ご近所付き合いで「程よい距離感」を保つポイント4つ

【ママからのご相談】
来月、夫の仕事の都合で引越すことになりました。以前、近所の方とのちょっとしたトラブルがありました。

その方とは、お互いの家を行き来して、悩みを相談したりと仲良くしていたのですが、私のことを他の人に悪く言ったり、秘密をばらされていたことがわかりました。信じていただけにショックで、近所で人に会うのがいやになった時期がありました。

今回、引越しを機に住宅を購入し住み続けるつもりなので、近所の方ともうまくお付き合いしたいと思っています。

同じような思いはしたくないので、近所の方とお付き合いする上で心がけることがあれば、教えてください。

a“近すぎない適度な距離感”を保つように心がけ、自立した大人同士の“心地よい関係”を築きましょう

ご相談ありがとうございます。個性幼児教育専門家・おうちサロンプロデューサーの赤井理香です。

ショックな経験をすると、新しい場所での不安がふくらんでしまいますよね。

幼稚園教諭時代にも、ママ同士のトラブルは見てきましたし、今でもサロンに、ご近所付き合いの人間関係でのトラブルでご相談に来る方がたくさんいらっしゃいます。

そこで感じるのは、“人とのちょうど良い距離感”がわからずに、トラブルに発展するケースが多いということです。

今回は、近所の方とどんな距離感で付き合うと良いのか、円滑な関係を築くために心がけるポイントをお伝えします。

140304akai

ご近所付き合いの“程よい距離感”を保つ秘策4つ

(1)学生時代の友達付き合いとの違いを知る

友達と一緒に遊んだりお弁当を食べたり……一日の多くの時間を学校で過ごす学生時代、日々の生活や意識の中で“友達”の占める割合は大きかったのではないでしょうか。

とくに、古代から集団で行動し、子どもたちを守って来た女性たちは、「集団から疎外されることは危険を伴う」という歴史を持つため、現代でも男性に比べて集団から疎外されることを嫌う傾向があります

また、学生時代の多感な時期は、人目も気になり、一人でいることが恥ずかしいように思えてしまう人が多いのも、“仲間”をつくったり、どこかのグループに属することに一生懸命になる一つの要因と言えます。

学生時代の友人との付き合いは、良くも悪くも“距離が近い”のです。

それに対して、大人になってからのご近所付き合いやママ友との付き合いは、一日の多くの時間を一緒に過ごす必要もありませんし、一緒にお弁当を食べる必要もありません。

学生時代の感覚が抜けないと、一人でいることが不安で、「仲の良い人を作らなければ」と思ってしまうこともありますが、近所に深い付き合いをする友達をつくらなければならない理由はありません。

逆に、ずっと住み続けることを考えると、近すぎない関係を心がけるほうが良いことも多いのです

「近所付き合いは学生時代の友達付き合いとは違う」ということを知ることが、近所付き合いでの悩みや不安から抜け出す一歩になります。

(2)聴く8割・話す2割がちょうど良い

「自分の話を興味を持って聴いてくれる人に好意を感じやすい」ということが、心理学でわかっています。

人と円滑な関係を築ける人は、大抵“聴き上手”です

相手にとってプラスになるような話であればまだしも、愚痴や誰かの悪口など、聞いていて不快な感情になる話を会う度に一方的に聞かされては、聞かされている方は少しずつ不満がたまってしまったり、一緒にいてもつまらないと感じてしまいます。

