もしかしてADHD? 感情が乱れるワケと上手なコントロール法

【ママからのご相談】
小学2年生の一人っ子の息子のことで悩んでいます。感情のコントロールが難しく、少しでも否定されると暴言を吐いたり物に当たったりします。

優しく冷静に対応することがなかなかできず、怒鳴ったり叩いたりしているのが現状でした。そうなるとますますヒートアップし、「オレが死ねばいいんだろ」などと言うこともあります。そう息子に思わせている自分が情けないです。

私たちの対応がいけなかったと反省しており、なるべく冷静に対応するよう心掛け始めたところですが、もう手遅れではないかと心配でたまりません。

私は息子はADHDの特徴があると思っています。学校からは特に指摘されていませんが、友人トラブルも多く心配です。

a 感情のコントロールに手遅れということはない

こんにちは。心理カウンセラーのTomokoです。

ご相談内容を読ませていただきました。今はいろいろなことが良い方向に考えられず、苦しい思いをされているのだと思います。

さて、最初にご相談者様はお子さんへの対応が手遅れではないかと心配をされていましたが、手遅れでは全くありません。必ず良い方向へ向かうと信じてください。

お子さんは、コントロールできない感情にどうしていいかわからず、自信を無くしてしまっているのかなと思います。

「オレが死ねばいい」といった言葉は、自分の存在を自分で認めることができていないときに出てくる言葉だと思います。

感情とは?

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喜びや悲しみなどの気持ちを感じることができるのは、私たち人間や動物だけと言われています。

これらの“感情”は外から運び込まれてくるものではなく、自分の中から湧き上がってくるものです。

人の悩みの多くはこの感情に由来するものですが、感情を失ってしまえば他者と関係性を築くこともできなくなってしまうでしょう。

感情をうまくコントロールすることは、社会生活を送る上で必要不可欠なことと言えます。

感情のコントロールができないワケ8つ

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(1)余裕がない

理由はさまざまですが、追いつめられて気持ちに余裕がなくなってくると、人は次第に感情的になっていきます。

「お金がない」「時間がない」など、マイナスの状況が続くと周りが見えなくなり、感情をコントロールすることができなくなってしまうのです。

(2)気持ちの切り替えができない

失敗をいつまでも引きずってしまうことで、本来ならば問題なくできるようなことに対してもミスしてしまうなど、気持ちを切り替えられないことは人に大きな悪影響を及ぼします。

特に感情面のコントロールが困難になることが多く、なにか行動している最中であってもネガティブなことに気持ちがとられてしまい、突然感情的になることもあります。

(3)物事をよく考えない

人には理性というものがあため、どんな人でも多少は感情をコントロールすることができます。

しかし、自分の行動がどのような結果を引き起こすのか考えずに、感情のままに行動する人もいます。

自分が良い思いをするためだけに行動し、周囲の人たちが不満を持っていることなど想像もしません。自分のことを客観的に見ることができていないのです。

思ったことをすぐ口にしてしまう人などもここに含まれます。

(4)周りに流されやすい

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感情は自分の中で生まれ発せられるものですが、それを形作る元となるのが他人の意見という人も。

周囲の人に言われたことを真に受け、それによって感情が左右されます。

これは自分で認識している場合とそうでない場合がありますが、認識している場合には自分でコントロールできないことがストレスとなり、さらなる悪循環を生むこともあるでしょう。

(5)ストレスの蓄積

ストレスを一切感じないという人はあまりいないと思いますが、それを自分の中に溜め込んでしまうことで感情がコントロールできなくなっていきます。

特に理由もなく、「イライラする」「悲しくなる」などの感情があれば、それはストレスが原因で情緒不安定な状態になっている可能性が高いでしょう。

(6)ホルモンバランスの乱れ

特に女性に多い特徴で、生理前になることで感情が不安定になりやすいと言われています。

これはホルモンバランスの乱れが原因で、情緒不安定になってしまう女性は少なくありません。

これに対し、男性は40歳をすぎたあたりからホルモンバランスが乱れることが多く、何事にもやる気が出ないという場合にはこれが原因であることもあります。

(7)情緒不安定性人格障害

これは統合失調症に似た症状が現れることもあり、人格が不安定であるという特徴があります。

イライラしたり落ち込んだりすることも多く、態度を突然豹変させるなど、対人関係においても自分をコントロールすることが困難な場合もあるようです。

(8)統合失調感情障害(分裂感情障害)

妄想や幻覚により、言動にまとまりがなくなるという特徴があります。

これが統合失調症の症状と同時に現れ、長期間うつや抑うつ、躁うつという状態になることを引き起こすのです。

この治療には、薬物治療や作業療法が効果的と言われています。

感情のコントロールができないことによるデメリット

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感情に素直に従っているような自由奔放な人を見ると、うらやましく感じることもありますよね。

とはいえ、常に感情のままに行動することが最善とは言えません

コントロールされない感情をぶつけられた相手が、ネガティブな印象を抱くことは珍しくないでしょう。

交友関係にヒビを入れたり、仕事でトラブルを引き起こしたりと、自分をおとしめてしまうこともあります。

感情をコントロールする方法9つ

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(1)ポジティブな言動をする

感情が行動に影響を及ぼすこともありますが、その反対に行動が感情を呼び起こすこともあります。

たとえ気持ちが暗くても、「大丈夫」「問題ない」などポジティブな言葉を口にすることで、それを追うように感情が前向きになるのです。

自分ではどうしてもできないというときには、周囲の人に声をかけてもらうだけでも効果があります。

(2)深呼吸する

感情が高ぶってしまうと、体に余分な力が入ったり、呼吸が浅くなったりします。そんなときには、ゆっくりと深呼吸することがおすすめ。

十分な酸素を取り入れられず血行が悪化すると、感情にまで影響を及ぼしてしまいます。

自分の呼吸に注意を傾け、ゆっくりと5回ほど深呼吸してみましょう。このとき、手をぶらぶらさせて全身の力を抜くようにするとより効果的です。

(3)人のせいにしない

マイナスの感情が生まれ、それをどうにか解消したいと思ったとき、それを人のせいにしようとする人はいませんか?

