男女別に解説! 思春期の子どもの特徴と心を開かせる接し方

【ママからのご相談】
小学6年生の息子とのことで相談です。今は学校や友達のことなどを話してくれますが、これから中学生になってもいろいろと話し合える関係でいられるか不安です。

何かに悩んだときには相談してもらえるような関係でいたいと思っています。中学生になる息子と話し合える関係を築くために気をつけることを教えてください。

a 相手を尊重してあげる態度を取ることが大切

ご相談ありがとうございます。ライターの赤井理香です。

今は息子さんがいろいろと話してくれているとのこと、良い関係を築いてこられたからこそ今の良好な関係があるのですね。

中学生になると、勉強に部活、友達関係など悩みやすい年頃なので、そんなときに話を聞いてくれる存在がいるということは息子さんにとっても心強いと思います。

今回は、思春期になっても子どもと話し合える関係でいるために大切なことをお伝えします。

男女で異なる思春期の時期

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いわゆる“第2次反抗期”と重なることの多い“思春期”ですが、具体的にはいつからいつまでのことを指すのでしょうか?

実は、思春期が始まるタイミングは男女によって差があると言われています。

男の子の場合、小学校高学年くらいから始まりますが、女の子の場合は小学校中学年くらいから始まるのが一般的だそうです。女の子の方が早く思春期を迎えるんですね。

ちなみに、思春期が終わりを迎えるのは、男女ともに18歳前後とされています。たしかに高校を卒業するころには思春期が終わっているイメージがありますね。

思春期の期間は大体8〜10年くらいとなりますが、この間に子どもは心身ともに大きな変化を迎えることになります。

男女共通で見られる思春期の特徴5つ

思春期

(1)身長が大きく伸びる

男女共通して見られる思春期の特徴として、“身長が大きく伸びる”というものがあります。思春期の間に、男の子は25cm前後、女の子は22cm前後身長が伸びると言われています。

これは成長ホルモンの分泌が活発化することが原因となっていますが、不規則な生活を送っているとホルモンの分泌が抑えられ、十分に身長が伸びないこともあります。

また、思春期が遅く始まったほうが身長が大きく伸びやすいとも言われています。

(2)自我が明確に芽生え始める

思春期の大きな特徴の一つに、明確な“自我の確立”があります。

「自分は何のために行きているのか」「自分とは何か」といった自我が芽生えることで、いわゆる“自分探しの時期”が始まり、自分の価値観を育てていくようになります。

しかし、これらの疑問に答えるだけの経験や知識がないことから、精神的に不安定になりがちです。

(3)自立心が強くなる

自我が芽生え始めると、親の干渉を嫌うようになり、反抗的な態度をとって自立しようとします

しかし、年齢的にも精神的にもまだ自立できる段階ではないので、自立と依存の間を行ったり来たりして葛藤を抱えがちになります。

その強い葛藤がストレスや不満となり、親に対する反抗の原動力となります。

(4)他人の目を気にするようになる

思春期になると、自我の成長とともに“客観性”も身に付くようになります。そのため、「自分はどうみられているか」という自意識を強く持ち始めます。

自分を客観視する能力が身に付くことによって、異性の目が気になり始めたり、友人関係に変化が訪れるようになります。

(5)周りに影響されやすくなる

自我が完全に育ちきっているわけではないので、思春期の子どもは精神が非常に不安定な状態になっています。

そのため、友達や異性、先輩などの親しい関係の人に大きく影響を受けやすいです。

たとえば、先輩がタバコや酒をやっていたら自分も同じようにマネしたり、友達が誰かをいじめていたら自分も同調したりなど、価値観の定まっていない期間だからこそ“連帯感”を求めて安心を得ようとします

しかし、他人から受ける影響は何も悪いことばかりではなく、勉強や部活、恋愛など、一緒にいる相手次第では良い方向に影響されることも多くあります。

思春期の男の子に見られる特徴3つ

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(1)女の子を異性として意識し始める

思春期に入ると、男の子は女の子を異性として意識し始め、「モテたい!」と強く思うようになります。

そのため、ファッションに気を使ってみたり、悪ぶってみせたりすることで“イケてる男”ということをアピールし、女の子の注目を集めようとします。

ネット上では『好きな子が前を通るたびに壁にタックルして「俺は強いんだぞ」というアピールをしていた』という体験談がありましたが、これも女の子の興味を引く行動の一つです。

また、「女の子からどう見られているか」という意識が常に頭の中にあるため、友人関係も女の子にとって“イケてる”か“イケてない”かで判断するようになり、変化していきます。

