熟年離婚はもう古い!? “卒婚”がおすすめなワケと失敗しないポイント

【男性からのご相談】
先日突然、両親から「熟年離婚をしようと思う」と宣言されました。

詳しく事情を聞くと、決して夫婦仲が悪くなったわけではなく、父は「11月に定年退職を迎え、新規事業を立ち上げるため取引先の近所にオフィス兼自宅を別途構えたい」とのこと。

一方母は、「子育てが一段落したタイミングで今まで我慢していた趣味のサークルなど、地域のコミュニティに参加し友人も増え充実した毎日を送っているため引っ越したくない」と意見が割れ、お互いの将来の幸せのために離婚するとのことでした。

私も兄弟も独立し、それぞれ家庭を持つ身ですが、どうしても“両親の離婚”には賛成することができません。どのように説得したらいいでしょうか?

a 『卒婚』を提案してみてはいかがでしょうか

ご相談ありがとうございます。フリーライターの姫乃です。

皆さんは『卒婚』という言葉をご存じですか? あくまでも婚姻関係は解消せず、それぞれの新しい道に進んでいくライフスタイルのことです。

今回は、“卒婚のメリット”などについてご紹介したいと思います。

熟年離婚のデメリット3つ

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熟年離婚をする夫婦は年々増加傾向にありますが、デメリットがあることも事実です。

(1)介護の問題

離婚時はお互い健康でも、いつか介護が必要になる可能性があります。子どもの立場から考えると、いざ介護が必要になった場合、別々にケアをすることは負担になってしまいます。

(2)お墓の問題

ご両親に万が一のことがあった場合には、避けて通れないお墓の問題があります。

現在、無縁仏の数は年々増加し、お墓はあっても墓守がいないという傾向にあります。またお墓にもさまざまな種類が登場してきていますが経済的にも決して安いお値段ではありません。

(3)後悔したときの問題

一度離婚をしてしまうと、万が一のときに助け合うことができず、子どもへの負担も大きいというのが現状です。

実際に熟年離婚後、同じ人と再婚する夫婦が増えているというデータもあります。

その理由としては、「積み重ねてきた共通の思い出の数々がある」「一人の時間を過ごしたことで、改めて相手の素晴らしいところが見える」などです。

これらの点から考えられるのは、わざわざ離婚をしなくとも、卒婚によって解決できることがあるということではないでしょうか?

“卒婚”の由来

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“卒婚”という言葉を初めて聞いた人も多いのではないでしょうか。

実はこれ、杉山由美子という方が執筆した著書『卒婚のススメ』から一般的に使用されるようになった造語なんです。

熟年離婚が増加している日本で、結婚に“卒業”という概念を持ち込んだのはすごいですね。

この考え方で離婚を免れた夫婦は数多くいます。

熟年夫婦が悩むこと3つ

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そもそも熟年夫婦はどのような悩みを抱えて卒婚や離婚に踏み切るのでしょうか。熟年夫婦が抱えがちな代表的な悩みをピックアップしてみました。

(1)目的の喪失

これは男女とも同様に抱える問題です。男性であれば、これまで生き甲斐としてきた“仕事”がなくなり、人生の目的を見失ってしまうケースが多いようです。

趣味に打ち込んでいた人ならそこに没頭できますが、仕事一筋だった人は日常生活の中で宙ぶらりんの状態となってしまいます。

一方女性側の悩みとしては、“子育てが終わってしまった”ということが挙げられます。

これまで子どものためにと頑張ってきた活力が、子どもの自立とともになくなっていく感覚をおぼえる人が多いようです。

(2)夫の定年退職

これまで仕事で外に出て給料をもらっていた夫が、定年退職をして家でゴロゴロするようになると、ストレスを感じてしまう妻が多いようです。

特に、現役時代に「俺が飯を食わせてやってる」といった態度で接していた夫は、定年後も上から目線な態度でいることが多く、妻からしてみれば「給料ももらわないクセに偉そうに」と不満に感じるようになります。

それが積み重なると夫婦関係に亀裂が生じるようになり、ギスギスした生活を送るようになってしまいます。

(3)義両親の介護

ある程度年齢を重ねた夫婦に起きがちなのが、“義両親の介護”問題です。とくに女性は介護を任される割合が比較的多い傾向にあり、肉体的・精神的に大きな負担を感じてしまいます。

もともと義両親と仲が良くなかった場合などは、さらにその苦痛に拍車をかけることになります。

離婚しそうな夫婦の別居との違い

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“別居”と聞くと、離婚寸前といったイメージを持つ方が多いと思います。

しかし、離婚寸前の別居と卒婚の別居はその目的が大きく異なります。

離婚寸前の別居が“相手と関係を断つために離れている”のに対し、卒婚は“相手と関係を保つために離れている”のです。

言い換えると、離婚寸前の別居は“自分のため”、卒婚は“相手のため”に行っているとも言えます。

卒婚をする主な理由3つ

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(1)好きなように生きるため

とくに女性に多く見られる理由ではないでしょうか。これまで育児や夫の世話で自己主張できない役割にいた女性は、子育てが終わると同時に自分の人生を見つめ直す時間が生まれます。

