小学校のPTA活動の基礎知識とメリットとは

【ママからのご相談】
4月から、息子が小学生になります。でも、正直なところPTAの意義がわかりません。我が家は共働きで、PTAなどの役員をやることは難しいです。できればPTAに入りたくないのですが……。

a 自助・共助の意識を持ち、子どもたちを見守ってみては。

ご相談ありがとうございます。PTA活動はゆるく参加するポリシーの在宅ワーカー川中利恵です。

役員決めの季節、4月がやってきました。たしかに、PTA活動は時間を取られるし面倒くさいですよね。でも、「子どもを守るために必要なこと」なのです。

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そもそもPTAってなに?

『PTA』とは、“Parents Teacher Association”の略称。その名の通り、児童や生徒の両親(保護者)で構成された、戦後、教育の民主化を目的に設立された組織です。

PTAという名称は戦後からスタートしたものですが、各学校での活動に関しては、戦前から「父兄会」などと呼ばれる、学校を支援する組織があったため、それらの活動と融合して、現在のPTAの形となっているようですね。

PTA活動ってどんなことをするんだろう?

詳細な活動内容は、地域性や学校によって大きく異なります。しかし、一般的には、以下のような活動を総合的に行うPTAが多いようです。

・学校行事の運営を手伝う
・子どもたちの健全育成に関する勉強会に参加する
・学校や児童/生徒の様子を地域に伝える広報誌を制作・発行する
・登下校時の安全パトロール
・卒業式や記念行事のときなど、記念品を贈呈する

つまり、PTAの活動は、自分たちの子どもを守るために行われています

地域差・学校差が大きいPTA活動

活動内容や活動頻度は、地域や学校で大きな差があります。

私の娘たちが通う東京都江東区の公立小中学校では、「子ども1人につき一度はやるもの」という共通認識があったので立候補する方が多く、役員の強制はほぼありませんでした

また、私を含め、仕事などで平日の日中は動けないというママやパパが多いため、集まるのは週末や夕方以降、自宅作業もOKなど、それなりに環境が整っていました。

ある意味ラッキーだったのかも。飲み会なども強制ではなく、私自身は1度も参加していません。

専業主婦が少なくなった今、PTA活動もみんなが参加しやすい方法へ変わりつつあるのではないでしょうか。

PTAに加入しないとどうなる?

実のところ、基本的にPTAは任意加入。つまり、強制加入の学校を除き、入学時に加入しないことも可能です。

でも、学校行事で子どもたちへ全員配布される記念品などが、PTA会費から出るケースが多々あるので、自分の子どもだけ受け取れない、なんてことも……。

子どもは、家庭だけで育つものではありません。学校や地域で温かく見守られ、育ってゆきます。

加入・未加入を決めるときも、「自分の子どももPTAに守られる」という大前提を、親として忘れないようにしたいものです。

PTA役員をやるメリット

まず、学校での知り合いが増える。これに尽きます。

私自身、積極的に参加はしていませんが、それでもネットではわからない身近な情報を、たくさん得ることができました

それから、参観日以外でも子どもの様子を見られることを楽しみにしていたママもいましたよ。

また、広報の仕事では本格的なセミナーに参加できるケースが多く、ここから在宅ワークにつなげたというママもいます。


PTAに限らず、「なにか」をやるときに、「なにをメリットとするか」は自分次第。

デメリットばかり見ていると、悪いところしか見えません。自ら楽しみを見つけられれば、たとえ面倒なことでも、楽しく乗り切ることができるのではないでしょうか。

●ライター/川中利恵(在宅ワーカー)

編集部追記

今回のコラムでは、PTAの基礎知識として、「PTAは子どもを守るための活動」という視点でアドバイスをいただきました。

「小学校のPTA」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

まだまだある! PTAの活動内容4つ

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PTAの活動内容には、地域や学校ごとに異なる部分が多くあります。

