児童扶養手当の基礎知識と“支給停止通知書”が届いたときの対処法

シングルマザーライフ研究家の此花(このはな)です。

離婚が成立し“児童扶養手当”の申請をすると、児童扶養手当認定通知書が届きます。

これは、「児童扶養手当受給について認定しました」という内容のものです。認定されると、請求日の属する月の翌月分から支給されます。

児童扶養支給停止通知書は、受給が認定された人に行政機関から郵送されてきます。

今回は、多くのシングルマザーがパニックになってしまう『児童扶養手当支給停止通知書』などについてお話しします。

児童扶養手当の概要

161111huyou1

受給対象となる人

以下の条件にあてはまる児童(18歳に達した日以降の最初の3月31日を迎える前の者)を監督するひとり親、または児童の養育者が児童扶養手当を受給することができます。

この養育者は、児童の両親である必要はありません。

・父母が離婚している
・父母のどちらかが死亡している
・父母のどちらかが定められた程度以上の障害状態にある
・父母のどちらかの生死が不明
・父母のどちらかから継続的に1年以上養育を遺棄されている
・父母のどちらかが裁判所からのDV保護命令を受けている
・父母のどちらかの消息が不明

なお、障害状態の判断については、国民年金の障害等級1級程度の障害が原則となっています。

また、以下のような条件にあてはまる場合には、ひとり親であったとしても手当は支給されません。

・児童および養育者である父または母の住所が日本国内にない
・児童が児童福祉施設に入所している
・児童が里親に委託されている
・児童が父または母の配偶者に養育されている(事実婚を含む)

この他、児童手当とは重複して支給されないことなどが定められています。

対象となる所得

児童扶養手当申請を、その年の1月〜7月に申請した人は、“前々年度”の所得が対象です。8月〜12月に申請した人は“前年度”の所得が対象となります。

支給される金額

支給額される金額について、以下では平成28年8月からの金額にもとづいて解説します。

支給額を決めるのは、扶養親族の人数と受給者(親)の所得制限限度額です。

【全部支給の場合】
児童1人の場合:月額42,330円
児童2人の場合:月額52,330円
児童3人の場合:月額58,330円

となっており、3人目以降は1人増えるごとに月額6,000円が加算されていきます。

【一部支給の場合】
一定以上の所得がある場合には、手当が減額して支払われることになります。計算式は以下の通りです。

児童1人の場合:42,330円ー(所得額ー所得制限限度額)×0.0186879
児童2人目の加算額:9,990円ー(所得額ー所得制限限度額)×0.0028844
児童3人目以上の加算額:5,990円ー(所得額ー所得制限限度額)×0.0017283

支給される期間

支給年度は、毎年8月1日〜翌年の7月31日まで。

年単位で手当の額を決定します。そのため、毎年8月の現況届の提出が必要となるのです。

支給月と支給回数

支給は原則年3回。4か月分がまとめて支払われます。

・4月支給(12月分〜3月分)
・8月支給(4月分〜7月分)
・12月支給(8月分〜11月分)

各月とも11日前後が振込み日で、土日・祝日・休日の場合には、その直前の金融機関営業日に支給されます。

なお、前年度にもらった養育費の8割については所得として算定されます

申請に必要な書類

児童扶養手当の申請には、以下の書類を揃える必要があります。書類は申請日の1か月以内に発行されたものを用意しなければなりません。

・受給する者の戸籍謄本
・受給する者の住民票(世帯全員)
・受給する者の前年度の所得証明書
・受給する者の印鑑
・受給する者と児童の健康保険証
・受給する者の年金手帳
・受給する者の預金通帳

