窒息死のキケンも!? 赤ちゃんへの正しい“添い乳”の方法

【ママからのご相談】
生後2か月の娘への授乳についてです。毎晩授乳でクタクタだと知人に相談したところ、添い乳を勧められました。

たしかに、お母さんも寝ながらできる添い乳は楽で良さそうなのですが、卒乳が難しくなることやオッパイがないと寝られない子になる、といったデメリットも聞いたことがあります。

添い乳ってよくないことなのでしょうか?

a 添い乳のメリット・デメリットを考えてみましょう

ご相談ありがとうございます。ママライターの木村華子です。

毎晩の授乳、お疲れさまです。赤ちゃんを抱っこしている間は寝るわけにも行きませんので、夜中のオッパイで寝不足なママは多いでしょうね。

添い乳に対しては、マイナスイメージを持っている方も少なくないでしょう。

「赤ちゃんがオッパイに依存してしまうんじゃ?」
「なんだかダラけた感じ……」
「窒息死させそう」

こんな印象ですので、添い乳=悪いこと! と見られがちかもしれません。

添い乳って本当に悪いことなんでしょうか?

添い乳・寝乳のメリットとは?

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添い乳のメリットと言えば、何と言ってもママが楽チン! という点です。

実は私も、三人の子ども達を添い乳で育てています。主人と私の間に赤ちゃん、まさに“川の字”ですね。

ママにくっついていれば寝付きも良いですし、やっと寝かしつけた赤ちゃんをベビーベットに寝かせた途端、また泣いて……といった授乳スパイラルに陥ることもありません。

また、卒乳についてですが、私を含め、「添い乳してたけど、スムーズに卒乳できた」という経験を持つママは少なくありません。

もちろん、添い乳からの卒乳が難しかった方もいらっしゃるでしょうが、添い乳をしていなくても卒乳に苦労した方も存在します。

添い乳が原因と決めつけるほどのことではないように感じませんか?

ママと赤ちゃんとのスキンシップとして、添い乳を勧める病院や助産院もあるようですので、「添い乳は良くない!」と片付けるのはもったいないのではないでしょうか?

他にも! 添い乳のメリット3つ

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お母さんの負担が軽減するということ以外にも、添い乳にはさまざまなメリットがあります。

困っていることがあれば、積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。

(1)風邪を引きにくくなる

添い乳の場合、赤ちゃんを寝かせた後に部屋を移動する必要がないため、特に冬場の温度差にさらされることがありません

母子ともに温かいまま就寝することができ、体を冷やす心配もないため体調を崩すことが減るでしょう。

また、母乳が出にくいお母さんの場合には布団の中で温まりながら授乳することができるため、お乳の出が良くなったり搾乳の負担が減ったりすることが期待できます。

(2)母子のスキンシップがとれる

落ち着いた体勢で、なおかつ密着した状態で過ごすことができるので、赤ちゃんとお母さんが濃密なコミュニケーションをとることができます。

お互いの温もりを感じながらの添い乳は最もリラックスした状態とも言えるでしょう。

楽な姿勢で負担が軽減することで、ストレスの解消にもなります。

(3)赤ちゃんの寝付きが良くなる

なかなか眠ってくれない赤ちゃんも、睡眠への“スイッチ”を作ってあげることでうまく眠ってくれることがあります。

そのスイッチの役割を担ってくれるのが、添い乳です。

行動と就寝を紐づけることで、赤ちゃんの状態に左右されずにうまく寝かしつけることができることでしょう。

赤ちゃんが窒息死? 添い乳・寝乳のデメリット

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とはいえ、良いことずくめというわけでもありません。

添い乳をする上で一番恐ろしい可能性は、赤ちゃんの窒息なのではないでしょうか?

