわかっている相談相手が絶対に必要です。


放っておくと、心の奥から、「何を言っても無駄だよ」とささやきかけてくるので、ここまで来ると完全に医師に診てもらわなくてはいけません。

私も自分は強いから大丈夫だと過信していました。まさかこんな状態になるなんて思ってもみなかったのです。健康な20代でもうつ状態になるのですから、介護者の心の危険性は見逃せません。

家族が話し相手になるだけでは足りないこともあります。できるだけ介護経験のある第三者との交流を持つようにしましょう。

【参考文献】
・『マンガで分かる心療内科』ゆうきゆう・著

●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)

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