この他、窓口で用意される書類があります。

書類を提出後は役所で審査が行われ、児童扶養手当を受給できるとされた場合には児童扶養手当証書が同封されて届きます。

受給認定の結果がでるまでには、およそ1か月ほどかかるでしょう。

また、全部支給額停止であったとしても、児童扶養手当の現況届の提出は必要です。

所得や、家族の状況等の変化により8月以降受給できる場合があるからです。

毎年8月に提出することになっていますから、忘れずに提出しましょう。

『児童扶養支給停止通知書』に「全部支給停止」と記載された場合の理解の仕方

161111huyou2

平成28年4月から、児童扶養手当の手当額が月額42,330円に変更になりました。

「全部支給額停止」の場合は、支給停止額(月額)欄に「42,330円」と記載があります。

これを見て今後も手当が一切なくなると勘違いされる方もいますが、「支給停止期間」を読めば、期間が限定されていることが分かります。

これは、児童扶養手当申請時期によって支給停止期間が違ってきます。

たとえば、平成28年3月に申請をして受給認定を受けた場合は、平成28年4月から支給開始となります。

この場合、全支給額停止の期間は平成28年4月〜平成28年7月となります。

全部支給額停止の理由については、“備考欄”に記載があります。

前年度の所得額(法廷控除後)が所得制限限度額に達していると、「全部支給額停止」になります。

実家などで両親と同居している場合に、この通知書が届くことがあります。

これは、同一世帯の収入が審査され所得限度額を超えたためです。

『児童扶養支給停止通知書』に「一部支給」と記載された場合の理解の仕方

161111huyou3

この場合は、「支給停止額(月額)欄」に、全部支給額(月額)から引かれる金額が記載されています。

たとえば、「14,480円」と記載されていた場合、「全部支給額の42,330円から、この14,480円を引いた額、すなわち27,850円が手当額として支給される」という意味です。

手当の全額が停止されるわけではありません。こちらも、“備考欄”に一部支給になった理由が記載されています。

所得限度額表

・扶養親族等の数……0人
・全部支給(申請者)……190,000未満
・一部支給(申請者)……1,920,000未満
・配偶者および扶養義務者……2,360,000未満

・扶養親族等の数……1人
・全部支給(申請者)……570,000
・一部支給(申請者)……2,300,000
・配偶者および扶養義務者……2,740,000

・扶養親族等の数……2人
・全部支給(申請者)……950,000
・一部支給(申請者)……2,680,000
・配偶者および扶養義務者……3,120,000

・扶養親族等の数……3人
・全部支給(申請者)……1,330,000
・一部支給(申請者)……3,060,000
・配偶者および扶養義務者……3,500,000

一部支給停止適用除外事由届出書と除外される条件

161111huyou4

児童扶養手当を受給しはじめてから5年が経過すると、『一部支給停止適用除外事由届出書』というものが担当する役所から郵送されてきます。

これはひとり親の就業を促すためにあるもので、理由がないにもかかわらず就業の意欲が見られない場合には、支給額の2分の1を停止するというもの。

ちなみにこの5年というのは、支給開始月の初日から起算して5年という意味ですが、児童扶養手当を請求したときに児童が3歳未満であった場合には、児童が3歳に達した月の初日から起算して5年となります。

この5年を経過後もこれまでどおり受給するためには、一部支給停止適用除外事由届出書と添付書類を提出する必要があり、そのままにしておくと支給停止が実行されることになります。

適用が除外されるためには、

・就業中である
・求職活動など自立するための行動を起こしている
・身体上または精神上に障害がある
・病気やケガなどにより就業が困難である

などの条件を満たす必要があります。

申請は、毎年8月に実施されている現況届と一緒に書類を提出する必要があるため、忘れずに行うようにしましょう。

まとめ

「児童扶養手当の概要」や「一部支給となった場合」について解説してきましたが、いかがでしたか?

収入面で苦しい思いをしている人も多いだけに、いったいどれだけの金額をもらえるのか、また、どういった基準で運用されているのかは当事者にとって気になるところ。

「つい忘れていた」という理由で取り返しのつかないことになってしまわないよう、慎重に書類等を準備したいものですね。

【参考リンク】
児童扶養手当の加算額変更(平成28年8月より) | 厚生労働省(PDF)

●ライター/此花(シングルマザーライフ研究家)
●追記/パピマミ編集部
●モデル/前田彩(桃花ちゃん)

data-ad-region="1"> data-ad-region="2">

注目の記事

data-ad-region="2"> data-ad-region="2">

あなたにオススメの記事

パピマミをフォローする