怒っちゃダメ! 子供の“爪噛み”をやめさせる親の接し方

【ママからのご相談】
小学2年生を持つ母親です。幼稚園のころから爪噛みがひどく、足の指までも噛んでいます。

見かけたときは必ず注意をしているのですが、最近鉛筆までも噛んでいることがわかりました。

やめさせることはできないのでしょうか。

a 大きな要因は欲求不満と愛情不足です。

こんにちは。メンタルケア心理士の桜井涼です。ご相談ありがとうございます。

爪を噛んでしまう行為は、子どもだけでなく大人になってもありますね。

これはくせに近いのですが、子どもの場合の多くは、心が満たされていない状態がそうさせていることが考えられます。

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原因を取り除くことが大切

愛情不足・欲求不満。子どもの爪噛みは、これが大きな原因となっています。

「やめなさい」と注意したところでやめられないのです。注意されれば、一時的にはぱっと手を口から離すでしょう。

しかし、根っことなっている理由を解決しなければ、治ったことにはなりません。

まずは、子どもが何を思っているのか根底にあるものを聞き出すことが必要です。

膝の上に乗せて後ろからぎゅっと抱きしめてあげたり、行動を見るのも大切になります。数日の間に何か見えてくるはずです。

毎日小さい愛情表現でもいいので続けてあげましょう。

問題が解けずに悩んでいるような場合でも爪噛みが出ます。問題が解けないことが歯がゆくて鉛筆を噛んでしまう場合も往々にして見られます。

そんなときは、わかりやすく教えてあげることがとても大切です。

子どもがわかるまで、親が根気よく教えてあげることがポイントになりますから、途中で、「何でわからないの!」なんて怒り出したりしないように注意しましょう。

十分に付き合ってあげることが必要です。

爪噛みだけでは収まらないこともある

最初は指の爪を噛んでしまうだけだったのに、足の指まで噛んでしまったり、爪脇の皮を剥いでしまったり、くちびるの薄皮をむいてしまうなんて行為に出てしまうこともあります。

これらは、自傷行為と言われています。自分を傷つけることで安心感を得ようとする行為です。

親の愛情がもっと欲しいと思っていることが原因として挙げられます。

それだけでなく、学校の勉強で、「難しい」と感じ、問題が解けない自分に対して不満をぶつけているような場合もあります。

いずれにしろ、心のサインが行動に表れていますので、子どもの話をよく聞いてあげることが必要です。

言葉ではなく行動で

無意識のうちに爪を噛んでいて、それを親が発見するということが多いため、つい、「やめなさい!」と注意してしまうことがほとんどだと思います。

私の妹がそうでした。両親によく注意されていましたが、それでも治ることはなく、今でも、「つい噛んでしまう」と言っていました。

親が注意することで、子どもの自尊心を傷つけてしまう場合があります。

親の目が自分に向いているけれども、悪いことをして怒られていると感じ、傷ついてしまうのです。

この場合、治るどころかひどくなってしまったり、くせになって、大人になっても続くケースが多くあります。

爪を噛んでいる現場を見かけたら、指を優しく包みこんであげましょう。言葉は必要ありません。

笑顔で指をなでてあげたり、指先にキスしてあげるだけでいいのです。言葉で叱るよりもこの方が効果があります。


子どもが、親に求める愛情は底なし沼と同じです。どんなに与えても足りないと感じることだってあるということを知っておきましょう。

愛情を大きく一度に与えるのではなく、小さく毎日与えることが大切です。無理にやめさせようとしないで、愛情をかけてあげましょう。

女性は仕事や家事の上に育児と、何でも背負っています。でも、子どもの手だけは放さないであげてくださいね。

【参考文献】
・『臨床心理学がよ~くわかる本-現代人の「心の病」を治療する-』岩波明・著

●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)

編集部追記

今回のコラムでは、爪噛みを治す方法として、「無理矢理やめさせるのではなく、愛情をかけてあげましょう」という視点でアドバイスをいただきました。

「爪を噛む(噛爪・爪むしり・咬爪症・口腔習癖)」「幼児期から始まる爪噛み癖」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

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なかなか止められない“爪噛み”

「気がついたら爪を噛んでいる……」「子どものころから、なかなか止められない」そんな方も多いのではないでしょうか?