ここでは、多くの学校で共通して行われている活動をご紹介します。

(1)運動会のあいさつ

基本的にPTA会長が行います。子どもたちの父母代表として登壇し、主に子どもたちへの激励、先生たちへの感謝、来賓へのあいさつなどをスピーチします。

全校生徒、教師の注目を集めるので緊張しますが、目立ったことでママ友づくりが楽になったという人もいるようです。

(2)校舎の清掃・草刈り

PTAの最もつまらないイベントと言われることもある活動です。主に校舎内や通学路の清掃、草刈りなどを行います。

年に2〜3回、土曜日などの休日に行われることが多いようです。地域によっては朝5時半からスタート、という学校もあるようです。

しかし、一緒に作業をしていく中でママ友やパパ友ができることも

(3)学級懇談会の司会

学級懇談会には、役員の選出や学年目標の決定、イベントの提案などの固い議論がなされるものもあれば、ただお茶して終わり! という簡単なものまであります。

どちらにせよ開催する側の労力はかなり大きく、場所決め、飲み物の手配、予算決め、保護者・先生への連絡などをしなくてはなりません。

また、担任が懇談会に協力的でない場合、司会者が何時間も一人でしゃべり続けるという悲惨な状況になることも……

(4)スポーツ大会の主催

大きく分けて、“親だけが参加するもの”と“親子で参加するもの”の2種類があります。

「みんなで協力することの大切さ」「頑張ることの大切さ」をスローガンに掲げられますが、結局はスポーツ経験者のパパの独壇場になることが多いです。

もちろん、パパ友やママ友を作るきっかけにもなります。また、親子で一緒になって頑張ることで、絆を深めることもできます

PTAはどういう風に構成されてるの?

“PTA”という言葉を知っていても、具体的な役員の種類までは知らない人が多いのではないでしょうか。

以下では、多くのPTAに見られる役員の種類についてご紹介します。

(1)本部役員

>会長

PTAの中で一番責任のある立場です。

たいていは一人で受け持つことが多いですが、近年では負担を軽減するために複数人で担当することもあるようです。

重要な行事のあいさつやPTAの基本的な運営を任されます

>副会長

会長のサポート役です。基本的には2〜3名程度ですが、学校によっては10名ぐらいいるところも。

欠席や辞任など、会長が何かしらの理由で役目を果たせない場合には代行することもあります。

>会計

PTAの運営で使われるお金を管理する役割です。こちらも2〜3人で構成されていることが多いようです。

>会計監査

PTAのお金が不正に使用されていないか見張るための役員です。癒着を防ぐために役員とは別に独立して設置されることが多いようです

>書記

PTAで行われた話し合いの議事録を作成したり、書類を管理する役割です。2〜3名で構成されます。

(2)専門委員

>学級員

クラスを取りまとめる役割で、PTA本部とクラスをつなぐパイプ役でもあります。

保護者の学級懇談会の司会進行や連絡網に連絡を流す先頭になります

>選考委員

PTA役員の選考が正しく公平に行われているかを監視する役割を持ちます。

また、役員候補者が決定したら電話や訪問などで切り崩しにかかる仕事も受け持ちます

>文化委員

保護者に子どもの健康や教育に関して学習してもらう場を設定します。講演会や見学会などを企画したり開催したりもします。

>保健委員

スポーツ大会などの運動系のイベントを開催したり、子どもの健康に関わることを議論する場を設定したりします。

壮絶な戦い!? PTA役員決めの実態

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保護者の多くがなりたくないと願う“PTA役員”。1〜3月は選考委員が候補者のリサーチや選定を行う時期であり、緊張して身構える方も少なくないでしょう。

基本的にPTA役員決めは保護者会の後に行われることが多いです。

学級懇談会などで和気あいあいとしていたパパママが、PTA役員決めの時間になった途端によそよそしくなることも。

役員の選出は挙手制で行われますが、いつまで経っても名乗り出る人がいない状況が続くと、推薦制に切り替わります。

ここで標的になりやすいのが欠席した人。とくにボスママに目をつけられると、夜な夜な集団で訪問されたり、頻繁に電話がかかってきたりして、高い確率で役員にさせられるようです。

推薦制を行わない学校では、くじ引きやじゃんけんで役員を決めます。

シングルマザーや共働きの家庭などによっては、役員決めによって収入が減る可能性もあるため、異様な緊張感が漂うそうです。

どうせやるなら早いほうが良い!?

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一方で、PTA役員に立候補する人が定員よりも多いケースがあります。

とくに低学年の役員決めによく見られますが、これは「PTA役員は早いうちにやるべし」という暗黙の鉄則があるからです。

小学校高学年、とくに6年生のPTA役員は卒業式の準備や謝恩会などで多忙な活動を強いられますが、小学校低学年だとイベントもそこまでなく、気軽に活動できると言われています。

ちなみに、役員になるのに一番適しているのは子どもが2〜3年生のときだとされています。

これは、低学年で活動が楽なことに加え、ある程度ママ友やパパ友ができている時期であることから、精神的な負担が少ないことが理由です。

PTA役員になるデメリット

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PTA役員になって一番困ることは、なんといっても“時間の消費”

学校によっては週に一回程度集会を持つところもあり、仕事をしているママにとっては苦痛以外の何物でもありません。

せっかく集会を開いてもお茶会で終わることも多く、欠席したママの悪口に終始するというケースもあります。

その他のデメリットとしては、

・平日の集会に参加するために仕事を早退することで収入が減る
・家事や育児の時間が削られる
・人間関係が原因でストレスを抱える

などが挙げられます。

本当のところはどうなの? 実際にPTA役員になったママたちの体験談

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メディアやネット上では悪いイメージが強いPTA活動。しかし、一方ではメリットを叫ぶ人々もいます。

