本当にあった裁判例! ママ友の陰口が名誉毀損に該当して慰謝料請求へ

【女性からのご相談】
私は共働きなので、あまり近所のママとお付き合いする時間がありません。もともと女性のグループに属するのも得意ではないため、ちょうどいいと思っています。一応近所のママさん方には挨拶はするのですが、いつも「愚痴・愚痴・愚痴」の話ばかりで、傍から見てあまりいい気がしません。こういったママ友にターゲットにされたトラブルってありますか?

a 主婦の陰口も度を越えると……。

ご相談ありがとうございます。アディーレ法律事務所弁護士の篠田恵里香です。

ママ友同士のトラブルはよく耳にしますが、「愚痴」を発端とするトラブルが、実際に裁判まで持ち込まれたケースもあります。

有名なものとして、仙台地裁の裁判例をご紹介しましょう。

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陰湿な陰口を繰り返し裁判にまで発展

これは、仙台地方裁判所にて判決が下された事案です。

ご近所同士の主婦3人が、同じ近所に住むAさんの悪口を言い触らし、Aさんはこれによってそこに住み続けることができなくなりました。辛い思いをしたAさんは3人に対して、慰謝料の支払いを求め、裁判を起こしました。

この主婦3人は、Aさんについて、「Aさんが帰った後、家から衣類がなくなった」「警察に盗みの瞬間を写真に撮られ、嫌疑をかけられている」「手癖が悪い」等と陰口を言いふらしました。

さらには、Aさんの勤務先に匿名で電話をかけ、「Aさんは、警察に目をつけられているから注意した方がいい」等と誹謗中傷したうえ、Aさん宛にも匿名で嫌がらせの手紙を送りつけたのです。このように極めて陰湿な行為が繰り返された結果、Aさんは会社を退職し、住んでいた持ち家も処分して、Aさん一家で転居することになってしまいました。

裁判所は、主婦たちの陰口を違法と判断し、慰謝料の支払いを命じた

裁判所は、主婦たちの陰口につき、名誉棄損行為に該当するという評価を下しました。

具体的には、裁判所は、

『主婦の井戸端会議のような、特定の少人数による「陰口」であっても、今回の行為は、社会通念上の許容限度を著しく超えた「名誉毀損」と判断される。したがって、3名は各々20万円ずつ、合計60万円を慰謝料としてAさんに支払うべき』

という判断を下したのです。

裁判では、実際に陰口を聞いたという人物が証言し、主婦らもおおむね事実を認めたため、裁判所は「町内の単なるお茶飲み話の域を超えている」という表現で、「陰口を叩く行為は違法」と判断しました。主婦の陰口も度を越えると、「違法=慰謝料を払え」と評価される可能性があるのです。やりすぎは禁物ということですね。

良好なママ友関係を作りましょう

時々聞くママ友トラブルは、えげつないものもありますが、多くのママ友たちは、お互いの悩みを打ち明けあったり助け合ったりと、よい関係を築いているようです。

そのような良好なママ友関係を作ることができるように、お互い努力しあうことが大切ですね。

そして、すでに確立されている「危ないママ友の輪」に関わるのは、必要最小限の範囲にとどめ、なるべく近寄らないというのもひとつの手かもしれないですね。

●ライター/篠田恵里香(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)

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