認知症の“徘徊・妄想”への対応方法3つ

【男性からのご相談】
実の父親(70代)が“認知症”の診断を受けました。接し方が分からず、つい怒り口調になってしまいます。昨夜も、「泥棒にお金を取られた」と大騒ぎを起こしました。どのように接すればよいのでしょうか。

a 「否定しない」「叱らない」「気分転換」の3つで乗り切りましょう。

こんにちは。認知症の実祖母に、「泥棒はおまえか!」と言われ、散々な目に遭ったメンタルケア心理士の桜井涼です。

認知症の方を家族が介護するのは、本当に大変なことですので、つい、怒り口調になってしまうお気持ちはよく分かります。私の父も自分の母親が認知症になった時、同じような口調でした。親が認知症になってしまったら、誰でも最初はそうなるのではないでしょうか。

ここで大事なのは、認知症の症状を詳しく知り、どう介護していくかです。私も祖母が認知症になった時、苦労しましたので、経験を踏まえた上でお話させて頂きます。

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(1)否定すると意地になる

夜間の徘徊や幻覚・妄想は、一番大変かもしれません。実際、私の祖母も毎日のように、徘徊と妄想による暴れがひどかったです。しかも夜中にこれが始まるのですから、寝る時間なんてほとんどありませんでした。介護施設にお願いしたくても入所希望者が多く、入所は100番待ちだったので、自宅で介護をするしかありません。

私は、凶器になりそうなものを一切隠し、歩き回る祖母に、「どうしたのか」と訪ね、理由を聞くところから始めました。最初は否定し続けましたが、ようやく、「泥棒は来ていない」と分かってもらえました。しかし、行動はエスカレートするばかり。ある日気づいたのが、「否定をすると意地になってしまう」という点です。

それからは主張を聞いて、否定をせずに極力宥めるようにしました。

(2)叱ることは逆効果

認知症を発症した場合、介護する側は“忍耐力”と“根気強さ”が必要になります。

毎日続くとどうしても怒りたくもなりますし、「いい加減にしてほしい」という気持ちが湧いてきます。しかし、叱ったり、怒鳴ったり、無理にやめさせると意地を張ってさらにひどくなり、まったくの逆効果となってしまいます。このような場合は、しっかり相手の名前を呼んで世間話をしたり、気をそらせるようにしましょう。

昼夜が逆転してしまっている場合は、治すことが難しく感じます。そういう時は、訪問介護を利用したりして、必ず朝起こして出かける癖をつけると、夜に寝てくれるようになりますから実践してみましょう。

(3)介護者も一緒に気分転換を

夜も眠れない状態では、仕事にも支障が出てきますし、疲れも溜まります。デイサービスや訪問介護なら利用がしやすいので、週に何度か利用するようにしてみましょう。その間に、介護者も介護のことを忘れて、リフレッシュする時間に充てればいいのです。

私は日中仕事をしていましたので、その間は母が介護をしていたのですが、週2回はデイサービスを利用して気分転換ができるようにしていました。介護をする者にとって、ここが一番大事です。

認知症になると、知能の低下(物忘れ、人違いなど)や心の症状(妄想、不眠など)だけでなく、身体や行動の異常がいっぺんに押し寄せてきます。我々のような介護をしている人は驚きや精神的なダメージが襲い、こちらも病んでしまう結果になるので、良くありません。

しかし、この3点に注意してみれば、ある程度は気分が楽になります。

【参考文献】
・『ふまじめ介護 涙と笑いの修羅場講談』田辺鶴瑛・著

●ライター/桜井涼(メンタルケア心理士)

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