そこで、以下ではネット上から実際にPTAを体験したママたちの体験談を集めてみました。

ママ友を作るきっかけになる

『1年生のころはPTAに参加してなかったからママ友0状態だった。でも役員をすることで自然とママ友ができたし、一生の親友になりそうな人も見つけた』

『PTA役員をやってよかったことは、ママ友が作りやすいところ。習い事や子どもの成績についても相談できるから心強くて助かった

先生と信頼関係が築ける

『担任の子どもへの接し方に不満があったけど、実際に話す機会が増えたことで仲良くなった』

『PTAで仲良くなったからか、息子を学芸会の主役にしてくれた。他の子に申し訳ないと思いつつ、心の中でガッツポーズでした』

ボスママがいるとツラい

『仕切りたがりのボスママがいてうんざりした。あれこれ指示だけ出して自分は見てるだけ。殺意湧いたわ』

『「出る杭は打たれる」の精神で回ってる。みんなボスママの言いなりで窮屈だった

仕事や育児に支障が出る

『ウチのクラスは年間50回以上も集会があって最悪だった。集会の日は夕ご飯も作れないから子どもに冷凍食品をあげてた

『何の実りもない集会のために有給を消化。旅行を計画してたのにオジャンになった』

PTA役員の上手な断り方4つ

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PTA役員決めは戦いであると上記で述べましたが、頻繁にかかってくる電話や集団訪問に根負けして役員を引き受ける人は少なくありません。

もちろん、断る理由がないのなら引き受けるべきです。子どもは親の背中を見て育つので、ウソをついて言い逃れはできませんよね。

しかし、子育てや家計の問題から本当にPTA役員をするのが難しい家庭もあります。

ここでは、PTA役員の上手な断り方についてご紹介します。

(1)下の子どもが小さいことを伝える

小さいお子さんがいる家庭は、比較的役員を免除されやすい傾向にあるようです。

そのため、3歳未満の子どもがいる場合はそれを先に伝えると楽に断れます。

また、妊娠している場合も役員免除の対象となります

(2)別の役員を引き受けていることを伝える

上の子や下の子の学年でもPTA役員を引き受けている場合も免除されやすいです。

単純に時間がないことを強調しましょう

(3)役員経験者であることを伝える

PTAには、「子どもの在学中に一度は役員をするべき」という暗黙のルールがあります。

そのため、過去に一度役員を経験している場合は免除されやすいです。

(4)選考会を欠席する

一か八かの選択であり、最終手段です。

子どもの病気がちだから参加したくない、仕事への影響を避けたいなど、周りから納得してもらえないような理由を抱えている場合は、選考会を欠席するのもアリです。

推薦制ではなく、くじ引きやじゃんけんの場合は、参加していない時点で自動的に免除になる可能性があります。

しかし、推薦制の場合は標的になることもあるので注意しましょう

PTAはもう古い!? 自由参加型の“PTO”が話題

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学校や地域によっては“PTA=強制参加”という風潮がありますが、フルタイムで働いている家庭や要介護者を抱えている家庭など、参加が難しいこともあります。

しかし、それでも「みんな我慢してるんだから」という強要に困っている人も少なくありません。

そんな日本のPTAのあり方に疑問を持った人たちが始めた取り組みとして、PTOというものがあります。

PTOとは、もともと“Parent(親)Teacher(先生) Organization(団体)”の略ですが、日本で話題になっているPTOのOは“応援団”という意味で、別物です。

これは、従来のPTAが持っていた“外圧的な役員選出”を取っ払い、「できるときに、できる人が、できることをやる」という理念のもとに行われる活動のことで、完全な自主参加制です。

時間に余裕があって、教育や学校のあり方に疑問を持っている人が自主的にボランティア活動に参加するのです。

実際にこのPTOを導入した例として、大田区立嶺町小学校がありますが、現在では委員制を撤廃し、すべてボランティア制で回しているそうです。

また、嶺町小学校では、PTA活動のことを『ボランティア部活動』と称し、加入したい人は自分でサポーター登録をする、という制度を取っているようです。

まとめ

「PTA役員の活動内容」や「PTA役員の上手な断り方」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

PTAには悪いイメージがありますが、実際には楽しいと感じるパパママも少なくないようです。

もしもPTA役員に関することで疑問に思うことがあれば、嶺町小学校のようにPTO導入を提案するものいいかもしれません。

【関連コラム】
やって良かった! ワーキングママがPTA役員を乗り切るコツ3つ

(パピマミ編集部/上地)

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