それよりは、興味を持って質問をしながら、相手の話を聴くことを重視した方が、相手から好感を持たれやすく、会っていて気持ちの良い存在になりやすいのです。

また、近所付き合いの場合は特に、自分のことや家族のことはあまり話し過ぎないようにしましょう

こちらに悪気がなくても、相手や状況によっては、どう捉えられるかわかりません。

思ってもみないことで、自慢話や中傷だと誤解されるよりは、必要以上のことを“話し過ぎない”ようにして、程よい距離を保ってお付き合いするほうが利があります。

“話す”は少なめにし、“聴く”を重視したコミュニケーションを心がけましょう。

(3)良い面だけと付き合う

自分のことを一言で表すのは難しいのと同じく、どんな人にもさまざまな一面があります。

誰かが苦手だと感じる人の一面を、「そこが個性的でいいよね」と言う人だって存在します。

個性や反応に“良い”“悪い”はなく、それに接したときの自分の感じ方だけなのだと考えると、人を非難したり、悩む必要がなくなります。

人は、良い面に注目されると良い面が伸びますし、悪い面に注目するとそこがクローズアップされます。

同じ地域には、さまざまな価値観の人たちが集まりますが、それに対して良い悪いを言うのではなく、「その人の持っている良い面に注目し、良い面と付き合う」と決めることで、互いに心地よい関係を築くことができます。

(4)悪口に付き合わない

ご近所トラブルで多いのが、ママ友同士による陰口・悪口により争い。

女性は気に入らない相手がいると集団で排斥しようとする性質が強いのです。

中には特定の人物の悪口を言いふらす人がいますが、そういう人はあなたの悪口も言っていると思った方がいいでしょう

他人の悪口が好きな人は、悪口を言う相手にこだわらないからです。とにかく自分がスッキリしたい、それだけの理由で悪口を言っている場合が多いのです。

そんな人の悪口に同調していると、いずれ手のひらを返したように周囲のママ友に「あの人、○○さんの悪口言ってたわよ」と虚言を吐かれかねません。

どんな悪口であっても、絶対に同調しないようにしましょう。


「遠くの親戚より近くの他人」という言葉もあるように、近くに住んでいて困ったときに助け合えるご近所の方は、ありがたい存在ですし、温かいつながりはいつの時代でも大切にしたいものです。

ただ、土足で人の領域に入ったり、入られたりすることのないように、近すぎない適度な距離感を保つように心がけることで、自立した大人同士の心地よい関係を築けるのだと思います。

そして、その「自立した関係」こそが、どんな人間関係においても、長く良好な状態を保つために大切なことなのでは ないかと思います。

【参考文献】
『話を聞かない男、地図が読めない女』(主婦の友社)/アラン・ピーズ・著

●ライター/赤井理香(個性幼児教育専門家)

編集部追記

今回のコラムでは、「上手に近所付き合いをするためには、程よい距離感を保つことが大切」という視点でアドバイスをいただきました。

「ご近所付き合い」について、一般的にはどう言われているのか、編集部でまとめてみました。

ご近所付き合いをするメリット4つ

メリット

とあるアンケートによると、7割の人が「近所の人に会いたくない」と答えたという結果が出たそうです。

近年では“モンスター隣人”の問題も表面化してきており、ご近所付き合いにあまり良いイメージを持っていない人も多いのではないでしょうか?

しかし、古代から人間は集団で生活していく上で、ご近所さんと助け合って生きてきました。

以下では、最近忘れられがちになっている“ご近所付き合いで得られるメリット”について掘り返してみたいと思います。

(1)ご近所トラブルを防止できる

「逆じゃないの?」と思った方もいるかと思いますが、適切な距離感さえ保っていれば、ご近所の人たちはこれ以上なく力強い味方になってくれます。

ご近所トラブルというのは、大半が“相手がどういう人間か分からない”という状況で起こるようです。

逆に日頃からきちんと接していれば、少しくらい物音を立てても、「○○さんちは赤ちゃんがいるからねぇ」と寛容に接してくれます。

相手にイライラするときというのは、自分が我慢を強いられているときです。

気軽に話ができる仲であれば、ため込んだ不満を一気に爆発させてしまう前に、冷静に話し合いをすることができます。

ご近所さんと上手に付き合うということは、ご近所トラブルを回避できる最も有効な手段なのです。

(2)非常時に助け合える

たとえば地震や火事などが起こったとき、ご近所さんと親しい関係にあると、子どもをかくまってもらったり情報を交換できたりといった助け合いをすることができます。

東日本大震災や平成28年熊本地震では多くの人がご近所付き合いの大切さを再認識したといいます。

食糧や資源を分け合ってくれる、行方不明になった家族を一緒に捜索してくれる、避難所の場所や注意すべきことを共有してくれる……いざというとき、ご近所さんは防災グッズよりも役立つ存在になるはずです。