(2)友人関係が複雑化する

思春期になると自立心が芽生えることから、親よりも友人関係を大切にするようになります。

しかし、この時期の友人関係は心理的に不安定な状態での付き合いであるため、本音を話さなかったり派閥争いができたりなど、それまでの友達付き合いに比べて複雑化していきます。

また、女の子に比べて殴り合いのケンカなども多く見られるようになります。

(3)性的な興味を持つようになる

思春期は性ホルモンの分泌が活発になる時期であるため、男の子は性的欲求が高まっていきます。

そのため、女性の体に興奮したり、性行為に強い興味を示したりします。思春期あるあるの「ベッドの下にエロ本」などはこの性ホルモンの活発化に由来しています。

精通(生まれて初めて射精を経験すること)を経験する時期でもあり、自慰行為(マスターベーション)の頻度が多くなっていきます。

自慰行為による精通は、早い人で小学校中学年、遅い人でも高校生までには経験していると言われています。

思春期の男の子の多くは自分の急激な身体的変化に戸惑い、恥じらいや罪悪感を抱く傾向にあります。

母親から必死にエロ本を隠そうとするのは、そういった心理から来るものなのです。

思春期の女の子に見られる特徴3つ

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(1)友人関係を意識するようになる

思春期の女の子は、もちろん男の子同様に異性を意識し始めて恋愛感情を持つようになります。

しかし、男の子が「異性から認められたい」と承認欲求を女の子に向けているのに対し、女の子の場合は「友達から認められたい」と承認欲求を友人に向けている傾向にあると言われています。

そのため、思春期の女の子はわざと自分よりも弱い立場の子に意地悪するなどして、自分の力を友達にアピールする性質があるようです。

(2)大きな身体的変化に戸惑う

精巣が大きくなったり声変わりしたりと、外からはあまり大きな変化は見られない男の子に比べて、女の子は月経開始や胸のふくらみなど、明確に体の変化を感じ取ることができます。

それゆえに、男の子よりも女の子の方が身体的変化に戸惑うことが多いとされています。

月経の開始は、時期というよりは体の成長によって大きく影響され、身長145cm、体重42kgを超えると始まりやすくなると言われています。

(3)相手によって態度を露骨に変えるようになる

思春期の女の子に多くみられる特徴として、“相手によって態度を露骨に変える”というものがあります。

たとえば、嫌いな先生にはそっけない返事をしたりシカトしたりといった冷たい態度を取りますが、好きな先生には積極的に話しかけたり甘えたりします。

それは友人や異性との関係においても同様で、自分の好き嫌いといった感情だけで接し方を変えることが多くなります。

思春期の子どもが心を閉ざす“親のダメ対応”4つ

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(1)しつこく聞き出そうとする

わが子が元気がなかったり悩んでいたりするときには、親はすぐに見抜き、心配になるものですよね。でも、そんなときでも“しつこく聞き出そうとする”のはNGです

中学生くらいのときは、プライドが傷つくことが大人が考える以上にキツイことなのです。

特に、親に自分のみっともない姿なんて見せたくないと思う子がほとんどです。

そんな子どもの気持ちを理解し、「いつでもあなたの味方だよ」というメッセージは伝えながらも、子どもが話してくれるまで“待つ”という姿勢が必要です

(2)話をさえぎる

子どもが話している途中で、「あー、それはこうすればいいのに」「なんでそんなことしたのよ」などとさえぎってしまうことが続くと、子どもが自分から話すことが減っていきます。

会話はキャッチボールと同じです。自分が投げた球はキャッチしてもらえず、相手からは全く関係ない新しい球がどんどん投げられて来る……。

こんなキャッチボールでは全然楽しくないですよね。自分が投げた球をしっかりキャッチしてくれて、それを相手が投げ返してくれてこそ、楽しくキャッチボールを続けることができます。

会話も同じで、相手が、自分の言ったことをしっかり受け止めてくれ、それを優しく返してくれると、その心地よさから会話を続けたくなります。

話をさえぎることが続くと、子どもの中で、「どうせ言っても聞いてもらえないからいいや」という、ちゃんと受け止めてもらえないことへの“諦め”の気持ちが芽生えます。そうなってから、また信頼を取り戻して話し合える関係を築くのは大変です。