お母さんも寝てしまいますので、「不意に赤ちゃんの鼻・口をふさいでしまうのではないか?」と心配される方も多いでしょう。

東京慈恵会医科大学法医学教室による解剖データの分析から、『乳児窒息死因の原因として、添い乳による覆い被さりが関わるケースが多い』ということも分かっています。

添い乳をするとしても、赤ちゃんの窒息を避けるための工夫が必要だと言えるでしょう。

また、決まった方の乳房からの授乳に偏ってしまうことで、ママの乳腺炎を引き起こしてしまう恐れもあると言われています。

まだある! 添い乳のデメリット3つ

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メリットがある反面、添い乳にはデメリットも。

中には赤ちゃんの体に重大な影響を及ぼすものもあるため、しっかりと危険な面を理解して取り入れる必要があるでしょう。

(1)クセになる

寝付きをよくするというメリットは、見方を変えればそのままデメリットにもなってしまいます。

“添い乳をしないと眠れない”ということがクセになることで、それ以外の方法で眠れなくなってしまい、外出先などで苦労することになるでしょう。

赤ちゃんにもよりますが、卒乳に時間がかかってしまうとも言われています。

(2)眠りが浅くなる

赤ちゃんを横向きにして母乳を飲ませる添い乳では、赤ちゃんのおっぱいのくわえ方がどうしても浅くなってしまうため、たくさん飲むことができません。

これが、満腹になる前に眠ってしまうことにつながり、次に目覚めるまでの時間を短くさせてしまうのです。

結果的に夜泣きの回数も増えることになり、体への負担は少ないものの途中で起こされてしまうことで睡眠時間は減ってしまう可能性があります。

(3)虫歯になりやすい

乳歯が生え始めてからも添い乳を続けた場合、歯磨きをしないまま眠ってしまうことになるため、赤ちゃんが虫歯になる可能性が高まります。

生え始めの乳歯は永久歯に比べて表面のエナメル質が薄く、油断するとすぐに虫歯になってしまうため、お母さんが注意してあげる必要があるでしょう。

【動画あり】添い乳をするときのポイント3つ

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賛否両論の添い乳・寝乳ですが、個人的には賛成です。

添い乳の危険性を理解しつつ、赤ちゃんの安全を確保しながら……と聞けば、難しく感じるかもしれませんが、気をつけるポイントを押さえていればそれほど難しいことでもありません。

(1)赤ちゃんを横にして寝かせ、向かい合う様にママも横になる

赤ちゃんの背中にクッションや枕を入れて、横向きを支えてあげても良いです。赤ちゃんの体がねじれないようにしてあげましょう。

(2)ママの腕を逃がす

ママの体の下になる腕は、横に伸ばすか、枕の下に入れるなどして、ママと赤ちゃんの間に入らないようにします。

(3)上の手で赤ちゃんの背中やお尻を支え授乳する

赤ちゃんの頭の位置や首の角度を調節し、楽な姿勢にしてあげましょう。


これはわが家の経験ですが、「オッパイがないと寝付かない子になる」という説は本当かも知れません。

オッパイがないと……というよりは、ママがいないと寝付けないといった感じです。

確かに大変ですが、長い子育ての中で授乳できる時期は本当に限られています。

オッパイも、ママの匂いも、体温も……いつか離れて寝るようになれば、こんなに毎日は与えてあげられないでしょう。

たくさん一緒に寝て、絆を深めてください。

動画で流れを確認しましょう

添い乳をする際の注意点3つ

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(1)無理な体勢を続けない

赤ちゃんを押しつぶさないようにするあまり、お母さんはどうしても無理な体勢をしがちになります。

長時間続けてしまうことで体を痛めてしまい、負担となってしまっては添い乳をする意味がありません。

枕やクッションを使ってうまく体を固定し、無理な力がかからないようにしましょう。

(2)げっぷをさせる

添い乳では、母子ともにそのまま眠ってしまうことも少なくありません。

まだ新生児の赤ちゃんであれば、授乳が終わった後で一度抱き起こし、きちんとげっぷをさせましょう。

そのまま寝てしまうと吐いてしまう可能性があり、それを喉に詰まらせて窒息してしまうこともあります。

新生児期を過ぎれば、お母さんの判断で「げっぷをしやすい」と思う赤ちゃんだけでかまいませんが、不安な場合には赤ちゃんが寝てしまった後でも一度起こしてあげた方がいいでしょう。

