妊婦はとくに要注意! 大人がかかると怖い“りんご病”の症状と対処法

【ママからのご相談】
5歳の息子のママです。今、幼稚園でりんご病が流行っています。最近、うちの息子もりんご病になってしまい、頬が真っ赤になってしまいました。しばらくすると、私も起床時に手の指の関節の痛みを感じました。病院に行きましたが原因が分かりません。

もしかしたらりんご病と関係ありますか? 大人のりんご病について教えてください。

りんご病の基礎知識

140812nanako

大人のりんご病に触れる前に、少し“子どものりんご病”についておさらいしておきましょう。

りんご病を引き起こす原因

りんご病の正式名称は『伝染性紅班(でんせんせいこうはん)』といい、“ヒトパルボウイルスB19”というウイルスに感染した小児に多く見られる流行性発疹性疾患のことです。

発症すると両頬がりんごのように真っ赤になることから、“りんご病”と呼ばれるようになりました。

りんご病は主に、小学校入学前後から3年生までの子どもに多く見られますが、15歳前後までには半数の子どもが免疫を持つようになると言われています。また、乳児や成人にも発症が認められることがあります。

ウイルス感染によって発症する病気のため、せきやくしゃみなどに含まれる病原体を吸い込むことで感染します。

しかし、母体から胎児へ病気をうつしてしまう“垂直感染”や血液を介した感染経路も確認されています。

子どものりんご病の症状

子どもがりんご病を発症すると、両頬の発疹からはじまって1〜2日の間に腕や太ももに広がっていきます。

数日後には独特のまだら模様が現れます。また、腰やひざなどに関節痛を感じることもあります。

発疹は多くの場合かゆみを伴いますが、約1週間ほどで治ります。しかし、日光を浴びたり運動をすることで再発するケースもあります。

基本的には普通に完治できる病気ですが、ごくまれに脳炎や心筋炎などの重い合併症を引き起こす可能性があり、とくに免疫不全状態の子どもがかかると重症化してしまう恐ろしい病気でもあります。

りんご病は発疹が出る前に軽い発熱や鼻水、咳などの症状から始まることがあり、ウイルスに感染してから4〜10日ほどで症状が現れます。また、発疹が現れるまではウイルスに感染してから2〜3週間ほどかかります

りんご病が流行する時期

りんご病が流行する時期としては、3〜7月上旬までに最も多く感染が見られる傾向にあり、5年周期で流行すると言われています。

ちなみに、最近だと2011年にりんご病が小規模で流行しているので、2016年以降は流行の可能性が高いかもしれません。

大人のりんご病の主な症状5つ

大人

りんご病といえば子どもがかかる病気というイメージがありますが、大人も感染します。

しかも、大人が感染した場合は子どものときよりも症状が重くなる傾向にあります。以下では大人がりんご病にかかったときの症状についてお話ししていきます。

(1)高熱

子どものりんご病では軽い風邪程度の熱しか出ませんが、大人の場合は38度を越すような高熱が3日ほど続きます(高熱以外の症状は1か月ほど続く)。

それと同時に目眩や吐き気などの症状も一緒に出ることがあります。

(2)強い関節痛

こちらも子どもと比べて症状が重く、腰や膝などに強い痛みが生じて階段の上り下りが困難になることもあります。

また、とりわけ腰痛に苦しむ人が多いとされ、ひどい場合には日常生活に支障をきたすレベルの腰痛になる人もいるようです。

(3)むくみ

子どもと違って、手足にむくみが見られるようになります。高熱が下がったあとに生じることが多いようです。

(4)発疹

子どもの場合はりんご病の代名詞ともいえる“両頬の赤み”が出ますが、大人の場合はあまり出ないようです。

しかし、子どもに比べて広範囲に発疹ができる傾向にあり、より強いかゆみと闘うことになります。

(5)倦怠感

大人がりんご病にかかると、これまでに感じたことがないような非常に強い倦怠感が生じます。高熱と同時に症状が出ますが、高熱がおさまってもしばらく続きます。


大人のりんご病はただでさえ症状が重い傾向にありますが、とくに妊婦・溶血性貧血にかかっている人、過去に一度もりんご病を経験したことがない人は重症化する可能性が高いので注意が必要です。

りんご病の初期段階では病名がつかないことも

PASONA_33_TP_V

私がりんご病になったときの症状は、朝起きたときに手の関節や腰や膝がとても痛いというものでした。ペットボトルも開けられず、靴を履くにも屈めないという状態。

そんな状態になるのは、初めてでとてもびっくりし、大学病院に行き検査をしましたが結局病名は分かりませんでした。

その夜、シャワーを浴びた時に浮かび出た赤い発疹を相談しに行った内科で、りんご病だということが分かりました。関節の痛みとりんご病が結びつくとは思いもよりませんでした。

りんご病から引き起こされる合併症4つ

合併症

りんご病をかかると、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。確率としては低いですが、知っておいて損はないでしょう。