他人の行動は自分でどうすることもできません。人のせいにすることで、「どうして分かってくれないの?」と余計にいらだつだけ。

自分の感情と向き合うときには、他人の言動は別のものとして受け入れるようにしましょう。

これは自らを客観的に観察することにもつながるため、感情のコントロールには非常に重要です。

(4)視界を広げる

手元の細かい作業などを長時間していると、どうしてもイライラしてしまうことがありますよね。

そんなときは、顔を少しあげて視界を広くするだけでも落ち着きが得られます。

恋人とケンカになったときも、室内で言い争うより外に出て開放的な場所で話す方がいい結果が得られるでしょう。

(5)規則的な運動をする

感情が乱れるのは、必要以上に物事を考えすぎてしまうからでもあります。それらの雑念を頭から追い出すために効果的なのが、規則的に動き続ける運動です。

手軽に行える“散歩”も、一定のスピードで動き続けられるもののひとつ。

規則的な動きは『セロトニン』という気持ちを落ち着かせるホルモンを分泌する効果もあり、脳にリラックス効果を与え集中力を高めてくれます。

(6)分析する

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「電車で強引に乗り込んでくる人と肩がぶつかった」「約束を破られた」など、感情を乱される出来事に直面したとき、それに対して感情をぶつけてしまうと嫌悪感が増してしまうだけ。

そんなときは、出来事を分析し、“状況”として捉えるようにします。

善と悪はあくまであなたの考えるものであって、他人が同じ考えを持っているとは限りません。

“状況”として捉えることで、「じゃあ次はこうしよう」と解決策が見出だせ、相手を“悪”と捉えて感情的になることがなくなるでしょう。

これを紙に書き出して行うと、より具体的に分析することができるためおすすめです。

(7)未来を想像する

怒りの感情が湧き上がってきても、それはあくまで一過性のもので、いつまでも続くものではありません。

いつか消えてしまうそんな感情に振り回されてしまうのは、有益なこととは言えませんよね。

「1年後、5年後の自分にとって、この出来事はどのような影響があるだろうか?」と考えると、とるに足らないことであると思えるはずです。

(8)悪いことは良いことの前触れだと思う

感情が乱れるのは、自分の身になにか嫌なことが起こったときですよね。

それによってネガティブな気持ちが生まれ、「どうしてこんなことに」とどんどん落ち込んでしまいます。

そんなときは、逆転の発想をしてみましょう!

「これだけ嫌なことが起こったのだから、次は良いことが起こるに違いない」と考えれば、今起こった負の出来事も良いことのような気になってくるはず。

嫌なことがあったときは、良いことが起こる前触れと考えるのです。

(9)感情を吐き出す

ネガティブな感情を出してはいけないと思い、ガマンを重ねるのは逆効果。時には感情を発散させるのも、冷静でいるために必要なことです。

思ったことを口にするだけでなく、大声を出す、お腹の底から笑うなど、思いっきり感情を発散させましょう。

他人と相対して気持ちがうまく伝えられないという場合には、そこに第三者を挟んでうまくコントロールしてもらってもいいかもしれません。

子どもの感情と向き合う方法3つ

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ご相談者様はご自分のお子さんがADHDではないかとおっしゃっていましたが、その件については私は断定できません。

しかし、そういった特徴を持っている方の感情のコントロールに着目して、3つの対応をご紹介します。

(1)子どもの気持ちをわかっていることを伝える

感情が高ぶって抑えられない子どもは、それが原因で周囲から怒られることが多いです。

しかし、子ども側としては理由があって(たとえば、ゲームに負けた、嫌なことを言われたなど)その感情が出ているのですから、それをわかってもらえないことは悲しいと思います。

感情のコントロールができないことはあまり良いことではありませんが、その感情が出てくること自体は悪いことではないはずです。

「負けて嫌だったんだよね」「悔しいねえ」など、“あなたのことわかってるよ”というメッセージを発信してあげてください。

そうすると子どもも、「わかってもらえる」という気持ちを持ち、自分への自信を高めることができます。

(2)まずはクールダウン

感情のぶつかり合いになってしまいそうになったら一度、他の部屋に移動するなどしてクールダウンをすることもひとつの方法です。

一旦休戦することで、落ち着いた気持ちで起きたことについて振り返ることができます。

お子さんに悪かったことを伝えるときも、落ち着いてからの方が言葉が入っていきやすいと思います。

(3)うまくいったパターンを記録しておく(その逆もあり)

感情が高ぶった出来事やその対応を記録しておくことで、どういったときにトラブルになりやすいのか、どういった対応をしたときに早く落ち着くのか、もしくは長引くのか、ということを考えることができます。

ご相談者様は最近になってお子さんへの対応を考えだしたと思われます。

対応は、慣れてくると自然と身に付くものですが、最初のうちは手探り状態だと思いますので、振り返りできるよう“記録する”という方法はおすすめです。

まとめ

「感情をコントロールできないワケ」や「対処法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

多くのコントロール法がありますが、人によって合う合わないということがあるかと思います。

常に冷静沈着なことが必ずしも正しいわけではありませんが、一時の感情で人間関係が壊れてしまうことがあるのも事実です。

自分にあった方法を見つけ、感情とうまく付き合いながら生きたいものですね。

●ライター/Tomoko(心理カウンセラー)
●追記/パピマミ編集部

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