(3)母乳を拭き取ってあげる

横になっての授乳であるため、どうしても母乳が垂れてしまうことがあります。

垂れた母乳が赤ちゃんの耳に入ることで中耳炎の原因となることがあるため注意が必要です。

また、母乳が顔や首元に付いてそのまま残ることで、かぶれの原因になることもあります。

添い乳の際には拭き取りを忘れないようにしましょう。

添い乳をやめさせるタイミングとコツ

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離乳食のタイミングでやめる

添い乳をやめるタイミングに正解はありません。

卒乳の時期に遅い早いという差はあるかもしれませんが、いつかはお母さんの母乳を飲んでくれなくなる日がやってきます。

そんな中、添い乳をやめるタイミングとしておすすめなのが、離乳食に挑戦するときです。

デメリットでも述べたように、乳歯が生え始めてくると歯磨きをする必要が出てきます。

この時期に合わせて添い乳をやめることで、虫歯への心配を軽減することができるでしょう。

ただし、一気にやろうとすると赤ちゃんにもストレスとなってしまうため、徐々に頻度を減らすようにしてください。

寝る前の行動を別のものにする

今までは添い乳が寝るためのスイッチとなっていた赤ちゃんから、それを取り上げてしまうのは簡単ではありません。

スムーズに添い乳から卒業するために、寝る前の決まった行動として他のものを取り入れてみるのはいかがでしょうか。

子守唄を歌う、ベビーマッサージをしてあげる、といったことでスイッチの代用をしてみましょう。

また、喉を潤すために母乳を飲むという面もあるため、これをやめさせるために就寝前に水や麦茶を飲ませてあげることも有効です。

母乳への欲求減少につながります。

添い乳を不要にする寝かしつけテクニック3選

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おっぱいなしでは寝られなくなってしまう可能性がある添い乳。別の方法でうまく寝かしつけることができればいいですよね。

ここでは、寝かしつけのためのテクニックをご紹介したいと思います。

(1)背中ボスボス

ボスボスの名前の通り、赤ちゃんの背中を“トントン”よりも強めに叩きます。「むしろ起きてしまうのでは?」と思うぐらいの強さでかまいません。

「飲み物を飲んでむせたときに自分の胸を叩くくらいの強さ」だと言われています。

うまくいかない場合には、“添い乳を行いながら赤ちゃんが眠りそうになったタイミングで背中ボスボスに切り替える”ということを何度か繰り返すことで、添い乳なしでも眠ってくれるようになります。

(2)タオルでおひなさま巻き

生まれたての赤ちゃんは病院でタオルに包まれていますよね。あれをおひなさま巻きといいます。

これにより赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいたときの状態を思い出し、安心して眠りにつくことができるようです。

(3)マッサージ

赤ちゃんが目を閉じやすい頭周辺のマッサージも効果的。

眉間やまゆ毛に手でくるくると円を描くようにマッサージしてあげてください。

また、足の裏のかかと部分には眠りを誘う『失眠』というツボがあります。お母さんに触られる安心感と相まって気持ちよく眠ってくれるはずです。

まとめ

「添い乳の注意点」や「寝かしつけテクニック」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

メリット・デメリットどちらもあるため、一概に添い乳が良い悪いと決めることはできません。

これらのことをしっかりと理解した上で、添い乳をするか最終的に決めるのはお母さん自身です。

確かに注意しなければならない点もありますが、気をつければ未然に防げるものも少なくありません。

体を寄り添わせながらの授乳の時間は何事にも代えがたい幸せな時間であり、取り入れてみるのもいいのではないでしょうか。

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●ライター/木村華子(ママライター)
●追記/パピマミ編集部

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