この爪を噛む癖ですが、専門的には『咬爪症』と言います。

咬爪症は単純な癖なので、通院して治すことでもなくその行為自体を我慢すれば治るもの。

しかし、実際大人になっても止められず無意識のうちに爪を噛んでしまう人がほとんどのようです。

では、爪を噛む原因としてどんなことが考えられるのでしょうか。

子どもと大人で異なる“爪噛み”の原因

子どもの場合

・親からの愛情不足
・欲求不満

【特徴】
・神経質
・緊張しやすい
・敏感
・活発

などが挙げられ、主に情緒や社会性の未熟さがみられることが多いようです。活動・攻撃的なゆえ落ち着きがない子に爪噛みが多く見られとされます。

また家庭環境も大きく関係し、親の過干渉や放任、緊張状態が持続する厳格なしつけなど、親子関係に情緒的な安定が保たれていないことが緊張の原因にもつながり爪噛みに発展することもあるようです。

爪噛みが習慣化していくと、なかなか止めることが難しくなっていくので早めの対処・ケアが必要になってくるようです。

大人の場合

・イラ立ち
・情緒不安定
・欲求不満
・ストレス
・暇つぶし

自分の思い通りに事が進まない状況に陥ったときや、自分の感情を上手くコントロールできなかったりしたときに、自分の爪を噛んでしまう方が多いようです。

【特徴】
大人になっても爪噛みがやめられない方は『自制心』の欠如が考えられます。

爪を噛むことで緊張が和らいだり、ストレスを開放する効果があると言われています。

そのため、「みっともない」「恥ずかしい」と頭では理解できていても、爪噛みが止められないという方が多いのかもしれませんね。

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爪噛み行動の悪化リスク3つ

精神的不安定やストレスなどが原因と言われている以上、そのまま放置していては子どもにとっても大人にとっても悪影響になります。

しかし、それだけではなく他にもさまざまなリスクがあるようなのでご紹介していきます。

(1)爪の変形やケガ

爪噛み行動がひどくなると、止まらなくなって血がでるまで噛み続ける人もいるようです。

次第に爪自体が削られなくなってしまったり、皮膚に傷がつき傷口から菌が入って膿になる可能性も。

ひどい場合は手術が必要になるケースもあるようです。

また爪の変形によるリスクは大人になるとより実感することがあるようです。

とくに名刺交換やお店でのお会計時など、日常の何気ない動作の際に目だってしまい、人目が気になって社会生活において差し支えるという方も。

(2)握力の低下

爪の強度は握力にも影響していると言われています。

そのため、爪噛みで削れてなくなってしまうと、爪としての機能が弱まるため握力が弱くなることがあるとされているようです。

(3)風邪引きやすくなる!?

爪を含む手は、自分が思っている以上に汚いもの。その爪を噛むということは、雑菌を口に入れてしまっているということになります。

その雑菌が元で体を壊しやすくなってしまうといった場合もあるようです。

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実は悪いことだけではない?

爪噛みによって、爪が変形したり体を壊しやすくするといったリスクがあると紹介しましたが、悪いことばかりでもないようです。

免疫機能の向上!?

上記で、爪噛みは菌を口に運んでいるのと同じだとお伝えしましたが、一方ではこの行為が免疫力を高める効果があるのでは? という見解もあるようです。

新たな細菌の侵入によって、体は退治しようと免疫機能が活発になるという考えです。

インフルエンザの予防接種と同じように、細菌にさらし抗体をつくることによって免疫をつけ感染しても重症にならないようにする。

免疫機能を活性化し細菌と戦い続けることで、体はどんどん強くなるという説のようです。

ストレス発散!?

爪を噛むことは脳の報酬系と関わっているとされています。

人は不安やプレッシャーを感じているとき、適度に爪を噛むことで気持ちが落ち着き気分もよくなると言われています。

「タバコ一服してストレス発散」といった感じで喫煙が習慣化している方も多いと思いますが、同じような理屈です。

むしろ、体に悪影響な喫煙によるストレス発散方法と比べると、爪噛みは他人に迷惑をかけることもありません。

そのためよっぽど都合がいいのでは? という考え方もあるようです。

プレッシャーに強くなる!?

