夫がアスペルガーに!? 妻を襲う“カサンドラ症候群”の原因と対策

【ママからのご相談】
1歳の女の子のママです。学生時代の友人から相談を受けました。友人のご主人は高学歴で高収入ですが、最近、アスペルガー症候群と診断されたそうです。

一緒に暮らすうちに友人もカサンドラ症候群という状態になり、育児や家事が思うように進まないようです。カサンドラ症候群とはなんでしょうか?

a アスペルガー症候群の配偶者がカサンドラ症候群に

ご相談ありがとうございます。フリーライターのnanakoです。

最近、大人の発達障害についての情報が増えてきています。大人になってから判明する方も多いのではないでしょうか?

昭和大学附属烏山病院の、アスペルガー症候群を中心とする大人の発達障害の専門外来が2008年にスタートして以来、2014年1月時点で累計初診者が3,000人を超えているそうです。

しかし、アスペルガー症候群の本人に向けての支援は耳にしますが、その家族への対応はまだまだのようです

そもそもアスペルガー症候群って何?

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アスペルガー症候群とは、社会性やコミュニケーション能力などに問題があり、自閉症と似た症状を持つ発達障害のひとつです。

人の気持ちや場の空気を読むことが苦手ということもありますが、言語障害や知的障害といったものはなく、周囲の人からは「少し変わった人」という程度の印象を持たれることが多いでしょう。

男性に発症する割合が高く、アスペルガー症候群のおよそ4分の3が男性と言われています。

なお、根本的な治療法などは見つかっていません。

カサンドラ症候群とは

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カサンドラ症候群とは、夫や妻などがアスペルガー症候群であるために感情的な関係を築くことができず、適切な意思疎通をはかることができないことからくる身体的・精神的な症状をあらわすものです。

アスペルガー症候群は男性がなることが多いため、よく取り上げられるのは“アスペルガー症候群の夫とカサンドラ症候群の妻”という状況ですが、当然、妻がアスペルガー症候群であるという状況もあります。

このとき夫がカサンドラ症候群になることもありますが、その他に暴力的になるという特徴もあるようです。

なお、『カサンドラ』というのは、ギリシャ神話の神・アポロンに、予言を誰にも信じてもらえない呪いをかけられた女性・カサンドラに由来したもの。

『カサンドラ症候群』という名称は正式な病名ではなく、対人での関係性による障害であるため、“状態”として捉えられることになります。

カサンドラ症候群になる原因

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アスペルガー症候群である配偶者とのコミュニケーションがうまくいかず、さらにその状態を周囲に理解してもらうことができないことで、より一層心身に負担がかかります。

アスペルガー症候群は一見すると、「少し変わっている」という程度にしか認識されないため、周りの人に自分のつらさや大変さを訴えても信じてもらえないことがあるのです。

また、アスペルガー症候群の特徴のひとつに、感情を共有することが難しいことがあげられます。

愛情をかけても相手がそれに気付かなかったり、それに対応するものを返すことができなかったりするため、次第に「愛情を一方的に奪い取られている」と感じるようになってしまいます。

このことから、『カサンドラ愛情剥奪症候群』と言われることもあるようです。

カサンドラ症候群の症状

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カサンドラ症候群の症状として、以下のものがあげられます。

・偏頭痛
・体重の増減
・自尊心の低下
・自己喪失感
・恐怖症
・抑うつ、無気力感、不安感
・罪悪感

パートナーと感情的なやりとりが希薄になり、お互いに支え合うことができなくなるため、常に疲弊し続けることになります。

アスペルガー症候群のパートナーを持つ人の悩み

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(1)社会生活を営めることがマイナスに

『夫がアスペルガー症候群で、私もカサンドラ症候群の症状があることを自覚していました。毎日つらく、このままではおかしくなってしまうと思い相談したことがあるのですが、仕事もしていて社会生活を送ることができている状態で支援はできないと言われました。もう誰にもこの苦しみが分かってもらえないのだと思い、絶望しました』

アスペルガー症候群といっても、通常の社会生活を送ることには支障が出ていないこともあります。

その場合、夫に対しての支援を期待することは難しく、事態がより深刻にならなければ対処してもらえないこともあるようです。

(2)自分のことも嫌いに

『交際してからしばらくは真面目でいい人という印象だったのですが、結婚後に他の人との違いを感じるようになりました。ちょうどそのころ、テレビでアスペルガー症候群が紹介されていて症状が一致したんです。不安に思うのはもちろん、最初はいい人と思っていたのに違う一面が見えたからといって、遠ざけるような感情を持ってしまう自分にも嫌になります』

