悪い噂を流された! 12歳以下の子どもを名誉毀損で訴えられるか

【ママからのご相談】
私には6歳になる小学生の子どもがいます。1か月前、子どもの同級生に私が不倫をしているという噂を流されてしまい、離婚寸前にまで話が及んでしまいました。

夫にはその噂はウソであることを何とか理解してもらえたのですが、周囲の人たちとの関係は悪くなる一方でとても住みにくい環境になってしまいました。こんなことになったのも子どもの友達がウソの噂を流したことが原因なのですが、6歳の子どもを訴えることはできず、どうしたらいいのでしょうか?

a 6歳の子どもを訴えることはできませんが、その両親を訴えることはできます。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。

「不倫している」なんて噂が広まってしまい、苦労されたことでしょう。噂を流したのが6歳ということで、子どもを責めるわけにもいかない、これは相当複雑な気持ちですよね。

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人の悪い噂を流すのは「名誉棄損」にあたる

まず、結論から言うと、法的には、そのお子さんの両親に対して慰謝料請求が可能です。

「あの人は不倫をしている」と噂を流す行為は、『人の社会的評価を低下させる事実の流布』ですので、名誉棄損(民法709条の不法行為)に当たります。したがって不法行為に基づき、これによって被った精神的苦痛につき慰謝料請求が可能です。

子どもに責任能力がない場合は、親が責任を負う

ただ、不法行為による賠償責任を問うためには、自分の行為の責任を認識する能力(責任能力)が必要です。民法上の責任能力は、およそ12歳前後が目安になるとされていますので、今回の6歳のケースでは、そのお子さんに、「慰謝料を払え」というわけにはいきません。そもそも支払い能力もありませんよね。

この場合、お子さんの両親が、“子どもの監督不足”ということでいわば子どもに代わって慰謝料の支払義務を負うことになります。このように、子どもに責任能力がない場合は、基本的には親が責任を負うのです。

ただ訴えるだけでは根本的な解決にはならない

ただ、一般の方の名誉棄損の慰謝料は、多くても数十万程度とされています。ですから、今回慰謝料を受け取ることは、抜本的な解決にはならないと思われます。むしろ、今回のケースは今後いい環境で暮らしていくための基盤を再構築することが主眼となりそうです。

話し合いで解決することも1つの方法

悪質な名誉棄損の場合には、裁判所に『名誉回復措置』を求める方法も視野に入りますが、今回は裁判で白黒つけるというよりは、今後のお付き合いもありますので、お話合いで誤解を解くのが良さそうです。

ママ友同士の会合で、率直に、「嘘の噂でとても悩んでいる」と話をするのがよいと思われます。6歳の子どもの言ったことなので、予想以上に周囲にはあっさり理解してもらえるかもしれませんよ。

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●ライター/篠田恵里香(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)

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