キャバクラ勤務のシングルマザーが確定申告をする必要性とは

【ママからのご相談】
離婚後、シングルマザーで、キャバクラで働きながら子どもを育てています。税金のことが全くわかりません。確定申告をしたこともなく、脱税で摘発されるかもしれないと不安になることがあります。収入は月25万円ぐらいです。税金を払う必要はあるのでしょうか。

a 納税義務が生じるか否かに関わらず、証拠は保存しておきましょう。

ご相談ありがとうございます。ファイナンシャルプランナーの木村由香里です。

税金の処理についてお店から教えてもらえないと、わからないことだらけですよね。押さえるべきポイントを解説していきます。

まず、キャバクラにお勤めの場合、個人事業主という扱いになります。お店と雇用関係を結んでいるのではなく、業務委託契約を結んでいることになります。

そして、個人事業主の場合、売上から経費を引いた額が38万円を超えると、確定申告をする義務が発生してきます。交通費、携帯電話代、美容院代など、お仕事に必要な支出は経費として、税金の計算から引くことができますよ。

税金や経理処理をきちんと行うお店が増えている一方で、昔からの慣習でお金関係がルーズなお店が多いのも事実。

国税庁が発表した平成25年度の査察状況によると、告発件数の最も多かった業種が、“クラブ・バー”でした。不要なトラブルに巻き込まれないためにも、お金の記録をしっかり保存しておくようにしましょう。

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保存しておくべき書類一覧

・1……職場までの交通費の記録(メモ書き可)
・2……深夜帰宅するためのタクシー代のレシート
・3……お客様へのプレゼント代の領収書やレシート
・4……美容院代、ネイルサロン代などのレシート
・5……ドレスなど衣装代のレシート
・6……携帯電話代の記録(ネット明細の印刷可)
・7……名刺代
・8……お店からもらった給与明細や支払調書

最後の8は、一番重要な書類になります。もらえない場合は、手帳などにメモ書きをしていきましょう。本来もらえるはずの報酬全額と手数料や管理料または源泉所得税という名目で引かれた金額の両方が記録されているとベストです。

保存書類は、1年ごとにクリアファイルや空き箱にまとめるだけでもいいのです。もしもに備えて、7年間は保存しておきましょう。

確定申告をすると税金が戻ってくるかも

シングルマザーの方には、税金も軽減される制度があります。所得額500万以下のシングルマザーなら35万円、シングルファーザーなら27万円を税金の計算から引くことができます。

【寡婦・寡夫控除の対象となる人】
・死別、あるいは離婚後に単身で生活している人や配偶者の生死が不明な人
・生計を同じくする子どもがいて、その子どもの総所得金額が38万円以下
・合計所得金額が500万円以下

細かな金額がわからないのですが、月収25万円程度なら、税金を支払うのではなく、税金が戻ってくる可能性が高いです。ご相談者様がお店から受け取った報酬額から、あらかじめ所得税が引かれているからなのです。

【お店から源泉徴収されている額の計算式】
{報酬額−(5,000円×計算期間日数)}×10.21%(1円未満切捨て)

計算期間の日数とは、営業日数や出勤日数ではなく、報酬の支払金額の計算の基礎となった期間の初日から末日までの全日数です。例えば、月末締め、月1回払いのお店での3月分の報酬なら、計算期間は3月1日から3月31日までの31日間となります。

具体例でみてみましょう。

【3月分の報酬額が25万円の場合】
{250,000−(5,000×31)}×10.21%=9,699円

月1万円、1年で12万円ぐらいになります。確定申告をすることで戻ってくるかもしれないお金です。ただし、税金を徴収しておきながら納めないお店があるのも事実なので、確実に税金が戻ってくるとは言い切れません。お店の経理担当の人に、さりげなく聞けるといいですね。

シングルマザー支援制度もフル活用しよう

税金の他に確認しておきたいことが3つあります。

(a)健康保険の加入状況

国民健康保険は加入されている状態でしょうか。健康保険の加入状態について、一度確認してみてください。

(b)国民年金保険料の支払い

国民年金保険料は毎月支払っていらっしゃいますか。毎月のやりくりは大変だと思います。

支払が困難なら“未払い”状態をつづけるのではなく、きちんと申請をして“免除”してもらいましょう。“未払い”と“免除”は似ているようですが、将来もらえる年金額が違ってきます。ひと手間で、もらえる年金額を増やしましょう。

(c)シングルマザーを支援する制度の活用

シングルマザーを支援する制度をしっかり利用できていますか。自治体によっては、水道料金が減額されたり、電車やバス代の無料乗車券がもらえる制度があったりします。

(a)から(c)については、市区町村の窓口に相談すると、まとめて解決してくれるはずです。

詳しくはこちらのコラムが参考になります。『シングルマザーが知っておくべき社会福祉制度3つ

お金のこと、暮らしのこと、疑問や不安が少しでも解消されますように。

【参考リンク】
所得金額から差し引かれる金額(所得控除) | 所得税 | 国税庁

【関連コラム】
シングルマザーが知っておくべき社会福祉制度3つ
初心者でも安心「確定申告」のやり方
確定申告の医療費控除対象や方法など、基礎知識4つ

●ライター/木村由香里(ファイナンシャルプランナー)

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