アスペルガー症候群のパートナーに対し、「どうして分かってくれないの?」「こんなこともできないの?」と感じてしまうことは珍しくありません。

それに加え、そのような感情を持ってしまう自分にまで嫌悪感を抱くことで、より一層追いつめられていくことになります。

(3)離婚に踏み切れない

『私の夫はアスペルガーで、コミュニケーションが苦手で相手の気持ちをくみ取るということもあまりできません。私自身、鬱のような症状にも悩まされ離婚を考えたこともありますが、周りにこの苦しみは伝わらないし、離婚すれば私が一方的に悪者にされる気がして踏み切れません』

毎日の生活に疲れ果て、パートナーとの離婚を考える人も多いはずです。

しかし、通常の社会生活を送り、夫婦関係が破綻しているともいえない状況で離婚を選択するのは難しいとも言えるでしょう。

悪意のある行動ではないだけに、余計に苦しみを感じてしまうこともあるようです。

夫がアスペルガー症候群と診断されたときの向き合い方3つ

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(1)会話は隣り合ってする

人と対話することが苦手なアスペルガー症候群の人とは、横に並んだ状態で会話することで集中して聞いてもらうことができます。

対面になってしまうと、夫は必要以上に妻の表情に気を取られてしまうため、話の内容がおろそかになってしまうそうです。

(2)期待しない

人の気持ちを読むことが苦手なアスペルガー症候群の夫に対し、他の人と同じように愛情を求めたり常識的な振る舞いを求めたりすることが、自分を追いつめることもあります。

ひとつひとつの行動に胸を痛め悩み続けるよりも、良い意味で割り切って、「夫はこういう人なんだ」と考えることでつらさから解放されるでしょう。

(3)自立する

アスペルガーの夫と良好な関係を築きたいのであれば、夫婦が支え合いながら家庭を築いていくというものはイメージせず、精神的にはもちろん、経済的にもひとりで生きていけるよう“自立”することが重要です。

どうなっても大丈夫という背景があることで、夫婦の関係性が崩れそうになっても落ち着いて対処することができ、余裕のある気持ちが2人を良い方向へと導いてくれるでしょう。

カサンドラ症候群になったときの解消法3つ

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(1)グチが言える友達を見つける

妻のカサンドラ症候群が悪化してしまう理由のひとつが、周囲に苦しみを理解してもらえないことでした。

同じようにアスペルガー症候群の夫を持つ友人がいるだけで、ストレスなどを溜めづらくなります。

身内であってもつらさが分かってもらいづらいカサンドラ症候群は、同じ境遇の人と分かち合うことが最も重要と言えます。

(2)別居してみる

カサンドラを発症した人の中には、別居というスタイルを選び、通い婚することでうまくバランスをとっている人もいます。

これは、配偶者がアスペルガー症候群であったとしても、社会生活は問題なく送ることができるということが珍しくないため。

別れを避けて一緒に生きていくことを選ぶのであれば、自分を追いつめない程度に距離をとることは有効な手段と言えます。

(3)専門機関に相談する

アスペルガー症候群のパートナーの存在に悩み、自身も不調を感じるようになっても、具体的に何が原因でそのような状態になっているのか判断できる人は少ないはずです。

そこで自身の症状がカサンドラ症候群であるとわかるだけでも、気持ちがいくぶん軽くなることがあります。

中には夫婦でカウンセリングを受けることのできるところもあるため、悩みが解消できないという方は相談してみるのもいいかもしれません。

まとめ

「カサンドラ症候群の特徴」や「対処法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

アスペルガー症候群の人に焦点が当てられることは増えてきましたが、周りで支える家族の大変さを知ることはあまりないはずです。

夫婦関係をより良く継続させるためには、どちらか一方の努力だけではうまくいきません。

話し合いがままならない関係であれば、専門家の介入という方法が望まれますが、日本ではまだまだアスペルガー症候群の家族を取り巻く環境は厳しいと言えるでしょう。

つらいと思ったら、心療内科に相談してみることも大切です。

●ライター/nanako(フリーライター)
●追記/パピマミ編集部

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