(3)子どもを犯罪から守る

近頃は子どもを狙った犯罪が多発していることから、地域の防犯意識が高くなってきていますね。

しかし、あまりご近所付き合いがないところでは、子どもが不審者と歩いていても、「もしかしたら父親かな?」とスルーしてしまうこともあるようです。

日頃からご近所付き合いをして家族構成や通っている学校などを教えておくことで、わが子が危ない目に遭う前にご近所さんが気づいてくれます

ご近所さんたちに子どもを見守ってもらえるということは、防犯ベルや携帯電話を持たせるのと同様に有効な防犯対策になります。

(4)有益な口コミ情報がもらえる

引っ越してきたばかりの場合は、あまりその地域についての情報が頭に入っていないものです。

周辺にどんなお店があってどんな病院があるのか、自分一人で開拓していくのは時間がかかります。

ご近所付き合いをしていると、そういった情報がたくさん入ってくるようになります。

「あのお店はこのクーポンで安くなるよ」、「あの病院は評判悪いからやめたほうがいい」など、実際に行かないとわからないようなお役立ち情報を共有してくれます

ご近所付き合いは最初が肝心

house-car-vintage-old-large

上手にご近所付き合いをしたいと思うなら、引っ越し時のマナーには気をつけるようにしましょう。

とくに気をつけたいのが、引っ越し時のあいさつ回り。

独身女性の場合はしない方がいいこともありますが、一戸建てや家族での引っ越しの場合は必ずするべきです

ご近所付き合いを上手にするには、すでにできあがっている地域の輪にいかになじめるかが肝心。

自分から積極的にアクションを起こすことで相手も心を開いてくれるようになります。

あいさつ回りをする前に確認しておきたいマナーとしては、

・あいさつは引っ越し当日か翌日までにやっておく
・あまり長居せず短時間ですませる
手土産は500〜1,000円くらいを目安にする
・手土産には名前を記しておく
あいさつをする範囲は向こう三軒隣まで(集合住宅なら両隣と上下階の部屋)

などがあります。第一印象は相手からの評価を大きく左右するので、粗相のないようにしましょう。

ご近所付き合いで起こりがちなトラブルと回避策5つ

トラブル

ご近所付き合いにはメリットもあるということは既に述べました。しかし、やはりご近所付き合いにはトラブルがつきものです。

無用なトラブルを避けるためにも、ご近所付き合いで起こりがちなトラブルのパターンを知って、しっかりと対策をしましょう。

(1)騒音問題

『毎日決まった時間になると上の階からドンドンタンタンと音がして本当に苦痛。何度も苦情を言ってるのに一向に収まらない』(30代ママ)

『道路で遊んでいる子どもたちの奇声で頭がおかしくなりそう。とくに休日は朝から晩まで騒いでてイライラする。車にサッカーボールは当てるわ花火のゴミは放置するわで爆発しそう』(40代ママ)

ご近所トラブルの中でも多くの人が悩んでいるのが騒音問題。

両隣や上下階の部屋から物音が聞こえてきたり、家の正面にある道路から毎日毎日大声が聞こえてきたら辟易してしまいますよね。

直接苦情を言ってもやめないようであれば、警察や騒いでいる子どもの学校、役所などに連絡するようにしましょう。間接的に注意された方が素直に聞く場合もあります。

もちろん、自身でも騒音で周りに迷惑をかけないよう注意することが大切です。

騒音問題は意外と原因となる人物に自覚がないケースが多いので、日頃から留意しておくようにしましょう。

また、赤ちゃんの泣き声などもトラブルの原因になるので、事前に赤ちゃんがいることを周囲の住民に説明しておくといいでしょう

(2)村八分問題

『それまで仲のよかったママ友に突然無視されるようになって、周辺住民の人たちからも無視されるようになった。原因は私がランチを何回も断ったかららしい』(30代ママ)