その結果、夫とは距離をおいて自由に生きてみたいという願望を持つようになる人も少なくないようです。

(2)相手の魅力を再確認するため

ずっと一緒に連れ添ってきた夫婦だからこそ、相手のことを客観視できなくなっていることも少なくありません。

とくに、子どもが自立した後などは二人きりの生活になりがちなので、相手の嫌な面ばかり目についてしまうということもあると思います。「相手のことを嫌いになりたくない」という理由から卒婚を選択する人もいるようです。

(3)親の介護のため

夫婦間で実家が遠く離れている場合、親の介護をするために遠出をする必要があります。

老人ホームやホームヘルパーが親を介護してくれている状況なら、頻繁に様子を見に行く必要はありませんが、在宅介護をしている場合は心配になってしまいます。

今住んでいる家に引き取る手もありますが、家が狭いなどの事情や夫婦間の意見の対立などでそれが難しい場合もあります。

そうなると、必然的に今住んでいる家と実家を往復しながら介護をすることになり、負担が大きくなってしまいます。そういった理由から、仕方なく“卒婚”という形を取る夫婦もいるようです。

卒婚後の生活の変化3つ

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(1)お金がかかるようになる

そんな卒婚ですが、実際の生活ではどのような変化があるのでしょうか。

大きな変化としてまず挙げられるのが、“お金がかかる”ことです。

家族で一緒に暮らしていたころと比べて、全体的な収入が減ってしまう上、年齢によっては働けない場合もあるので、収入源が年金のみというケースもあります。

芸能人などの経済的に余裕のある人なら、パートナーが生活費を負担してくれることもありますが、一般の人には難しいですよね。

「卒婚は一般人には難しい」という意見がよく聞かれるのには、このような背景があるからです。

(2)自由時間が増減する

パートナーと別居をすると、これまでの生活スタイルと違った生活を送ることになります。

女性の場合は、食事や洗濯などの家事に一日を費やす生活をしていた人が多いと思いますが、別居すると家事が自分一人だけの分量になるため、作業時間が短縮されて自由時間が伸びます。

一方、男性の場合はこれまで家事を全くしてこなかった人も多いので、家事をする時間分の自由時間が短くなることになります。

(3)介護の不安ができる

夫婦で一緒に暮らしていれば、パートナーが要介護者になった際に手助けができますが、別居するとそれができなくなります。

また、子どもに介護をしてほしいと思っている夫婦は、別居していることで子どもに大きな負担をかけてしまいます。

失敗しない卒婚のポイント

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ご両親の世代は『卒婚』より『熟年離婚』をメジャーな言葉として知っているため、お互いの幸せのためには離婚しかないと考える傾向にあります。

また、夫婦生活が長かった二人にとって、一人になる自由に対する憧れが強くなっていることもあると思います。

離婚となると手続きなど相当な労力が必要であること、自分たちも賛成できないこと、将来のことを説明したうえで一度、別居をしてみることを提案してみましょう。

互いに冷静になり、今後のことを考える時間を持つことが大切です。結論を急がず、じっくりと時間をかけるのです。

また、卒婚にはお金がかかります。勢いで卒婚をしてしまうと生活が破綻してしまう可能性もあるので、慎重に計画を練っていく必要があります。

“卒婚=完全な別居”と捉えずに、家庭内別居を試してみたり、週に何回か実家や子どもの家にお世話になったりして、パートナーと定期的に距離をとってみるのもいいですね。

“卒婚”を実践する芸能人

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籍を置いたまま夫婦として別居生活を送る“卒婚”ですが、芸能人の中でも実践している人たちがいます。

有名なところでいくと、ものまねタレントの清水アキラさん、俳優の加山雄三さんなどが挙げられます。

夫婦で別居することで自由を謳歌している彼らを見て、一般の人でも卒婚に興味を持った人は多いと思います。

離婚をすることは夫婦が出す一つの答えであり、間違いではありませんが、なるべく避けたいと思うのは自然なこと。

“卒婚”という存在を広く広めた杉山由美子さんや芸能人の方々の功績はとても大きいですね。

まとめ

「卒婚後の生活の変化」や「熟年夫婦の悩み」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

“夫婦の別居”と聞くと、マイナスなイメージが先行しますが、“卒婚”が前向きな選択肢だということをお分かりいただけたでしょう。

離婚率が高い日本において、この“卒婚”という考え方は非常に大事なものになってくると思います。

ご自身やご両親に離婚の可能性がある際は、一度卒婚を検討してみてはいかがでしょうか?

●ライター/姫乃(新婚ライター)
●追記/パピマミ編集部

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