(1)貧血

普通の場合は貧血を伴うことはあまりありませんが、もともと『溶血性貧血』を持っている人がりんご病にかかると重い貧血を引き起こすことがあります。

(2)血液成分への悪影響

まれに血液中の成分である血小板や白血球、赤血球などの減少が見られ、出血しやすくなったり、酸素不足になったりすることがあります。

また、とくに『血小板減少性紫斑病(けっしょうばんげんしょうしはんびょう)』を発症すると、皮膚や歯茎、尿や便などから出血が見られれるようになります。

(3)胎児水腫

りんご病の中でも最も注意が必要なのは、『胎児水腫(たいじすいしゅ)』です。りんご病にかかった妊婦さんが発症する恐れがあり、胎児にむくみが出て内臓や体に液体がたまって心不全を起こす可能性があります。

(4)関節リウマチ

りんご病にかかると関節に痛みが生じる関節炎や関節リウマチを併発する恐れがあります。とくに関節リウマチは症状が重く、頸椎に起きた場合は脊髄を圧迫して命の危険につながることもあります

大人のりんご病の治療法

pexels-photo-47377-large

大人でも子どもでも関係なく、りんご病に対する特効薬はありません。そのため、発疹のかゆみを抑える薬や解熱剤などを投薬する対症療法を行いつつ、自然回復を待つのが基本的な治療法となります。

どんなに症状がツラくても、自然に治るまでじっと我慢しているほかありません。

大人のりんご病の予防法3つ

DI_IMG_5788500_TP_V

上述した通り、りんご病には有効的な治療法がないため、いかに予防するかがカギとなります。と、言いたいところですが、実はりんご病にはワクチンもありませんので、完全に防ぐことは不可能です。しかし、以下のような対策で感染の確率を下げることができるので試してみてください。

(1)免疫力を向上させる

ウイルス感染の予防に効果的なのは、免疫力を上げることです。りんご病が流行する際に、かかる子とかからない子がいるのは、“免疫力”に差があるからです。実際、りんご病をはねのける免疫力を持つ人は風邪にもかかりにくいと言われています。

免疫力を上げるには、“腸内環境”を整えることが大切です。人間の免疫細胞は腸に70%あると言われているため、腸内環境を整えると効果的に免疫力を上げることができます。

腸内環境を整える方法は主に以下の通りです。

・発酵食品を摂取する(ヨーグルト、味噌、乳酸菌飲料など)
・生活習慣を整える(暴飲暴食をしない、睡眠をよく取るなど)
・ストレスを減らす(趣味や音楽など)
・運動をする(毎日20分のウォーキングなど)

(2)うがい・手洗いの徹底

りんご病はウイルスによって感染するため、手についたウイルスから接触感染することもあります。そのため、しっかりとうがい・手洗いをするようにしましょう。

【正しい手洗いのポイント】
・流水の下で15秒以上洗う
・細菌が残りやすい指先や指の間、手首までしっかりと洗う
・手を拭くタオルは清潔なものを使う(共用はNG)
・手洗いの後はアルコール消毒する

【正しいうがいのポイント】
・まず始めに手洗いをする
・水を口に含んだら、口全体をゆすぐ
・口のゆすぎが終わってから喉のうがいをする
・うがいをする際は「おー」と声を出しながら
・うがいは“水の冷たさ”がなくなるまで

(3)マスクを着用する

これもウイルス感染予防の基本ですね。りんご病は飛沫感染をするため、感染者の唾液や鼻水を口や鼻の粘膜に付けないようにすることが大切です。

りんご病で厄介なのは、潜伏期間が20日前後あるということ。つまり、感染しても20日の間は気づかずに出歩く人もいるため、ウイルスを町中にバラまいてしまいます。とくに妊婦さんはどこに外出しようとも、油断することなく絶対にマスクを着用するようにしてください

妊婦のりんご病はとくに用心が必要

pregnant-pregnancy-mom-child-large

りんご病が原因で死亡する人はほぼいないのですが、妊婦に感染した場合は胎児が死亡する可能性が高くなります。

厚生労働省が2012年に行った全国調査(対象は2011年)によると、りんご病にかかった母親から垂直感染(胎盤を経由して感染します)した胎児のうち、7割が死産・流産したという結果になったとのこと。

垂直感染で起こる『胎児水腫』は、妊娠20週以降の母体感染の場合はほとんど発症しないとされていますが、とくに妊娠初期から中期にかけて重点的に予防対策を取る必要があります

まとめ

「大人のりんご病の症状」や「りんご病の予防法」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

小さな子どもと大人とでは発症してからの様子が違うりんご病ですが、飛沫感染により広まっていくので予防が難しいかもしれません。

かわいい名前のりんご病、大人が罹ると思わぬ症状が現れることがあるので注意が必要ですね。

●ライター/nanako(フリーライター)
●追記/パピマミ編集部

data-ad-region="1"> data-ad-region="2">

注目の記事

data-ad-region="2"> data-ad-region="2">

あなたにオススメの記事

パピマミをフォローする