子どもが話してくれている内に、子どもの言葉と思いをしっかり「受け止める(キャッチする)」ということを意識しましょう。

(3)親の価値観を押し付ける

子どもよりも親の方が人生経験が豊富とはいえ、どんなときも親が絶対に正しいとは限りません

そもそも、絶対的な“正しさ”とは何か……を考えると、国や環境によって180度変わってしまう、その“正しさ”という概念すらも幻想かもしれないのです。

子どもの気持ちを無視して一方的に親の価値観を押し付けることは、「あなたも私と同じ判断基準を持ち、同じものを大事だと思い、正しいと思いなさい」というメッセージを送っているのと同じです。

それでは、子どもの自立心までも奪ってしまいます

子どもはどんな意味を感じて、その行動をし、その発言をしたのか。まずはそこをしっかり聞いてあげてから、親も、自分はそれをどう感じ、どう思うのかを伝えるようにすることで、一方的なものではない“話し合いの場”ができるのだと思います。

(4)見下した言い方をする

(1)で書いたように、中学時代は“プライド”と“自意識”が高いときです。「こんなことで悩んでると思われたら恥ずかしい」という気持ちから、本当はすごく悩んでいるのにわざと軽い口調で言ってくることがあります

それに気付かず、「なにそんなこと言ってるの?」などと見下したような言い方をしてしまうと、自分だけが大げさに捉えているような気がして、もうそのことについては話せなくなってしまいます。

どんなことでも、本当の気持ちや痛みは本人にしかわかりません。

大人から見たら大したことがないように思えても、本人にとっては、とても大きい問題かもしれません

「悩んでいると思われたら恥ずかしい」という気持ちを理解して、こちらも重くならないようにしながらも、子どもの気持ちに寄り添って話を聞くようにしましょう。

思春期の男の子への接し方

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思春期特有の性的欲求を拒絶しない

母親にとって息子の自慰行為とどう接するべきかはとても難しいところがありますよね。

中には拒絶反応を示して、自慰行為をしたことを叱りつけたり辱めたりする人もいるようです。

しかし、この年頃で自慰行為をすることは自然なことなので、大らかな気持ちで接してあげるようにしましょう。

親が性的欲求を否定してしまうと、子どもは性欲を感じたときに罪悪感を抱くようになってしまいます。

そうなると、いびつな性的興奮をおぼえるきっかけになることもあります。

「この年頃の自慰行為は当たり前なんだ」ということを知って、頭ごなしに叱ったり過剰に悩みすぎたりしないようにしましょう。

暴力で解決しようとしない

父親の中には、「男は体で学ばせるべき」と考えて、体罰をする人もいます。

しかし、思春期の男の子は繊細な心理状態にあるので、親から暴力を受けると一生ものの傷として残ることもあります。

思春期には何かと反抗しがちですが、何か悪いことをしたとしても、きちんと言葉で諭して解決するようにしましょう。誠実に向き合い続けることが一番の薬となります。

思春期の女の子への接し方

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身体的なアドバイスをするときは慎重に

思春期の女の子は、自分の容姿に対して非常に敏感になっています。

そのため、「あんたニキビひどいね」、「太ったんじゃない?」など身体的なことを指摘する際は慎重に考えるようにしましょう。

ただでさえ思春期には劣等感を抱きやすいので、強く傷つけてしまう可能性があります。

ひどい場合には、劣等感からダイエットにのめり込みすぎて拒食症に至ることもあります。

本人が気づいていない身体的な特徴を指摘することは悪いことではありませんが、子どもが傷つかないような言い回しでアドバイスするようにしましょう。

最後まで味方をしてあげる

思春期の女の子は友人関係をとても大切にする傾向がありますが、その分人間関係のトラブルも多く経験します。

この年頃の女の子にとって、友達とケンカしたり仲間はずれにされたりといったトラブルは、人生を左右するほどの重大事件です。

そのため、娘に友達関係について相談された場合は、「そんなことで」と軽くあしらわず、親身になって聞いてあげることが大切です。間違っても「それはあんたが悪い」などと頭ごなしに説教はしないようにしましょう。

どのような状況でトラブルになっているのかを把握し、「こうしたら仲直りできるんじゃない?」と建設的なアドバイスをしてあげましょう。

まとめ

「男女別の思春期の特徴」や「思春期の子どもへの接し方」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

ご自身も経験されているのでお分かりだと思いますが、思春期というのは非常に扱いが難しい時期です。

サナギの中の蝶と同じように、外から見てる分にはあまり変わっていないように見えても、中ではめまぐるしい変化が起きています。

思春期は子どもの成長に欠かせない大切な時期だと知って、適切な対応をするようにしたいですね。

●ライター/赤井理香(ママカウンセラー)
●追記/パピマミ編集部

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