『PTAでもめたママ友が実は自治会長だったらしく、それ以来村八分にされました。毎日玄関先や庭にゴミが投げ込まれてあって、子どもじみた彼女たちの行動に呆れました』(40代ママ)

これも怖いご近所トラブルですね。とくに権力を持っているボスママの逆鱗に触れると村八分にされることが多いようです。ご近所付き合いの基本は“つかず離れず”

あまりにも親しすぎるとちょっとしたことで恨みを買うようになりますし、逆に疎遠になりすぎても後ろ指をさされるようになります。

どんなに嫌いなママ・好きなママがいても、適度な距離感は崩さないようにしましょう。

(3)ペットのフン問題

『うちの庭にやたらウンチをするネコがいて困っている。ネコのウンチって本当に臭いしめちゃくちゃ迷惑。なんで私が片付けなきゃいけないのよ! とぼやきつつ毎日掃除してる』(20代ママ)

『汚い話ですみませんが、通勤中に何度か犬のフンを踏んでしまったことがありました。どうやら近所の奥さんが犬を散歩させているようなのですが、フンの処理を一切していないようです』(30代男性)

ペットのトラブルでは鳴き声などの騒音問題も多くありますが、排泄物をきちんと処理しないことによる悶着もあるようです。

とくに自分の庭にネコのフンが散乱するのは許せませんね。

中には近所に野良ネコにエサをやっている人がいて、そのせいで十数匹のネコが庭を寝床にするようになったという例もあるようです。

こういった場合も迷惑をかけている本人が自覚していないことが多いので、何回も同じ被害にあうようなら手紙や電話などでやんわりと苦情を言うと効果的な場合が多いです。

もちろん、自分ペットを飼っている場合はしっかりと排泄物の処理をするようにしましょう。

(4)異臭問題

『家の中では吸えないのか、ベランダでタバコを吸う人がいてイライラしてます。ベランダには洗濯物も干しているので、臭いがうつってしまいます。本当にやめてほしい』(30代女性)

『入居早々、窓を開けると強烈な異臭が……。なんだろうと思って辺りを見回したけど、特に臭いの原因になるようなものはなし。途方に暮れていると、近所のママさんから、ウチの隣の家がゴミ屋敷だということを聞いた』(20代女性)

異臭によるトラブルも少なくないようです。とくにタバコによる苦情は多いらしく、ベランダでタバコを吸う人たちには“ホタル族”という名前までついているようです(暗闇で光るタバコの火が蛍のように見えることから)。

ホタル族は奥さんや子どもに遠慮して家の中では吸えない男性に多いようですが、ベランダで吸うと今度は近隣の住民に迷惑をかけるのでやめておきましょう。

(5)ゴミ出し問題

『なぜか一軒だけゴミ出しのルールを守らない人がいて、ゴミの中に住所が記載されている紙があったので、そこの家に直接文句を言いにいきました。しかし、向こうは「こっちの勝手だろ!」と逆切れ。思わず呆れてしまいました』(30代パパ)

『うっかりゴミ出しの曜日を間違えて出してしまったことがありました。翌日近所のおばさんが怒鳴り込んできて平謝り。それからというもの、すれ違うたびに嫌味を言われます……』(20代女性)

ゴミ出しのルールは地域によって異なるため、引っ越した直後だとついうっかり曜日や分別の方法を間違えがちです。

たとえ住み始めて日が浅くても、ゴミ出しのルールを守らないと周りに迷惑をかけてしまうので、ルールきちんと確認するようにしましょう

まとめ

「ご近所付き合いをするメリット」や「ご近所トラブルのパターン」などについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

ご近所付き合い自体はとても素晴らしいことですが、ささいなことをキッカケに泥沼のような争いに発展することもあります。周囲になるべく迷惑をかけないように、気をつけて生活するようにしたいですね。

●追記/パピマミ編集部・上地

data-ad-region="1"> data-ad-region="2">

注目の記事

このコラム読んでどう思う?

  • いいね (67)
  • うーん (45)
data-ad-region="2"> data-ad-region="2">

あなたにオススメの記事

パピマミをフォローする