爪を噛む癖をはじめ、その他“口唇期固着(唇を使う行為を好むこと)”の行為は、ストレスに対処しながらうまく発散するのに大切な方法だと言われているようです。

つまり、爪を噛む癖に対する悪いイメージは、論理的には正しいとは言い切れないのかもしれない……とか。

イライラ・ソワソワと神経質になっていることが原因で爪を噛むのかもしれないが、もしかしたらそのその逆なのでは? といった捉え方もあるようです。


とはいえ、いずれにしても爪がガタガタになってしまったり、深爪をしてしまって感染症などを引き起こす可能性がある以上、できる限りやめておいたほうがいいのは間違いないようです。

しかし、大切なのはガミガミと周りが口うるさく改善させようとしないこと。

そこでストレスを感じてしまい癖がひどくなってしまうこともあるため、十分に配慮したうえで正しいコミュニケーションをとってください。

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爪噛みを治す方法&グッズ

すでにコラムでもご紹介の通り、爪を噛む行為は“自傷行為”の一種と言われています。

自分の意志ですんなり卒業できたら良いのですが、そうも簡単にいかないのが“癖”ですよね。

そこで一般的な対処法をいくつかご紹介していきます。

(1)愛情不足や不安感を取り除く

一番の原因として考えられる、『愛情不足』『不安』を取り除いてあげることが一番のようです。

もしかしたら、ママやパパの愛情が足りないのかもしれません。

「これが終わってからね」「それはパパ(ママ)にお願いして」といったちょっとした行動に寂しさを感じてしまっている可能性もあります。

それが原因であれば、まずは子どもとの時間をもっと大切にし、会話・遊び・スキンシップをもっととってあげてください。

10秒でも、1日1回でもハグをして愛情を注いであげてください。まずはできることがから、始めてみましょう!

(2)“叱る”はもちろん! 注意もNG

爪噛み行動に悪いイメージを強く感じている方ほど、爪を噛んでいる姿を見てしまうとつい、「やめなさい!」「ダメ!」と強く注意してしまいがち。

勢いで子どもの手を払ったりしていませんか? しかし、その親の言動こそ逆効果なのです。

子どもは萎縮してしまい、余計にストレスを感じ爪噛み行動がひどくなるケースも……。

もし発見した場合は、子どもの目線に合わせて、何でダメなのかを優しく伝えてあげてください。

お子さんの手を握って安心させてあげるとより効果的なようです。

(3)爪や手に細工する

最近は爪を噛む癖を防止するグッズとして、キッズコーナーやインターネットでさまざまな種類を目にします。

いくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ー苦味成分が入ったマニキュア

苦味成分(体に害はありません)配合のトップコートを爪に塗りことで、爪噛みを防止させます。

ギネスにも認定されるほどの苦味成分なので子どもいはかなり刺激が強いかもしれませんが、病院でもすすめられるグッズのようです。

・『2歳の息子ですが、指しゃぶりと爪噛みで指も爪もガサガサになってしまいました。そこで病院に相談したところ、マニキュアをすすめてもらいました。

さっそく使ってみたところ、最初は苦さに号泣してしまいましたが、相当効いたのかすんなり卒業することができました!』

大人にも使えますので、爪噛みを卒業したい方はぜひ試してみてください!

ー絆創膏や水絆創膏

絆創膏で爪を覆ってしまったり、水絆創膏で爪噛みを防ぐ方法もあるようです。

ーハンドクリーム

無意識に爪を噛んでしまう行動を防ぐためには、香りや味に変化があると効果的なようです。

好きな香りのハンドクリームを手や爪に塗り、口に含んだときにわかるようにしておきます。

香りにはリラックス効果も期待できるので、一石二鳥です。

男性であれば、メントール系のリップを爪に塗るのもおすすめです。

男性だからと爪のケアを怠りがちな方も、爪を噛む行動事態『不潔』の印象をもたれてしまうことも。

自分自身で意識を高めることも重要になってきそうです。

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ーあえてキレイに整える

子どもの場合はやすりなどで断面を滑らかにしてあげることで、噛みにくくする方法も効果的なようです。

また、大人の場合はネイルアートなどでキレイな爪を保つことで、爪噛みを卒業する人も多いようです。

ステキなアートにうっとりして、爪噛みが自然と止められるようです。

アメなどで口を忙しくさせておく

アメやガムなどで口を忙しく動かしておくことで、爪を噛まないようにする方法もあるようです。

ただ、食べ過ぎは体によくないので、適度を保ちつつ爪噛みの癖を弱められるといいですね。


「爪を噛む人の特徴」や「改善策」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

子どもも大人もストレスや不安といった精神面が、爪噛みにつながってしまっているようですね。

どんなにキレイな人でも、どんなにカッコイイ人でも、爪を噛んでる姿はやはり美しいものではないですよね。

実は、海外セレブたちにも爪を噛む癖を持つ人は多いと言われています。

子どもの場合は大人が愛情をたっぷりと注いであげ、少しでも子どもが感じてしまっている“不足”を補ってあげてください。

大人の場合は、ストレスをためないよう日頃から解消法をみつけておくことも大切になってきそうですね!

ぜひ、防止グッズも試してみてください。

(パピマミ編集部/笠原)

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