冬でも熱中症が心配! 汗をかきにくいアトピーの子どもへの改善策

【ママからのご相談】
9歳の息子を持つ母です。アトピー性皮膚炎があるため、うまく汗をかけません。そのため熱がこもりやすく、秋や冬でも蒸し蒸しする日の教室や体育館などでクラクラし、一年中、熱中症の危険と隣り合わせで心配です。改善方法はあるのでしょうか。

a 日常生活では無理をさせず、汗をかく練習をしていきましょう。

こんにちは。エッセイストでソーシャルヘルス・コラムニストの鈴木かつよしです。ご相談ありがとうございます。

アトピー性皮膚炎(以下アトピー)のお子さんの汗のかきにくさは、発汗によって熱を放出できないため、ときには体内に熱がこもって倒れてしまうほど深刻な問題です。

クラクラするなどの症状が現れた場合には、決して無理をさせず、風通しのよい日陰で休ませ、水分と電解質を補給してください。一方で、家庭では汗をかくことの大切さを認識させ、自然に汗をかけるようになるための練習をしていきましょう。

以下の記述は、都内の私立医科大学准教授の小児科専門医に伺った話に基づいて、進めさせていただきます。

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アトピーからくる発汗減少症の原因と、そこから考えられる改善策

『アトピーの子どもが汗をかきにくい原因は、以前は、汗を分泌するエクリン腺が障害を受けて引き起こされると考えられてきましたが、最近の研究の結果、発汗をコントロールする自律神経の異常である可能性が非常に高いことがわかってきました。

したがって、普段から気軽にできる方法で少しずつ汗をかける体にしていくことを心がけ、汗腺の機能をより発揮しやすくしてあげることが改善策につながると考えられます』(60代男性/都内私立医科大学准教授・小児科医)

熱こもりによる“うつ熱”(熱中症)には十分に注意する

『そうはいっても、汗をかける体質に改善するのは1日や2日でできることではありません。お子さんの日常の学校生活においては、くれぐれも熱こもりによる“うつ熱”(熱中症)に十分に注意する必要があります。最近は運動会を5月下旬や6月上旬といった初夏の季節に催す小中学校も増えてきましたが、それが夏日や真夏日と重なった場合には、汗をかきにくいお子さんの場合は保健室で休み休み参加するくらいの心がけが必要です。

また、ご相談にあるように放熱機能の不全と水分・電解質の不足が重なった場合には冬場でも熱中症による死亡事故は起きています。密閉された体育館での長時間にわたる学芸会練習なども十分注意して臨むように、クラクラしたらすぐ先生に申し出て休ませてもらうよう、お子さんとは日ごろから話し合っておいてください』(60代男性/前出都内私立医科大学准教授・小児科医)

入浴がおすすめ。ゆっくりと汗をかくまで湯船につかりましょう

『汗には角質層に水分を供給する働きがあるため、汗をかかないと角質層の水分量が不足し、肌はカサカサになってしまいます。また、汗には、体温が上がったときに、かいた汗を蒸発させることによって気化熱を放出し、体内の熱を逃がすという大事な働きがあります。アトピーで汗をかきにくいお子さんには、こういった汗の大切さを教え、汗をかける体に少しずつ改善していく手助けをしてあげましょう。

いちばんおすすめの方法は入浴です。当たり前のようにやってきたことかもしれませんが、これからはよりゆっくりと、汗をかくまで湯船につかることを心がけてください。毎日毎日続けているうちに、一歩一歩かもしれませんが少しずつ自然に汗をかけるようになってきます』(60代男性/前出都内私立医科大学准教授・小児科医)


アトピーで汗をかきにくいことも、今のその子の個性の一つです。決して焦らず、お風呂で楽しみながら汗をかく練習をしていきましょう。

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●ライター/鈴木かつよし(エッセイスト)

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